週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:ポケモン異空間

「マジでなんだ此処……何がどうしてこうなってんだ?」

「俺が聞きてぇよ……」

 

目の前に広がるような光景、明らかに正常な光景でない。目の前にあるのは明らかに自分の家と庭、だがそこに自分のポケモンがいない。そして視線を少しズラせばそこにはミアレシティがあってその象徴たるプリズムタワーもある。だがその一方で正反対にはナックルシティと思われる街も存在している……ラビの家をカロスとガラルが挟むように存在している。

 

「と、とにかく落ち着くぞ、何が起きてこうなったんだっけ!?」

「はい!!」

「よしアンシャ嬢ちゃん!!」

「フーパがリングを広げたと思ったら此処に居たのです!!」

「じゃあフーパのせいか」

「ピィヒィ?」

 

肝心要のフーパの姿を見るのだが、当人はなんでそんな目でこっち見るの?と言いたげな顔を浮かべている、全く状況を理解していないというかなんというか……。

 

「んじゃまあ原因は明らかになった所で……なんでここにはラビの家とかミアレとナックルがあるんだ?って事だ」

「それこそ分からないです……」

「共通点を見出そうとしても中々見出せねぇな……兎も角調べてみるしかないってしまった!!オレモンスターボールを置いてきちまった!?」

「ああっ!?」

 

キバナはちゃんと持っているが、ラビの現在のポケモンはムーランドのみ、そうなると極めて危険だと思ってポケットやベルトを漁ってみるのだが―――

 

「ふ、二つだけあった」

「んじゃ合計3匹か?」

「ああ……ほれ」

 

そう言ってボールから飛び出して来たのは―――

 

「ZZZ……」

「凄くおっきいのです!!」

「こいつって……トリデプス、か?」

「そう、トリデプス」

 

ラムパルドを矛とするならば盾と形容される化石ポケモンのトリデプスだった。ラビのトリデプスはミオジムのジムリーダーであるトウガンの化石調査に付き添った際に発見したもので、本来はトウガンにその所有権があった筈なのだが、これを見つけたのは君だ!!よって君のポケモンだ!!と、譲ってくれた個体で通常の個体よりも少し大きい、言うなれば準親分ポケモンなのである。

 

「お~いトリデプス起きろ~」

「……ディシ?リデェ~……」

「悪いな起こしちまって、だけど緊急事態なんだ」

「……ディシ~」

 

周囲を確認するとラビの言う通りなのが分かったのか、ゆっくりとその身体を持ち上げながら欠伸をしつつも防御姿勢を取り始めた。

 

「取り敢えず防御に関しては信頼してくれていい、こいつは真っ向からウーラオスの水流連打を耐え切る位だからな」

「流石トリデプスだな……特防は?」

「そっちは……そうだな、ルカリオの波動弾を受け切ってメタルバーストでルカリオを一瞬でぶっ飛ばすぐらい」

「お前のポケモンってなんでやべぇのばっかなんだよ」

「知らん」

 

このトリデプスは仕事はキッチリとしてくれるが、それ以外では基本的に寝てばかりいる。基本起きているのはラムパルドが喧嘩を売って来た時だけでそれ以外は例えアーマーガアだろうとルカリオだろうがウーラオスが喧嘩を売って来ても決して買わない。だが状況を理解しているのでこういう時は力を貸してくれる。

 

「兎も角、調査は必要だ」

 

そんな訳でこの奇妙な空間での調査が始まったのだが……ラビの家に特別奇妙な何もなかった、そこでミアレシティかナックルシティかのいずれかを調べる事になったのだが……アンシャとキバナがじゃんけんをした結果、ミアレシティから調べる事になった。

 

「なぁラビ、お前フーパの事どのぐらい知ってんだ?」

「大体はな」

「教えて欲しいのです」

 

アンシャもゲットしてはいるが、パートナーというよりも仲のいい友達の感覚で接しているのでフーパの力を全く把握していない。バトルをする訳でもなくお留守番をしている時に一緒に遊んでくれている位の事しか分からないというので教えてあげる事にした。

 

「フーパは幻のポケモンだよ、そのリングで空間を繋げて大好きな財宝を持って来るっていうのをやる悪戯好きなポケモンだ」

「悪戯好きね」

「確かに、お母様のポーチを隠しちゃうこともあるのです」

「その位なら可愛いもんだが……こいつはシンプルにやばいんだよ」

「ど、どのぐらいやばいんだ?」

 

どの位やばいのかを伝えるならば分かり易い例があるのだが……この二人にもっと刺さる言い方をするならば―――

 

「カルネさんが大事な撮影があるのに寝坊しちゃったときとか、ダンデが1年間毎日迷うことなく出勤する位やばい力を持ってるポケモン」

「そ、それはとっても大変なのです!!?」「なんだそりゃ滅茶苦茶やべぇじゃねぇか!!?」

「ピピヒャ?」

 

それであってる?と言いたげなフーパだが二人なりに分かり易い例えを出したまでだ。

 

「デセルシティだと別個体のフーパが大暴れした結果、伝説のポケモンやらが大集結して大惨事になったんだ。サトシさんが何とかしたけどさ……」

「あの人マジでなんなんだよ」

 

それは自分に聞かれても困る……。

 

「まあ兎に角アンシャちゃん、フーパは悪戯好きなポケモンだ、だけど俺が見る限りそのフーパは多分だけど……アンシャちゃんの気持ちを感じて善意で行動してると思う」

「ぜん、い?」

「君の力になりたいって思ったからこそ、俺達をここに連れて来たんだと思う。となると―――この先、あのミアレシティと思われる場所で何かが分かる筈だ」

「ピヒィ!!」

 

フーパはラビの言葉にそうだよ!!と言わんばかりに空中で回っている、この空間が全てフーパの力と、言うわけではないだろうが……フーパが空間を繋げる際に出来る道のような物かもしれない。なんにしても調べるしかない、何か分かればそれでいいが……

 

「ダークライ、最悪の場合は頼むぞ」

 

小声でそう呟く、三つ目のボールはダークライのボール。常に影に潜んでいるダークライ、先程確認したが今も影にいるらしい。いざという時はダークライに全力戦闘を頼むしかない……。

 

「さて、鬼が出るか蛇が出るか……楽しみだな」

「へへっ不謹慎かもしれねぇけど、オレ様冒険みたいでワクワクしてるぜ」

「あたくしもなのです」

 

庭の冒険ツアーがまさか本当に冒険に化けるなんて……全く、自分はつくづくトラブルに愛されているとラビは肩を竦めるのであった。

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