『NEXT BATTLE バンギラス VS ウェーニバル!!3、2、1……BATTLE START!!』
「ウェーニバル、アクアステップ!!」
いきなりやって来たウェーニバル最強の技といっても過言ではないアクアステップ。パルデア御三家はそれぞれ壊れた専用技を持っているが、最強のマスカーニャに負けず劣らずの二匹、ウェーニバルのアクアステップは使うだけで素早さが上がる上に夢特性は自信過剰、上手く運用すれば疑似的な龍の舞のようにも使えるし……ハッキリ言って基本的に素早さは上げるだけ得な場合があり過ぎるので、この世界だと高速移動は使えるポケモンは必ず覚えさせるほどだ。その身体にステルスロックが突き刺さっているとは思えない程に軽快なステップで接近して水を纏ったドロップキックがバンギラスに炸裂―――するが。
「ウェニッ!?」
「―――ギラァ……!!」
ゆっくりと、だが悪く笑みを浮かべたバンギラス。ウェーニバルは咄嗟に後退するがバンギラスのダメージは極めて軽微でとても効果抜群の一撃が入ったとは思えなかった。
「―――成程、手で受け止めながら引いたんだ……それでダメージを抑えてる……だけどそれをバンギラスでやるなんて……」
「どこぞの馬鹿共がこいつによく挑むせいでね、悪いが対格闘タイプはやり慣れてる」
「だったら越えていくまで!!ウェーニバル、冷や水!!」
「ウェェエェニバババババッ!!!」
「パワージェム!!」
| ・ウェーニバルのアクアステップを軽々と受け止めるなよ… ・でもこれでスピードは上がってる、って走り回りながらの冷や水を全方位へのパワージェムで打ち消してるぅ!? ・ラバイ:兄さんのバンギラスはぶっちゃけ俺とレベのバンギラスより性質悪いからなぁ……高機動戦も足を止めての打ち合いも得意で隙がない。あるとすれば……懐に飛び込むこと。 ・シロナ:やっぱりバンギラスの正攻法で行くしかない訳ねぇ……。 ・マジでラビさんって何なん? ・自称イラストレーター ・いや自称じゃなくて本当だからね? ・でもやってる事は殆ど画家だよね。 ・ナンジャモ:やめたげて、ラビ氏それ気にしてるから。 |
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「(やばい、全然距離を詰められない……まだ業は練りが甘くて連発は出来ない……使い所は見極めないと……だったらもう開き直るしかない!!)アクアステップ!!」
「引き付けろ」
更に加速して接近していくウェーニバル、バンギラスは敢て攻撃はせずに引き付け始める。明らかに罠だ、だけど―――
「自身を中心に力強く―――ストーンエッジ!!!」
「バアゴァァアアアアア!!!!」
死中に活を求めるしかない!!今なら行ける筈、アクアステップの加速があれば!!
「素早く―――ローキック!!!」
「ウエエエエエエエニイバアアア!!!!」
水を纏ったままで勢いよくスライディング、早業で素早く繰り出したそれは水で滑って加速して勢いよくバンギラスの足首へと命中した。ウェーニバルは気合の籠った叫び声を上げるとそのまま、バンギラスの足首を蹴り抜いてバンギラスを引っ繰り返す事に成功する。
「バアアゴアアアアッ!!?」
「バンギラスを引っ繰り返すかよ……!!」
「今だよウェーニバル、力強く―――インファイトォ!!!」
「ウェエエニィィバババババババババッ!!!!」
| ・ラバイ:マジかよバンギラスをスライディングでそのまま足元をすくった!?バンギ何キロあると思ってんだ!?200キロオーバーだぞ?!ははっ面白れぇことやってくれるじゃねぇかよ全く!!! ・ダイゴ:バンギラスに限らないけど、体重の重いポケモンにこういう技は決まれば有効だけど重すぎて出来ない事の方が圧倒的なのに……あのウェーニバルよくもまあ…… ・ナンジャモ:加速を付けてたからって容易じゃないよね…… ・マキシ:ウムッ!!アクアステップによる加速、そしてその際に纏っていた水で摩擦を軽減した事でより滑った際の加速による全身を使ったローキック故の結果だ!! ・シジマ:うむワシも同意見じゃ!!早業で更に素早く出した、本来であれば威力は下がる筈だが、今回はスピードを上げて出した事が威力の向上につながった!! ・そういう事もあるのか…… ・場合によっては早業も威力アップにつながる……メモメモ。 |
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「ウェニバッ!!!バル、ウェバ!!バァァニイィッバルバァ!!!」
踊りのステップを蹴りに込めたかのような軽やかな動きでバンギラスの顔面、肩、背中、腰、胸から腿と身体のあらゆる部位を攻撃し始めていく。その連続攻撃にバンギラスも身体をよろめかせる。流石にスピードの乗ったウェーニバルの恐ろしさは分かっていたつもりだが……此処まで流れるような力業を叩き込まれると流石にマズい……
「ウエエエエエニバアアアァァァゥッ!!!」
「バアアゴアアアアアアアアアアッ!!!!」
ラビのそんな危機感をまるでぶち壊すかのように、ローリングソバットが決められようとしたが、ウェーニバルの脚へとバンギラスは噛みついて止めてみせた。その目は血走っており、まだ勝負を捨てていない覇気が宿っていた。
「グガオオゴオオッ……!!!」
「ウエバァッ……!!!」
最早そこにあるのは怪物の目だ、目の前にいる相手を倒す事しか頭にない凶暴な怪物の瞳。だがウェーニバルも負けない、ネモへの感謝と勝ちたいという思いと共に咥えられている足に力を込めて身体を持ち上げてフリーである片足でバンギラスの蟀谷へと蹴り込んだ。
「ニバァァッ!!!」
「―――……グガアアアアアアアアアアアッ!!!!」
「ニバァァァァッ……!!?」
気を保つ為なのか、更に強く嚙み締められた足が軋むような音を立てていく。激痛が走ってウェーニバルは声を上げる。そのままバンギラスは滅茶苦茶に首を振るってウェーニバルを地面に叩き付け、振り回して空へと投げた。
「グガァァァァッ……!!!」
「……分かった、追尾式ストーンエッジ!!!」
全身を包むように光のリングが広がっていく、それはバンギラスの咆哮と共に発射されていく。その正体は鋭利な岩の刃、それがウェーニバルを捉えんと迫る、当たると思った瞬間にウェーニバルは迫って来ていたストーンエッジを蹴って空中を移動して此方へと向かって来た。
「まだいけるんだね、限界までやろう!!そのままいっけえええ!!!!」
「ニバアアアアッ!!!!」
| ・ストーンエッジを蹴って移動!? ・出来ねぇよ普通!!? ・サトシ:えっ? ・レッド:えっ? ・アンタらは、なっ!!!出来ても可笑しくねぇけど、さ!!!俺達は、無理なの!!! ・ナンジャモ:酷い温度差だ…… |
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「噛み砕く!!!」「アクアステップ!!!」
「バゴアアアアアッ!!!!」「ウェエエエニバァァッ!!!!」
互いの一撃が命中する、バンギラスの牙がウェーニバルの腹部を、ウェーニバルの蹴りがバンギラスの胸を。それぞれが捉えていた、まるで時が止まったかのように動きがなく、何方の勝利かの判定のみが時を動かす知らせとなると思われていた時、両者の身体がゆっくりと正反対の方向へと崩れていった。
『ウェーニバル、バンギラス、両者ともに戦闘不能!!両者、新しいポケモンを同時に出してください!!』
| ・バ、バンギラスが落ちたぁ!? ・マ、マジか……いやというかよくウェーニバル相手に此処まで粘ったな!? ・タイプ相性で言えば確かにバンギラスが超不利だけど、ヌシの場合は気性難四天王の一角っていうやべぇ看板があるからなぁ…… ・ナンジャモ:ラビ氏のガチメンバーの一角を崩した……! ・これ、どうだネモ行けるか!? ・2対1だからなぁ……随分とキツいが頑張れ!! |
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「有難うウェーニバル!!ストーンエッジを蹴って移動、新しい可能性だね。今度研究しようね!!」
「バンギラスご苦労様、意地を見せたな……思ったよりお前はいじらしいな」
状況は2対1、此方の有利だが……何故自分は追い込まれていると思っている、相手は業も完璧に習得しきっていないように感じられるのに……いやだからこそだ、まだ成長過程の子供が自分を越えんとする力を見せつけている、ユウリのように……全く以て―――……この世界は面白い。なら、自分はどうする、先達として何をするのか……決まっているじゃないか、全力でバトルをするだけじゃないか。それ以外など考えるな、旅をしていた頃を、惰性ではなく楽しんでいた頃を思い出そう……毎日が輝いていたあの頃に、歌を歌いながら旅路を歩んでいたあの頃に。
「さあ次だ、楽しもうじゃないかネモ!!」
「はいっ私今全力で楽しんでます!!行くよパーモット!!!」
「パモットォ!!!」
「さあお前と同じようなバトルが大好きなお嬢さんとのバトルだ、燃やしていけアーマーガア!!!」
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
『NEXT BATTLE アーマーガア VS パーモット!!3、2、1……BATTLE START!!』