週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:力業砂嵐のテスト

『力業と変化技……確かに、中継を見ていたが今までにない可能性を感じた。だがそれが天候技となった時、予想だにもしない圧倒的な効果を生み出すのか……』

『これは早急な調査が必要になりますね、一般のトレーナーが悪戯に行って環境に打撃を与える前に解明する必要があります』

「はい、そう言う事なんです」

 

一先ずキバナに力業と天候技の調査を依頼した翌日、ラビは信頼のおける人物と連絡を取っていた。それはポケモンの技を研究テーマにしているククイ博士と一度訪ねて来てくれたシゲルの二人である。

 

「雨乞いだけを調べただけに過ぎませんが、雨乞いでこのレベルです。他の天候系はこれより重篤な結果になる恐れがある、ですのでお二人にも力業と天候系を掛け合わせた技の調査協力をお願いしたいんです、リーグに関しては俺の方から連絡を入れておきました。改めて其方にご連絡があると思います」

『よし分かった、他ならぬラビからの頼みを聞かないのは技を教わった者として有り得ないからな。幸いな事にアローラ地方には無人島は沢山あって他の環境への影響は少ないだろうから、何とかしてみよう』

『僕もお爺様に相談しながら調査を行いたいと思います』

「申し訳ありませんが、宜しくお願いします」

 

頭を下げると直ぐに調査の為に二人は通話を切った。ラビもスマホロトムをしまいながらも溜息を吐いてしまった……漸くトーナメントから開放されたと思った直後にこれとは……つくづく自分はトラブルを引き寄せるらしい……いや今回は自分が復活させてしまった業のせいだから自業自得と言えない事もないのだが……出来れば言いたくない。

 

「それでラビさん、如何するんです?」

「どうするって……可能ならば他の技を調べたいけど……キバナから言われたろ、警報が出てたって……そうなると下手に調べる訳にもいかない。だけどこればっかりは調べておかないとマズいのでキバナには手を打って貰うように頼んでおいた」

「あっだからキバナさん途中で帰ったんだね」

「そゆこと」

 

可能ならばしない方が良いのかもしれないが……調べないという選択肢はない。だからキバナには今回情報面で手伝ってもらう事にした。ワイルドエリアでの異常な気象が起きた際には先に抑えて貰うというより、自分とユウリが特訓をしているからという事にして黙認して貰えるようにした。その説明役をお願いした。申し訳ないとも思ったが、その位別にいいぞ、とあっけらかんと受けてくれたのは本当に意外だった。

 

「それじゃあ次は―――って何ですこれ」

「あっゴーゴーゴーグルだね懐かしい」

 

ユウリは差し出されたそれに目を白黒させてしまった、それは目を保護する為のゴーゴーゴーグル。それを見て次にテストする天候を察したサザレとまだぴんと来ないユウリ。同時に口を覆うスカーフを貸し出して準備完了。

 

「ドータクン、いざって時は雨乞い頼むぞ」

「ドー」

 

砂嵐の様子によっては雨乞いでそれを上書きする為にドータクンにスタンバイしてて貰う。流石にこういうのはダイケンキよりもドータクンの方が上手、それに砂嵐の事を考慮すると鋼タイプが好ましい。それでは……実験開始とラビはボールを出した、そこから飛び出して来たのはカバルドン。カバルドンには前以て話を通しており、砂起こしの発動を控えて貰った。

 

「ガバァァァッ」

「準備OKか、よしそれじゃあ頼むぞ―――カバルドン、力強く―――砂嵐!!!

ガァァァア―……バアアアアアアアン!!!!

 

雄叫びと共に巻き上がっていく砂、それだけではなくカバルドンから溢れ出していく砂を巻き上げる爆風が発生していき空を茶色に染めていく。あっという間に空は分厚い砂の層に包まれ、スカーフがなければ呼吸するのも難しい程の砂嵐へと包まれていく。

 

「うわ、何これ酷いっ……凄い風……!!」

「雨乞いの時は雷だったけど、こっちは風がやばい……!!!」

「ウルォオオドッ!!!」「ァァァッ!!!」

 

直後、二人の背後から迫って来たのは人の拳ほどはある石だった。それをザシアンとダークライが防御する。

 

「あ、有難うダークライ!!」「ザシアンゴメン、有難う!!」

「ウルォォオドッ」「ァァァ……ァァアアアアアアアアアッ!!!!!

 

2人からの礼を受け取りつつも、ザシアンはダークライに指示を飛ばし、ダークライはそれを了承すると力業を使いながらも守るを展開した。普段よりもより広範囲に障壁が展開されて、砂嵐を完全に遮断する防壁となった。

 

「ひゅう~助かったよダークライ」

「ァァァッ」

「あっラビさんは!?」

 

視線の先にはカバルドンの後ろで仁王立ちしているラビの姿がある。そのゴーグルの裏で激しく視線を動かして砂嵐を観察していた。一体これがどんなものなのか、普段の砂嵐とはどう違うのか……それを身を以て体験している。

 

「砂が風で集められてデカい塊になってやがる……こりゃただ事じゃねぇな……継続ダメージの増加、それだけじゃないかもな……カバルドン、地団駄」

「ガッバアアッ!!!」

 

勢い良く地面を踏みしめると砂岩が発射されるのだが、その砂岩は空気中の砂を纏うかのように巨大化して飛翔し、崖に激突すると大きな爆発を引き起こした。まるで威力が上がった地団駄、いやそれよりかは威力は低いように感じる。そうなると……

 

「ストーンエッジ」

「バアアアアアアアッ!!!!」

 

今度は自分の周囲に鋭い岩を生み出して発射させるが、此方は威力の上昇を感じない。そうなると地面タイプ技の威力上昇、ならば次は……

 

「ラムパルド!!悪いが、今から撃つ技を受けてみてくれ」

「パアアアアルドッ!!!」

「カバルドン、水の波動!!」

「ガッバアアアアアッ!!」

 

放たれたのは水の波動、特殊技。それをまともに受けるラムパルド、顔を歪めてこそいるがラムパルドは自分でも驚いたように自分を見つめていた。お世辞にも特防が高くないラムパルドでも特殊技を耐えられる……岩タイプの特防上昇率も上がっていると見た方が良い。

 

「っておいドータクン大丈夫か!?」

「ド、ドッタ~……」

 

ドータクンが地面に落ちていた。ラビのドータクンは浮遊なので地面に下りるという事は滅多にない……それだけこの風が強いという事になるのだろうか。いやそうなると……

 

「この力業砂嵐下だと、疑似的な重力状態にもなってるって事にならねぇか……という事は飛行タイプだろうが浮遊だろうが地面技を叩き込める……これは、やばい。主にバンギラスが」

 

これは、他の天候もやべぇな……とラビは汗を流すが、砂嵐に飲まれていく。一先ずカバルドンに砂嵐をやめさせるが……晴れていく空とは裏腹にラビの心持は重かった。

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