週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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タスク:エリアゼロ・サード

「ね~ね~ラビさん、時間を越えるってどんな事例があるの?」

「そうですねぇ……」

 

観測ユニットでの騒ぎを終えて次へと向かいだす一同、ペパーは元気に歩き出しているがその隣のアオイは顔を赤くしながら俯いている。ハルトとボタンも同じくだが、二人は二人でギリギリ手を繋げているかいないか程度に指と指を触れ合わせている。ペパーは色んな意味で吹っ切れた感じがする……そんな友人たちの様子を気にすることなく質問をするネモもネモである。

 

「一番有名なのは時渡りポケモンと言われているセレビィさんですね。セレビィさんは時渡りと呼ばれる能力を持ち、時間を旅する旅人だと言われていますね」

「へ~っそんなポケモンがいるんだぁ!!!」

「そう言えばうちの本棚にあったなぁ……確かにオーキド博士が書いたって言うセレビィに対する本だった気がするな……」

 

セレビィは時を渡る、それを間近に見た者もいれば実際に体験した者もいる。オーキド博士など、実体験者だろう。自分もその本を読んでみたいなぁと思ってしまう。

 

「もう一方は別に時を渡る訳ではありませんけどね、まあこっちに関しては何とも言えませんが」

「なんだなんだ、ラビさんが言葉を濁すなんて珍しいちゃんだな」

「どんなポケモンなの!!?」

「わ、私も興味ある……」

「俺も……」「ウチも……」

 

漸く復活してきた三人、地味にハモったハルトとボタンの事は敢えて突っ込まないでおこう。此処でからかったら今度は怒られるだろう。

 

「それが生まれた事で時間という概念が生まれ、その心臓が動く事で時が刻まれると言われています。シンオウ創世神話にて神として崇められる伝説の存在、ディアルガ。時を司る存在であり、時の流れを自在に操り、過去から未来まで行き来することが出来ると言われています」

「伝説のポケモンディアルガ……うううううっ~戦ってみたい~!!!」

「言うと思ったぜ」

「伝説のポケモン相手によくそんな感想出るよ」

 

ネモは矢張りネモだったという所だろうか、ディアルガ相手に勝負なんて普通に機会がないだろうしあったとしても勝てる見込みは極めて少ない。

 

「というかラビさんって凄いもの知りですね……何処で調べたんですか?」

「旅の間ですかね。色んな人と知り合えましたしシンオウ地方で特に凄い人と会いましたからね」

「凄い人?」

「ええ、考古学者さんとね」

 

思えば、サザレと共に旅をしている時が色んな事が一番起きた旅だった気がする。ギンガ団然り、ヒスイポケモン然り、こう思うと自分だってかなり時間に首を突っ込んでいる気がしてならない。

 

「だとしても凄い知識量だよね~」

「本当にイラストレーターなん?」

「絵を描くという事は被写体の事を完璧に表さなければならないんです、ただ参考の為に写真を見ているだけでは本当の絵は描けませんからね。いつか私の最高傑作を見せてあげますよ」

 

そのような話をしていると第三の観測ユニットへと到達することが出来た。

 

「よ~しまた休めるね~」

「……またなんか出ないよね?いや絶対になんか出て来る、そういうパターンだ」

「ボタンってば心配症―――んっ?」

 

ネモが快活に笑ったその時だった。丁度第三観測ユニットの正面、地下へと通じるであろう巨大な洞穴から何かが駆け上がりながらも激しくぶつかり合っていた。その光景にペパー、アオイ、ハルト、そしてラビは見覚えがあった。サイズ感こそ違うがロースト砂漠の光景と全く同じ物だ。

 

「ディドオオン!!」

「ウィィイイドン!!!」

 

「ほら見た事か!!ほら見た事か!!」

 

やっぱり出たじゃないか!?と言わんばかりの声に反応したのか、イダイナキバとテツノワダチは此方へと向き直ると敵意では収まらない殺意を纏いながら此方へと迫ってきた。アオイとハルトはボールに手を伸ばしたが間に合わないと思ったその時だった。

 

「マフィティフ!!!」「オノノクス!!!」

 

ペパーの相棒のマフィティフがイダイナキバを、ラビのオノノクスがテツノワダチを受け止めた。

 

「ヌシと同じポケモンだってんなら俺に任せときな!!!ラビさん、イダイナキバは格闘タイプだって言ってたよな!?」

「ええ、言いましたよ。悪タイプのマフィティフでは相性が悪いですけど策があるのですね?」

「へへっまあな!!マフィティフ、元気になったお前の力をラビさんに見せてやれ!!いっけぇじゃれつく!!!」

「ゥゥゥバゥッ!!!」

 

ラビが知っているマフィティフはまだ完璧ではなかった、だが今は秘伝スパイスのお陰もあって完全に回復している。その成果を見せてやると言わんばかりにマフィティフはイダイナキバへと襲い掛かる。太古の力を存分に使うイダイナキバに一歩も引かない、それどころか純粋な力勝負で上回りながら手玉に取る。

 

「バワゥッ!!!」

 

頭を思いっきり踏みつけてやるとイダイナキバは目を回して動かなくなってしまった、戦闘不能だ。それを見ていたテツノワダチは先程まで争っていた相手がいともたやすくやられた事に唖然としているのか言葉を失っている。

 

「クスッ」

「ウィッ―――!!?」

 

一瞬の隙所ではない、そんな特大の虚を晒したらもうバトルの決着はついたと言わんばかりにオノノクスが牙で一閃。吹き飛ばされたテツノワダチはその名の通り、ゴロゴロと転がって自らの跡を残しながら穴の奥へと消えていった。ラビには何故かキラーンという音と光が見えた。年のせいだろうか……。

 

「マフィティフ強~い!!!オノノクスも流石だけど、ペパーのマフィティフめっちゃ強くない!?」

「元々こいつはバトル大好きだからな、それなりに強いぜ?」

「いや、強い所じゃねぇよ。アオイのパーティ、残りマスカーニャになるまで追い込んでたじゃんマフィティフ」

「つよっ」

「ねえねえ今度バトルしない!!?何なら今!!」

「アホか、しねぇよ。ほらっユニット入んぞ」

「お疲れ様ですオノノクス」

 

オノノクス的にはあの程度は造作もないと言わんばかりの態度、だがボールには戻らずに入口をチェックしたりユニット内部を確認したりした後にボールへと戻っていった。

 

「なんかボディガードみたいだね~凄い頼もしい!!」

「まあ騎士のような性格ではありますからね」

「なあ、ボタンどうかした?気分悪い?」

「ああいやさ、タイムマシンの話を聞いて思ったんだけど……コライドンとミライドンも此処のポケモンみたいなやつらなんじゃない?」

 

ユニットに入ってボタンがずっと胸の内で考えていた事を形にした。コライドンとミライドンについての事、イダイナキバやテツノワダチと同じような存在なのではと……

 

「それは俺も思う、つうか名前からしたらまんまだしな。コライとミライって」

「―――言われてみればそうじゃん!!?」

「思ってなかったのネモ!?」

「ってそうだよペパー!!コライドンとミライドンのボール持ってたりなんか知ってる風だったじゃん!!此処まで来ちゃったんだから教えてくれても良くない!?」

「おまっ、よく覚えてたな……記憶力流石ちゃんだな……分かった分かった」

『『いや、そこからは此方から話すのが筋だろう』』

 

ペパーが自分の知っているミラコラの事について話そうとした時に、博士たちからの言葉が降ってきた。そして漸くコライドンとミライドンについて知る時が来た。

 

『コライドンとミライドン、この二匹はタイムマシンの研究で初めて現代へと転移させることが出来たポケモンだ』

『その遺伝子データを解析した結果、一般的なライドポケモンであるモトトカゲ、その太古の姿と未来の姿である事が判明した』

『他にも多くのポケモン達が転移してきたが、彼らの種族が転移出来たのは二匹ずつだけだった』

「やっぱりこいつら……って2匹ずつ!?って事はもう一匹いんのかよコライドンとミライドン⁉」

 

そうだ、このエリアゼロにはもう一匹のコライドンとミライドンがいる。それが物語の始まりでもあったのだ。

 

「さて、此処からが難題だな……」

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