週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:PWCSインタビュー、ラシーマ再び

「遂にPWCS本選が決定かぁ~……」

 

ネットではPWCS本選トーナメント表の組み合わせが発表されてその話題で持ち切り、一部では既に優勝予想やらが白熱しているしそれらを題材にした番組も制作されている。月間ポケモン大好きクラブも組み合わせ発表に合わせた特別企画の為のインタビューを行う事になったのだが……

 

「なんでまた私なんだろう……」

 

私はこれでも副編集長補佐という役職で出版社の№3、一応結構偉い立場にあるのだが……出版社のメンバーの中でダントツで他地方への出張回数が多いのはどうにかならないのだろうか。その分手当を弾んでくれているから、ぶっちゃけ編集長よりも収入は多いのだが……お陰でやりたいゲームやら読みたい本は買うだけ買って積んでいる状況が続いている……。

 

「まあカイリューが壁覚えてくれたおかげで本は読めるようになったけど……」

 

ラビさんから教えて貰った壁と光の粘土の活用術で大幅に身体に掛かる負荷は軽減された。なので他の記者も乗れるはずなのだが……何故か他メンバーは悉くダウン、酷い場合には数日寝込む程の事が起きたので、カイリューは私ことラシーマの専属となった。だからこそ出張がクソ程増えたのだが……

 

「―――私も速読が上手くなったもんだなぁ……」

 

カイリュー便の中で本を読み進めていくうちに速読が出来るようになってしまった。早く着くのは良いのだが、本をゆっくり読んでられなくもなったので気付けば速読が出来るようになった。此方は仕事でも役立つので助かっている。そんなこんなでパルデア地方へと到着しそうになって来たので本をしまいながらも準備をする。

 

「お疲れ様カイリュー、装備を預けちゃおうね」

「ウ~リュ~」

 

空港に到着すると直ぐに手続きとカイリュー便の装備の預かり受付を澄ませる。そして―――カイリューへと空色にペイントしたモンスターボールを向ける。

 

「お疲れ様カイリュー、ゆっくり休んでね」

「ウ~リュ~」

 

ボールへと戻っていくカイリュー、カイリュータクシー便所属だったカイリューだが、そこの社長が私に懐いているカイリューの姿を見て、その幸せを考えて私のポケモンとして譲ってくれた。カイリューを手持ちにするというのは一種の夢でロマンだったので酷く嬉しい、と言っても、普段はタクシー便の会社に所属している扱いではあるけどね。

 

「う~ん久しぶりのパルデア~……ホント、出来ればプライベートで来たいよねこういう所って」

 

だがまあその代わり、今回滞在中に掛かったお金は全て会社持ち、経費で贅沢しまくってOKというお達しが来ているので思う存分パルデアを堪能してやるんじゃぁ!!

 

「さてと、んじゃまずは何処行こうかな~♪」

「おっ?あれ、お前ラシーマじゃねぇか?」

「ほえ?」

 

あれ知り合いなんか居たっけ……と思って其方を見たら確かに知り合いではあった、知り合いではあるけどさぁ……

 

「オ、オーバさん!?如何したんですかこんな所で!?」

「まあこんなところつってもパルデア国際空港の駐車場なんだけどな、単純な事で出迎えだよ。つっても同じ四天王なんだけどな」

「聞こえてますよ、これでも一応貴方よりもランキングはずっと上なんですから」

 

そこにはスーツケースを引きずっているシンオウリーグの四天王の一角たるゴヨウさんがいた。PWCSランキングは堂々の11位、これはまたいきなりすごい人と会ってしまったぁ……と震えていると緊張している私の内心を察したかのように柔らかな笑みを浮かべて会釈をしてくれた。

 

「オーバ、どうせですから其方のラシーマさんもご招待したら如何です?シンオウ組のインタビュー記事を書いてもらうならば合理的でしょうし」

「おっそりゃいいな、デンジはまあOK出すだろうしな。シンジの奴がいねぇのが残念でならねぇな~」

「彼は1週間後の便で来るそうですよ。それではラシーマさん、参りましょうか」

「は、はひっ……」

 

あれよあれよという内に、私はお二人が拠点としているジムリーダーのデンジさんが自作した船へとお邪魔する事になってしまった。その船というのは豪華客船程ではなかったが、十分すぎる位に巨大な船であり、本当に個人で建造したの?と疑問が浮かぶほどだった。しかもデンジ謹製のAIが全てを制御しており、乗組員もデンジを除けば熟練の船乗りが10名程度だというだという……。

 

「それで連れて来たのか、記者さんにだって色々都合があるだろうにお前は……だからラビにも迷惑がられてるんだぞ、だからモテないんだ」

「お前にそこまで言われる筋合いねぇんだよ!!これでも割とモテてるわ!!」

「おや、それにしては浮ついた話を聞きませんが……今年のバレンタインの贈り物でも最下位だったじゃないですか」

「なあゴヨウ、それをここでいう必要あったか?記者の前で俺の株を色々と下落させる情報を告げる必要なかったよな、というか最下位っつうけどそれでも500個超えてんだぞ、というかキクノとかどうなんだよあれこそ最下位だろ」

「1位のシロナさんが何万貰ってると思ってんだお前、そしてキクノさんはそもそも受け取りの受付してないから除外は妥当だと思うが」

「ダブルスコアの何十倍だと思ってるんですか?」

「おうもう俺をいじめるのやめてくれないか、いい加減泣くぞ」

 

矢継ぎ早に繰り広げられるコント一歩手前の会話の流れに如何したらいいのか素直に困惑してしまう。取り敢えず今の話は忘れておこう、オーバさんの名誉の為にも……。

 

「兎も角だ、ウチの地方の奴が無理やり連れて来てしまったようで済まない。そちらにも予定があっただろうに」

「い、いえ到着したばかりでこれから何をしようかと思ってた位ですのでお気遣いなく……」

「到着したばかりならば、宿泊施設などで休まなくていいのですか?」

「折角ですので、可能であればこのまま取材させて貰えませんか」

「其方さえ宜しければ私は何時でも、デンジ、貴方は?」

「俺も構わない、オーバはまあいいか」

「雑だ、俺の扱いがラビ並に雑だ……」

 

あれ、オーバさんってこんな不憫な空気を纏ってた人だったっけ……。




という訳でなんかいつの間にか元オカルトマニアでモデルこなせる位にはスタイルも良い事になって行った記者のラシーマさん再登場です。
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