週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

522 / 691
エンジョイ?:漸くの進展

「そういう訳なんだよ、頼むよおやっさん」

『つってもお前なぁ……そりゃとんでもない無茶を言ってるのは理解してんだろ?世界中から需要がある希少価値が高いもんを寄越せって言ってんだからよ、当然無理だと突っぱねるのが俺としては当然の事なんだぜ?』

「へ~……あんだけ俺に世話になっといて断るんだ」

『ぐってめ……』

「今の嫁さんと仲良くやれてんのは誰のお陰かな~」

『痛い所を槍で突き刺してぐりぐりと抉りやがって……』

 

誰かと電話しながらも絵を描いているラビ、視線の先には今日も沢山遊んだ為にお昼寝中のアンシャと一緒に寝るのが日課になったムーランドとブースターの姿がある。今日は出掛けてしまっているカルネへと送るプレゼントに描いている。我が子の成長の一場面の切り抜きならばきっと喜んでくれる筈だろう。

 

『だ~わぁったわぁったからそれ以上言うんじゃねぇやい!!!やりゃ良いんだろやれば!!だけどな、無茶なもんは無茶だ、無理でも文句言うなよ!?』

「普通に文句言うに決まってんじゃん」

『なっ!?』

「ついでに奥さんにある事ない事吹き込んでやらぁ」

『テンメェッ―――……』

「んじゃそういう事で」

 

一方的に連絡を切るとキバナが走り終わったのか水を飲みながらも迫って来た。

 

「なんだ電話してたのか?」

「ああ、ちょっとな。ムラっけの有る石細工師に仕事の発注をな」

「にしては相手さん妙にキレてなかったか?」

「あいつ隙あれば仕事サボるからな、納期少しでもオーバーしたら奥さんに街中でお姉さんの胸元ガン見してたって告げ口してやるって言ってやったのよ」

「エッゲつねぇなお前www」

 

と言っても無理を言っているのは解ってはいるのだが……この位はしてあげてもいいかな、とは思っている。自分は此処まで過保護だったかなぁ……と思う程度にはアンシャの事を気遣っている気がする。

 

「にしても、嬢ちゃんのフーパ随分と大人しくなったな」

「ちょっと脅したからな」

「……おい何やった」

「さあて、何の事やら」

「サザレに告げ口すんぞ」

「だったら俺が塞ぐまでだ」

「けっ惚気はワンパチでも喰わねぇぜ」

「お~いレビ、キバナがお前の悪口いってるぞ~」

「なんですってぇ!!?私に直接言わないで兄さんに言うなんていい度胸してるじゃない、そんな腰抜けになったなんて良いざまね!!」

「アッテメ、そこは言わねぇが男の間柄って奴だろ」

「何のことだか」

 

休日なので家にいるレビを呼び寄せてキバナをぶつける、レビの心は既にキバナに向っている事位は理解している。さっさと認めれば良い物を……何時までも自分にべったりでも困る、まあ寂しい気もしない訳ではないが彼らの未来は自分で切り開いて貰おう。

 

「だったら勝負よ、兄さんから貰ったセビエは既にセグレイブに進化してるのよ、それで貴方に勝つわ!!」

「だったらこっちだってセグレイブだ、しかもラビから貰ったこのメガストーンでメガセグレイブにしてお前をボッコボコにしてやるわ」

「なっお兄ちゃんどうしてこんな奴にメガストーン上げて私にはくれないの!?」

「どうしてと言われても……メガストーン入手した時にキバナもいたわけですし……」

「ぐぬぬぬっいいわよ、メガシンカが必ずしも戦力アップにつながる訳じゃないって事を教えてあげるわ!!」

「応やれるもんならやってみやがれってんだ」

「上等よ表出なさい!!」

 

「お兄ちゃん、レビ姉ちゃんってあんなに喧嘩早かったっけ」

「いやむきになりやすい所はあった筈だけどあそこまで酷かった筈ではなかった気がする……これも惚れた弱みか、お前と同じで」

「……バ、バレてる……?」

「くっつくの遅すぎって呆れるレベルにはな」

 

レベは必死に隠していたようだが、ナンジャモと会う機会で言えばラビの方が圧倒的に多かったしメガスターミー関連グッズの事で話もするのでナンジャモの上機嫌具合も理解していたので二人が漸く交際のスタートラインに立った事などすでに理解している。

 

「漸くまともに手を繋げるようになった?どんだけプラトニックで健全すぎる事やってんだよお前ら……」

「だ、だって……」

 

PWCSランキング発表のタイミングで漸くナンジャモは踏ん切りがついたらしく、思い切って告ったとの事。だけどなぜか自分の家の庭の一角でやったらしく、見事に警備班がガッツリ見ていた、監視用のスマホロトムを持った状態で撮影までしていたらしく、ナンジャモの勇気を振り絞った告白のシーンもバッチリとラビが握っている。

 

『ボク、ナンジャモは……レベ君の事が、好き、です……ポケモンの事を思ってるレベ君が好き、バトルしてる時の姿が好き、何気ない日常で笑ってる姿が好き、全部が好きです』

『僕も、ナンジャモさんの事が、大好き、ですっ……』

「ホウホウ、これはまた初々しい告白シーン」

「だろ、今時こんなのドラマでも見られねぇぞ」

「ギャアアアアアアアアアアアアアアッなんでそんなのあるのぉおおおおお!!?」

「俺の家の庭だぞ、警備班が撮ってた」

「消してお願いだからぁぁぁぁぁ!!!」

 

ちゃんと警備の為に録画してますって話はしたはずなのに……それを忘れた方が悪いのだ。

 

「というかナンジャモ自体は随分前に俺の所に挨拶来てたんだぞ、奥手すぎて漸くって気分だよ」

「ううっ……」

「つってもよ、ナンジャモと付き合うならそれこそ相応の実力が求められねぇか?」

「そりゃお前も同じだろ、っていうかレビとのバトルは良いのか?」

「ああ、もうちょっとしたらやる事になってる」

 

それについてはレベは計画があるのか、PWCSが終わったら本格的に旅に出るつもりとの事。まずはイッシュ地方かパルデアを計画しているらしいが……いっその事レベやロルもそれに同行させるのも悪くはないかもしれない。

 

「さてと……本選まであと少し、あと数回は配信はやるか……」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日はゲスト付きです」

「よおっ元気か皆、ガラルのジムリーダーのオレ様キバナだぜ!!」

「本日はこのメンバーでいきます、そして今回ご紹介するのは此方」

「ワッビイアァッ!!」

「ワルビアルさんです」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。