週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:ツアーの続き―――なんでさ。

「アンシャちゃん的にはどっちが良かった?」

「な、悩む所なのです……!!」

「オレ様的にはバイウールーを推したい所だな、同郷ってのは抜きにしても」

「え~本当でござるかぁ~?」

「おっなんか腹立つな」

 

探検ツアーを継続中の御一行、丁度子供と戯れていたバイウールーを発見したのでそのモフモフを堪能させて貰ったのだが、アンシャ的にはバイウールーのモフモフもムーランドのもふもふも捨てがたい模様。バイウールーのそれは特性ありきの物だが、ムーランドのそれはラビが毎日毎日手入れを欠かさなかった事で出来たものなのでアンシャの評価は何方にしろ嬉しい限りである。

 

「さてと、次は何処に行くかな」

「思えば本当にここにはすげぇ数のポケモンが居るよな……よくこれだけゲットしたな」

「伊達に10年旅をしてなかったって事だ、それに比較的最近ゲットした奴もいるし」

 

アンシャを連れてのツアーは順調に進んでいる、というよりも楽しんで貰えているようで素直に安心している。意外だったのがパラドックス組であり、ラビはそれを上手く誤魔化すつもりだったのだが……向こうがそれを察したのか姿を隠してくれている。後でお礼でも持っていく事にしよう。

 

「つうか、意外だったのがアンシャ嬢ちゃんが全然物怖じしねぇところだよな」

「全くだ」

 

キバナとラビが思わず同調したのはアンシャの度胸、世間一般的には怖いポケモンで通っていたりするギャラドスやゲンガーなどのポケモン達を怖がるどころが自分から近寄っていて撫でた事だった。流石にギャラドス達は避けようかなと思っていたのだが、自分から友達になりたいと近づいて撫でて交友を深めていた。

 

「こりゃ将来有望だな、トレーナーにとって一番大切なのはポケモンの見た目とかに惑わされずに仲良くなろうとする心意気だぜ」

「ギャラドスさん達は怖くなかったですよ?あたくしを見て、少しだけ難しい顔をしてから、自分から距離を取ろうと離れようとしてましたのできっと気遣ってくれているんだなと思いましたから、優しいポケモンなのは分かりましたから」

「観察力まである……流石カルネさんの娘さんだ」

 

ポケモントレーナーとして求められる資質として有名なのは観察力、野生のポケモンとのトラブルを回避する為だったり解決する為、バトルでも求められる能力でもあるのだが……ポケモンと触れ合う人間としても養わなければいけない素質なのである。ポケモンの状態を確認し、場合によっては医療機関の助けを借りる事に繋がり命を助ける、素晴らしい素質をアンシャは持っている。

 

「アンシャちゃんは何かしたい事ってあるかい?将来の夢っていうか」

「んっ~……レックウザを、お母様にプレゼントしたいのです」

「レックウザ?レックウザってあのレックウザ?ホウエン地方の」

「はいっご存じなのですか!?」

「まあうん、はい御存じです」

 

言えない、ご存じですどころか色違いのレックウザが偶に遊びに来るなんて言えない……というか言った所で流石に信じてはくれないだろうし……此処はお口にチャックだ。

 

「あたくし、お母様にご本を読んでいただいたんです、それでホウエン地方のお話が大好きなのです。大地を作ったグラードン、海を広げたカイオーガ……そしてそれらが争いを引き起こした時に目覚め、争いを治める天空の支配者レックウザ。あたくし、それが大好きで……お母様に、レックウザをプレゼントしたいと夢見ております」

「ははっそりゃ素敵な夢だな、しかもレックウザと来たか、スケールが伝説級の夢だ」

「う~んそれは確かに凄い」

 

キバナとラビからそう言われてアンシャは笑う、そんな時にフーパもニコニコしていると身体に付けていたリングを突然外した。そしてリングは大きく広がっていく。

 

「えっ?」「あっ?」

 

思わずアンシャとキバナがそんな間抜けな声を出した、そしてラビは―――

 

「うぉい……まさか……!?」

 

顔から血の気が引き、青ざめた顔でそれを見ていた。

 

「ピィヒャヒャアアアッ!!!」

 

そしてリングは自分達をすっぽりと取り囲んだ、そして次の瞬間―――視界が暗転した。

 

「お、おい何が起きた!?アンシャ嬢ちゃん無事か!?」

「ぶ、無事です!!ムーランドさんは大丈夫ですか!?」

「バウゥフ!!」

 

突然の視界の暗転に二人は驚きつつも状況確認をする為にお互いに声を掛け合う、ムーランドも平気そうで自分でも背中にちゃんとアンシャがいる事を確認してもう一度吠える。そして近くにラビもいる事に安心するのだが―――彼は頭を抱えて唸っていた。

 

「お、おいラビ、如何したよ」

「……あれ、見てみろよ」

「あれって……何よ…って……ハッ?」

「えっ……えっ?」

 

指を向けた先を追ってキバナとアンシャはそちらを見てみる事にした。その視線の先には……奇妙な色をしたラビの家があるのだが、その先が可笑しかった。本来であればあるのは草原で遠くにはハッコウシティが見えている筈、それなのに……そこには全く別の大都会が見えていた。キバナとアンシャにはその街に見覚えがあった、街の中央部に見える巨大な塔、あれはミアレシティのシンボルでもある塔、プリズムタワー。加えて言うならばラビの家を含めて明らかに色が可笑しい、極彩色とまでは言わないが……虹色のような色が建物をまるで生きているように揺らぎながらも掛かっている。

 

「ラビ、オレ様達何時の間にカロス地方に来たんだ?いやラビの家があるのにどういう状況だ」

「な、何がどうなってるんでしょう……」

 

2人は混乱しているが、ラビはこれが誰の仕業なのかが分かっている。そちらを見るとフーパはどうだいボクの力!!と言わんばかりのドヤ顔と褒めていいよ!!と言いたげにちらちら此方を見ている。悪意があってやったのではないのは分かるが……だからといってやって良い事と悪い事があるのだが一先ず、ラビは言わせて貰う事にした。

 

「なんでさああああああああああ!!!??」

 

俺に平穏はないのかぁ!!?と言いたげな叫びにムーランドは溜息交じりに、諦めなされと言いたげに慰めるような声を上げるのであった。




はい、異次元突入で御座います。ラビに平穏はないのじゃ。
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