週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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バトル:ネクロズマ VS ラビ LAST

「ダイケンキ、冷凍ビーム!!アーマーガアは暴風!!」

「ケエエエキイイッ!!!」「ガアアアアアアアアアアアッ!!!」

「そこへ突っ込めシルヴァディ、マルチアタック!!」

 

アーマーガアの上へと騎乗しているダイケンキが放つ冷凍ビームがネクロズマの身体へ直撃する中でそこへぶつけられる暴風、冷やされた空気が一気にかき混ぜられて空気中の水分が一気に凝結していく。そしてそこへ飛び込んで来たシルヴァディの一撃が空気を切り裂いた。氷がまるで弾丸のようにネクロズマへと襲い掛かっていく。

 

「ォォォゥゥゥァアアアア!!!!」

 

それと同時にレックウザは破壊光線を発射、ネクロズマへと容赦なく突き刺さった。それにネクロズマはパワージェムを発射して反撃をして来るが、レックウザはそのまま身体を捻りながらも見事なコース取りでそれらを全回避していく。

 

「ぐっぅぅぅぅっ……!!」

 

必死にレックウザの背中にしがみ付くが、これでもレックウザは自分に配慮をしてくれている事を理解している。本気になればこんな面倒なコースをとらなくとも、速度で振り切る事だって容易。そして同時に感じ取るのは破壊光線を放っておきながらも反動などを一切気にすることなく動き続けているという点に尽きる。

 

「金属音!!」

「ガアアアアアアアッ!!!」「ヴァアアアアアッ!!!」

「冷凍ビーム!!」

「ケエエエキイイイイッッ!!!」「ォォォォゥウウウアアア!!!!」

 

二重の金属音を浴びている最中に冷凍ビームを叩き込む、と同時にレックウザも冷凍ビームを発射する。瞬時にネクロズマの身体が凍結するのを見ると今度は破壊光線を叩き込んだ。その破壊力はウルトラネクロズマを後退させる程、それなのに、ネクロズマの反撃を、プリズムレーザーを自らの破壊光線で迎撃するという規格外さと破壊光線を放つ際に身体を脈動するエネルギーを感じてラビは喉を鳴らした。

 

「キュレムで理解してる筈なのに、震えが止まらない……これが、伝説」

 

ラビも反動がある技の威力を絞ったりする事で反動を抑えて行動を可能にするという事はするが、何の加減もしないどころか、全力で放って反動もある筈なのに、それをガン無視して行動しているという生物としての格の違いに言葉が出ない。

 

きりゅりゅりゅしぃぁぁぁああああ!!!!

 

レックウザが天に向けて吠えるとドラゴンタイプエネルギーが天へと昇っていく、天へと轟いた龍は大きく咆哮を上げると、それを纏った流星となって勢いよく降り注いできた。

 

「流星群か……いや、これは―――!!」

 

それは流星群には違いはなかった、明らかに密集している。流星の一つ一つの感覚が明らかに狭く、一つ一つの流星が互いに干渉するような距離を保っている。レックウザはゆっくり顔をこちらに向けて来ると、まるでこれでいいんだろう?と言いたげな笑みを浮かべた。

 

「お前……どっかで力業を知ってるのか」

 

この異空間にいたセグレイブは異空間で生まれている可能性を考えていた、だからこそこのレックウザも同じ類のものかと思った。だがこいつは力業を理解している上に体得している、これは元の世界のレックウザなのか、それとも自分の潜在意識などから得た情報も踏まえて生まれた存在なのか……いやそんな事を考える意味などはない。

 

「アーマーガア挑発!!」

「ガアアアアアアッガアアアアアアアアッ!!!」

「シカァアアアアアアアアアアアラァァァ!!!」

 

怒りのままに咆哮を上げるネクロズマ、それに比例するように空間が徐々に黒く染まり始める。いや正確に言えば光がネクロズマに収束し始めている。口を砲門にするように力を溜め始めている、大技が来る……ならば、此方はそれを迎え撃とう……!!

 

「シルヴァディ、やるぞ!!行くぞ友よ、命を燃やせ、全力でな!!!」

「ヴァアアッディッ!!!」

 

レックウザの上に立つ、その意図を察したのかレックウザは動きを止めてくれた。感謝しつつもZクリスタルをZリングへとはめ込む。

 

「人とポケモンが心を一つにして放つそのワザ、其方が産まれた意味、それを肯定し形とする究極の一、万物を超克したその先へと導くは……我らなり!!」

 

ウルトラビーストへの対抗手段として創造されたシルヴァディが最大限の力を発揮する時こそこの瞬間……別世界で出会った彼の究極の目的は―――いやそんな事を考える意味はない、そして最後の言葉を唱えるとZクリスタルからのエネルギーを受けてその全身を煌めかせていくシルヴァディ、そのエネルギーを全身に受けてその身体が黄金へと変貌していく。

 

「万物の創造主よ、ご照覧あれぇぃ!!!行くぞシルヴァディ!!」

「ヴァアアアッ!!!!」

 

アルセウスを思わせるような光を纏う、その光に思わずネクロズマは照準をシルヴァディへと変更する。ネクロズマも何度も何度も収束と解放を繰り返したエネルギーを解き放とうとしている。本来であればZクリスタルを用いて放つはずのそれを、自らの領域である光をつぎ込む事で成そうとしている……。

 

裁きの―――光ぃ!!!!

シィィィッルゥゥウヴァアアアアディィィイ!!!!

グァガアアアアアアアアラアアアアアアアアアアアアッ!!!

 

裁きの光と、天焦がす滅亡の光。二つの同じ光でありながらも全く異なる性質の光同士が激突する、神の力を宿す神降ろしを成し、一時的に守護していた物の力を宿したシルヴァディと、何もかもを焼き尽くし、悉くを滅却する破滅の光が激突する。それは創造と破壊の光の激突に等しいのか周囲の空間そのものを破壊しつくしていく。

 

「―――っ……!!!」

 

異空間そのものが急激に収縮し、二つの光の狭間へと飲み込まれていく。光も、時も、空間も全てが飲み込まれて、世界全てが消え去っていく―――そして小さな光が生まれた途端に全てが再び、存在を取り戻していく。

 

「ヴァアアッディッ……!!」

「ォォォ、ォオオオオオオオオッ……!!!」

 

そこには満身創痍のシルヴァディとまだまだ諦めぬと言わんばかりのネクロズマの姿がある。互いに消耗し尽くしているそれを見届けたラビは全身から力が抜けていくとレックウザの上からフッ……と崩れ落ちてしまった。

 

「ケンッ!!ケンキッダアアアイッ!!」

「ガアアアアアアッ!!!」

 

ダイケンキはアーマーガアに鋼の翼で撃ち出して貰うとそのままラビを背中に乗せながらも海の上を滑るように着水しながらも跳ね、ビルの上へと着地する。それを見届けたシルヴァディも限界が来たのか、フッと墜ち始めてしまった。アーマーガアも慌ててそれを回収するが、ネクロズマはゆっくりと此方へと迫って来る……とどめを刺す気かとシルヴァディを見ながらも

 

「ガアアアアアアアアアアアッガアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

テメェがその気なら俺が相手になってやらぁ!!と言わんばかりの威嚇の咆哮を上げ始める。やれるもんならやってみろと言わんばかりの咆哮を上げるアーマーガアを制したのは、レックウザ。ゆっくりとアーマーガアの前へと出た龍は―――空間の主を見据えながらも巨大な咆哮を上げると、虹色の光を纏い始めた。アーマーガアはそれを見て理解した、あれはラビが発動させたZワザのエネルギーの残滓なのだと。そしてそれを自らが取り込んでいるメガストーンと共鳴させているのだと、そして―――その姿が変じていく。光の果てにレックウザはメガシンカを果たした。

 

「きりゅりりゅりしぃぃぃぃぃ!!!!」

 

その身体に宝玉のような器官を持った龍神、メガレックウザとなったレックウザはそのまま異次元の天を穿ち、新たな天上を創造しながらもその中心から降り注ぐ彗星となってネクロズマを穿った。その一撃を受けたネクロズマは全身から自らが搾取した光を放出し、異空間の糧となって行く……そして光が放出し終わると……ネクロズマの瞳に理性が宿った。

 

「……シカァアァラァリィ……」

「きりゅりゅりゅりゅしぃぃぃぃ」

「……ァァァァッ」

 

ネクロズマはレックウザに言葉を掛けられると、気まずそうにラビを見、ダイケンキの近くにあった空間に干渉し、ゲートを開いた。その先にはラビの庭が見えている。それを理解したダイケンキは一度強くネクロズマを睨み付けると……ラビを背中に乗せたまま、シルヴァディとアーマーガアを伴ってその空間を潜っていった。

 

「……感謝ト、謝罪ヲ……描ク者」

 

そんな言葉を聞いた気がしたダイケンキだったが、無視して突き進んだ。その先にはいつも通りの日常の光景があった。フーパはそれを見て驚いたようにやって来るのだが……ダイケンキはそっとラビを降ろしながらも自分は疲れたから寝る、と言わんばかりにラビの傍で身体を落ち着けた。

 

「ヴァアアア……」「ガアアアアア……」

 

それに続くようにシルヴァディとアーマーガアも横になった。同時にモンスターボールからファイヤー、マッシブーン、バドレックスも出て来ると……同じように疲れたぁ……と言わんばかりにラビを囲うように眠り始めてしまった。フーパはどういう事だろうと思いつつも、ゲートを維持する事で疲労していたのか、同じように眠り始めてしまった。

 

 

「あっキバナさん、ラビさんあそこにいたのです」

「おっ本当だって……なんで皆してここで寝てるんだ?」

 

そこにはラビを中心に多くのポケモン達が寄り添うようにして眠っていた。まるでラビの眠りを守るかのように……そしてラビが目覚めた時には、一緒に起き出して彼に甘えたという。

 

「あっ流れ星……」

 

そんな彼らを見守るようにひときわ大きく、翠色の流星が何処までも尾を引きながら空を駆け抜けていた。それを見つめたアンシャは思わず願い事をした。

 

「……よし」

「何お願いしたんだ?」

「内緒、なのです」

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