週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:星のような輝きで

ラビはある仕込みを続ける、理由が何であれ、あの空間の不安定さと原因がネクロズマにあり、それと一時的にも対決した事のある自分でないと出来ないのであれば……やるだけだ。伊達にアローラでもウルトラビースト絡みで面倒事に巻き込まれてはいないし、それがきっかけとなってシルヴァディとは出会えたと思うとあれも間違いではなかったと思っている。

 

「さてと……次はっと……あんまり使いたくはないが……」

 

取り出した木の実の組織を丁寧に刻みながらも、果汁を絞った後に、残った皮と果肉を軽く炒っておく、その間にオーロットとメブキジカの枝で燻製しておいた豆をペースト状にする。その間にフラージェスとオーガポン謹製の小麦を練って生地を作る。此処まで真剣にドーナツを作って、自分は何をしているんだろうとも思うが……必要な事なのだこれは。

 

『ウリュウ~』

『カイリューの速達便?ああ、有難う。ほれ、お駄賃の木の実』

『ウリュ~♪アウウウ~♪』

『ご苦労様~』

 

アローラからやって来た速達便は一つの小さな小包で中には指輪を入れるようなクッションが詰まった小箱が入っていた。それを開けてみると……中には、Zクリスタルが入っていた。そして添えられていたカードには……

 

『きっとこれが意味を持つはずよ。だけど、用事が終わった直ぐに返してね、借り物だから無くしちゃだめよ byバーネット』

 

バーネット博士のキスマーク付きのカードにはそう書かれていた、そして手に取った途端に膨大なエネルギーが身体に入り込もうとしてきたので思わず落としてしまった。そしてそれを感じ取った瞬間シルヴァディがそれを咥えて距離を取った。それだけでもう、何を意味しているのかが分かった、分かってしまったのだ。

 

「……マジで俺何やってんだろうな……」

 

自分でも何をやってるのか分からなくなって来た、ただでさえ自分の庭ですら中々栽培出来ずに、いざという時の楽しみに取っておいたはずのとっておきの木の実を使ってドーナツを作っているしそれに合わせる素材も最高級の物ばかりで売り出すとしたら一体どれだけの値が付いてしまうのか怖くて昼寝が出来なくなる……それでもいいと言わんばかりに作ったドーナツは……太陽と星の輝きを纏った黄金のドーナツだった。

 

「……よし」

 

それをケースの中に入れる。そして片づけを終えてからアンシャと遊んでいるキバナに一声を掛けておく。

 

「キバナ、悪いちょっと俺野暮用。おやつはキッチンに置いてあるから」

「おっ分かった、因みになんだおやつ」

「俺特製の米粉とおからドーナツだ、あれなら多少は体重気にならんぞ」

「マジか、というかそれ優しさなのか、本当の優しさならドーナツ出さなくねぇか」

「本当の優しさは前以て申告して置く事だから、んじゃアンシャちゃんキバナの相手頼んだ。それとちょっとフーパ借りるよ、手伝い頼みたいから」

「はい分かりました~」

「おいちょっと待て言う相手違くね?確かにアンシャ嬢ちゃん確りしてるけどさぁ!?ってああああっしまった今のでどれがどれで何が正解なのか分からなくなったじゃねぇか!?うおいラビテメェこれで神経衰弱負けたらどうすんだよ!?」

「良い大人が何やってんだよ」

 

なんというか、アンシャも笑顔だからいいがキバナはなんだかんだで面倒見がいいから保父さんとかに凄い向いているんじゃないかと思って来た。親御さんからも人気あるだろうけどそれ以上に子供からの人気がエグいタイプだな。と思いながらもフーパが頭に乗って来ながらも庭を進む。すると自然に自分の周囲にポケモン達が集まって来る。ダイケンキ、ファイヤー、アーマーガア、マッシブーン、シルヴァディ、そしてバドレックスという面子がラビの周囲に集まっている。

 

『其方が余を呼ぶとはな……それほどの相手という事か』

「悪いなバドレックス、くだらない事で声を掛けて」

『気にするでない、余とお主の仲であろう?この庭でのんびりと過ごすのも楽しませて貰っておる訳だし……それにお主の指示でバトルを楽しめるかもしれないのだろう?ならば存分に我らが力を使うがよい、無論我が愛馬もそのつもりであるぞ』

「バクロォス」

 

ダイケンキ曰く、我が力は主の力、主の力になれるのであればこれ以上の喜びはありませぬ。黒き幻霊馬の力を存分にお使いくださいと言ってきている。尚、バドレックスは余は!?余は主ではないのか!?と背中に乗りながらもラビか、ラビの方が主なのか!?とレイスポスを問い質している。如何やらレイスポス的にはバドレックスは主というよりも悪友的なそれに近いとの事。

 

「バドレックス、今回の相手はお前さんにも因縁がある。だから選抜したと言っても過言じゃない。ファイヤーとマッシブーンもだ」

「シヴァ?バアアアルクァ」

「ギャアアアア?」

 

マッシブーンとファイヤーも俺達にも関係あるの?と言わんばかりに首を傾げていると遂に目指していた場所に到着した。それはアシマリとラルトスが落ちてしまった空間の歪みが出来た場所……そこは念のために近寄らないようにポケモン達には言い含めており、同時に飛べるポケモン達にはそういうのを見つけたら直ぐに報告と落ちそうな奴がいたらフォローするように伝えてある。

 

「んじゃフーパ、こいつを」

「ピッピヒヒヒヒャァ!!?」

 

思わずフーパが驚愕してしまった、ケースの中にあったのは黄金のドーナツ。強いて名前を付けるとすれば……太陽か惑星の名前を冠したいと思っている。何せ、これにはサンとスターの実を使っているのだから……それを勢いよく頬張るとフーパの身体に力が漲っていくのか身体が輝く、虹色のポケマメも使っておいて正解だったか。

 

「ピィィィッヒャヒャヒャヒャ!!!」

「んじゃ頼むぜ……皆、一旦戻れ」

 

シルヴァディ以外の皆をボールに戻す。それと同時にドーナツを完食したフーパは何時でも良いよ!!と言わんばかりにポーズを取った。掌に握り込んだクリスタル、深呼吸をしてからフーパに指示を飛ばした。

 

「頼むぜフーパ、もう一度あの空間へ繋げてくれ!!」

「ピィィヒャアアアア!!!」

 

投げられたリング、そこには空間の歪みは無い。だが残滓はある、今のフーパならばその程度があれば十分。強引にゲートを開いてあの異空間へと繋げた、それを確認するとシルヴァディと共に、飛び込んで行った。上下左右が分からなくなるような空間を越えていく―――あの時と同じ、大海原に突き出しているビルへと着地する。

 

「ヴァァァァァッ……!!!」

「やっぱり、感じるか」

「ヴァッディ!!」

 

という事は矢張り此処はウルトラホールと似たような性質を持っているという事……ならば、早速これを試すとしよう。握り込んでいたクリスタルをZリングへとはめ込んだ。それと、大海原を突き破るように顕現するダーク・ルギア。翼を広げながらも憎悪と怒りに染まっているかのような瞳を向けて来るが―――ラビは一切それを見ない。

 

「俺はお前が怖かった、だからお前が出て来るんだろうが―――……真なる姿を見せてみろ!!」

 

Zリングの上で腕を交差させる、同時に溢れ出すZパワー。嵌め込んだクリスタルの名は、ウルトラネクロZ。ネクロズマを真なる姿へと変化させ、その力を行使する為の物。

 

「描く者、ラビが今申し奉る……この空間の主たる輝きの主よ、我が言葉に耳を傾け給え、輝きの主たる天井の主よ―――……再びこの地へ舞い戻り給え―――……」

「ギャアアアアアアアアアアアッス!!!」

「ヴァアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

ダーク・ルギアが邪魔をせんと迫って来るのをシルヴァディがその顔面へと飛び掛かって、マルチアタックや噛み砕くで喰らい付いて離さない。邪魔をするなと言わんばかりに、ダーク・ルギアの巨体を逆に捻じ伏せるように海中へと沈めていく。ラビはそのまま、続けた。

 

「さっさと戻ってきやがれネクロズマ、俺の大事なポケモンを危険に晒しやがって……さっさと、来やがれってんだよぉ!!!!」

 

刹那、ウルトラネクロZが異空間の闇を全て払うかのような膨大な光を発し始めた。その光は天へと伸びていく、そしてそれは今度は海を割るように下りて来た。シルヴァディはそれを見ると海から上がってラビの傍に着いた。そしてその光の中からゆっくり浮上してきたのは―――……ダーク・ルギアを突き破るように腕を伸ばし、引き裂き、光を生み出す巨大な化身、ネクロズマ。

 

「シ、ノリリノ……」

 

だが青みかがった黒い身体からは、危うい赤い光が灯っていた。そしてそこへ先程突き破ったダーク・ルギアが吸い込まれるように吸収されていく。刹那、ネクロズマは急激に膨張した。まるで、ビッグバンのような激しい爆発をしながらも、その姿は変わった。その様相は光の身体を持つ白銀の巨大なドラゴンというべき姿へと……。

 

「シ……シ、シカリ……!!!」

 

神秘的な姿とは裏腹に、ダーク・ルギアの持っていたそれらを継承しているかの如く、ラビを睨み付けながらも咆哮を上げる。それに対してシルヴァディも大きく吠えた。

 

「ヴァアアアアアアアアッ!!!!」

「ああ、そうだな。お前はその為にも産まれているんだからな、示してみろ、シルヴァディ!!そして……リベンジだ!!行くぞファイヤー!!!」

「ギャアアアアアアアアアアアッ!!!」

 

異空間の主

ウルトラネクロズマが現れた!!

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