週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:女優と娘さん、いらっしゃい。

「ピッピィ~ピ~カチュ~」

「凄い、か、可愛い……」

「エッブゥイッ!!ブィ~」

 

「ごめんなさいね、相手をさせてしまって……」

「いいんですよ、これでも小さい子の相手には慣れてますから―――知らず知らずのうちに増えていく弟妹達のお陰で……」

「……自、自重して正解だったかしら……」

「実家に帰ったら弟妹が増えてたらもうね……辛いっすよ……?」

「た、大変ね」

 

そんな事を話しながらもやって来たカルネを出迎えたラビ、カルネが一緒に連れて来たのはなんと娘のアンシャ、結婚していた事も驚きだが、子持ちな事にもメールのやり取りで知った時には驚いたものだ。

 

「しっかしカルネさんよ、娘さん連れて来た理由ってのは何なんだ?」

「最初は信用のおける知人に預けようとも思ったのだけど……その知人がいるのがミアレシティなのよ……チャンピオンとしてはあまり言ってはいけないけど、今のミアレに大切な娘を預けるのは少し怖いのよ」

 

それを言われて即座に納得してしまった。ワイルドゾーンのバリアシステムは、ラビのランクバトル用のフィールドに設置されているバリアシステムを手掛けている会社が中心になって開発された物らしく、それをクェーサー社との共同開発で仕上げる予定との事。そしてそこには自分が提供したゼクロムの攻撃データも反映されているとの事……。

 

「だから今回はパルデア入りに合わせてアンシャをラビ君の家に預けたいの、此処なら本当に安心出来るセキュリティがあるし下手な事をする人はいないって確信できる。マネージャーやスタッフたちはホテルに預けておけばいいっていうけれど……安全の為と称してホテルに缶詰めなんてしたくない……っていうのが素直な本音なの」

「素敵な親心じゃねぇかよカルネさんよ、オレ様は断然アンタを支持するぜ」

「我が家を選んで下さって有難う御座います。そういう事なら全面的に協力させて頂きます、幸いな事にウチには子供の面倒を見るのに最適なポケモンも多いですから。ムーランド、昔の俺を見るみたいに頼めるか?」

「バゥッ」

「モフモフ……暖かい……」

 

既にピカチュウとイーブイと一緒にムーランドの毛並みにダイブして蕩けているアンシャちゃん。流石は我らがイッシュ地方で家族として迎えられるポケモン№1で殿堂入り経験のあるムーランドさんだ。面構えと存在感が違うぜ。

 

「ああっ……もう、ごめんなさいもうちょっとゆっくりできると思ったんだけどパルデア入りした事がバレたらしいの、だからこれから記者会見してくるわ。はぁっ、アンシャには悪い事しちゃうわ……」

「そう思って改善しようと思ってるだけで貴方は立派な母親ですよ、少なくとも私の両親より」

「どんだけやべぇんだよお前の父ちゃん母ちゃん」

 

キバナのツッコミに笑いながらもカルネはアンシャの頭を撫でながらもそっと言う。

 

「ごめんなさいアンシャ、お母さん少しお仕事をしないといけないみたいなの。夕ご飯までには帰って来るから、許してくれる?」

「だ、大丈夫ですお母様。アンシャは平気です、此処を探検しても、いいです?」

「ラビ君がいいよって言ってくれたら勿論いいわよ」

「勿論いいですよ、後でご案内しますよ」

 

それを聞いてアンシャはにこやかに笑ってくれたのを見てカルネは慌ただしく出掛けて行った。

 

「流石女優、忙しそうだな」

「お母様、いつもよりは、忙しそうではないですよ?」

「いつもはあれ以上なのか……大変だなぁ」

 

世界に轟く大女優なのだから致し方ないと言ったらそうかもしれないが……普段は今以上に慌ただしく忙しいと思うと子供からは寂しいのではないかと思った。

 

「あたくし寂しくないです。お母様があたくしの事を大好きなのはいつも分かりますし、お仕事が終わるといつもお土産とプレゼントをいっぱい持って帰って来てくれるのです!!その時は一緒に中を見るのはとってもワクワクします!!それで一緒にお土産のお菓子でお茶をするのも大好きですし、あたくしドーナツを作ってお母様を待つ事もあります!」

 

精一杯の背伸びもしつつもいかにカルネが素敵で優しくて大好きなお母さんなのがよく伝わるように仕草いっぱいに伝えて来るアンシャは実に微笑ましい。キバナは偶にトレーニング途中で出会う子供のファンの事を思い出し、ラビは両親が出掛けている間に弟妹達の相手をしていた時の事を、それぞれ思い出していた。

 

「そっかそっか、アンシャの嬢ちゃんはお母さん大好きか」

「はいっ大好きです!!」

「それじゃあ今日、夕ご飯作るの手伝うかい?お母さんもアンシャちゃんと一緒にそういう事したかっただろうし、まずはアンシャちゃんの料理で出迎えてあげようか」

「はいっ!!あっそうでした、実はあたくし、お友達を連れて来てたのです。出してもいいです?」

「出しても良いって事はポケモンか?」

「勿論、いいですよ」

 

アンシャは笑顔になりながらも背負っていたリュックサックを降ろして、そこからごそごそと中を探ってボールを取り出した。しかもボールは正規の入手手段が記念大会などで優勝するとかしかないと言われている幻のモンスターボールと呼ばれるプレシャスボールだ……流石カルネ、女優という立場だと手に入れるルートもあるのだろうが、娘に与えるか……とここでラビはある考えに至った。

 

「(プレシャスボール、プレシャスボール……?あれなんだこの感覚、プレシャスボールって例えばどんなポケモンが入ってるっけ……映画とかの配布とか店頭配布の幻とか伝説―――おい待てなんかすっげぇ嫌な予感がして来たんですけどぉ!!?)ア、アンシャちゃんちょっと待って―――」

「え~い♪」

 

お友達を紹介しますとボールを投げて中にいたポケモンを解放した。そこから飛び出したのは……

 

「ピィヒャヒャ!!」

「うおっなんだこいつ!?オレ様も見た事がねぇぞ!?」

「はい、悪戯ポケモンのフーパです」

「は~珍しいのかね、おいラビ何か知って――――おいどうした、なんか(ノ∀`)アチャーって感じに天を仰ぎやがって」

「……俺に平穏はないのか……」

 

黄金のリングを付けた精霊のような姿をしたポケモン―――悪戯ポケモンのフーパであった。

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