週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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タスク:エリアゼロ・パラドックスインパクト

「ルガルガン!!ドリルライナー!!」

「ガルルァァァァ!!」

 

飛び出していくルガルガンの一撃、迫りくるイダイナキバの高速スピンを上回りながらも炸裂、その威力にイダイナキバの瞳には驚愕の色が映っている。自分よりも遥かに小柄で小さな生き物が自分を圧倒する程の力を発揮した事が信じられないと言いたげな顔だ。

 

「流石洗練されている技だ、此方もオノノクス圧倒しろ!!」

「ノクスッ!!」

 

一歩で深くまで踏み込んだオノノクス、あっという間にイダイナキバの喉元まで入り込むが相手もそれは何度も経験していると言わんばかりにその名の通りのキバを更に鋭利に巨大にするとオノノクスを叩き潰そうとする、が。

 

「ォオオオオオオッソァ!!」

「ファアアアド⁉」

 

下に潜り込みつつも牙で受け止め、そのまま背負い投げのようにイダイナキバを投げ飛ばしてしまった。空中へと放り上げられるなど初めての経験だろうイダイナキバは戸惑うが、そんな隙など与えないと今度はルガルガンがオノノクスに投げ飛ばされ、一気に距離を詰めていく。

 

「そのまま、じゃれつく!!」

 

空中では回避など出来ず、イダイナキバはじゃれつくをまともに受けて地面へと強く叩きつけられて戦闘不能になった。

 

「いよぉし!!マフィティフがこれで大ダメージ与えてたし、やっぱりフェアリー弱点だったんだね!!」

「ええ、その通り、とクレベースさん氷柱針で弾幕を張りなさい!!」

「ベェェエスッ!!!」

 

咄嗟に指示を飛ばすラビ、アオイとペパーが相手にしているのはまるで翼のような長い髪を持ったムウマ、即ちハバタクカミ。ハバタクカミはゴーストタイプ、その特性をフルに使ってマスカーニャとマフィティフを翻弄している。悪タイプではあるがフェアリー相手では分が悪い、そして相手は本能から狡猾な戦法を取る。床の中へと入りながら後方を取ってムーンフォースを浴びせかけようとしている。それをクレベースが全身から冷気を放出、生み出した氷柱を弾幕にして一気に放出した。威力こそ低いが針のように細く鋭い氷柱は満月のオーラへと次々へと突き刺さってチャージを妨害した。

 

「お二人共、恐らく相手はフェアリーとゴーストタイプですよ。得意技で畳みかけなさい!!」

「分かりました!!ペパーに本命任せる、マスカーニャトリックフラワー!!」

「ンンッニャ!!」

 

何処か妖艶に、翻弄するような笑みを浮かべたマスカーニャが指を鳴らすとハバタクカミの頭上から種のようなものが降りそれはハバタクカミの目の前で炸裂して爆煙で視界を封じる。

 

「マフィティフ噛み砕けぇ!!」

「ガアアブフゥ!!!」

 

たとえ煙で視界が利かなくてもマフィティフは嗅覚で相手を捉えられる、煙の奥にいたハバタクカミを確かに捉えた。噛み砕かれたハバタクカミはゆらゆらと力なく地面へと落ちて目を回した。

 

「ナイスペパー!!」

「そっちもナイス援護だったぜアオイ、勿論クレベースもな!!」

「ベッス!!」

 

タイプ相性もあるだろうが、あのハバタクカミを圧倒したのはこの二人のコンビネーションの良さという他無いだろう。ペパーもバトルは得意ではないと言っていたが、十分強いじゃないか……と言いたくなるラビだが続いてハルトとボタンの方を見るのだが―――

 

「ガアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!」

「ちょっ!!分かった分かったから!!?」

「まだ戦いたかったんだよな~ごめんな?」

「まあうん、貴方ならそうですよね」

 

そこには呆然としているハルトのラウドボーンとお見事と言いたげなブラッキー、そしてより攻撃的な見た目になっているモロバレル似のアラブルタケが居た―――アーマーガアの下に。

 

「お二人共、アーマーガアは役に立ちました?」

「いや役に立つどころか、ウチのブラッキーとか普通に庇ってくれるし茸の胞子を暴風で打ち払うしでマジでやばかった」

「なんていうか、ラウドボーンの援護お願いするつもりがこっちが援護して主にアーマーガアが戦ってた気もする。マジで強いよアーマーガア」

「やれやれ……それでまだまだ戦わせろですか?」

「ガアアッ!!!」

 

特に大暴れしていたらしいアーマーガア、アラブルタケは集団で襲い掛かってきたらしいがその脅威の殆どを引き受けていたらしくアオイとボタンはかなり助かったらしい。特に集団での茸の胞子はやばかったらしい。

 

「でも、これで何とかなった?」

「だといいけどってあいつら逃げてく!!」

 

まだ無事だったパラドックスポケモンはその場からの逃亡を図る、逃げるだけならばいいがロースト砂漠での事をも考えるとエリアゼロから出てしまう事も十分にあり得る。ネモがそれを追いかけようとした時の事だった。

 

―――ビシィィィインッ!!!

 

雷が、落ちたのだ。その雷に打たれてパラドックスポケモンたちは意識を失うように倒れていった。その雷が落ちた地点には奇妙な霧が立ち込め、そこからは何かが此方を見ていた。

 

「えっ何々!?雷!?」

「いやいやいやここ地下!!雷とかあり得ないから!!?」

「電気タイプの攻撃か!?」

「えっ、ハ、ハ、ハルトあれ……」

「なんだよ引っ張るなアオイ……ってなぁっ!!?」

 

最初に気づいたアオイがハルトに伝えたそれ、それは地下である筈なのに黒々とした渦が生まれ、その中心から稲光が見えていた。電気タイプのそれとはまた違う圧倒的な存在感に身震いが起きる……それを見てラビは。

 

「皆さんはラボの中へ、あれの相手は私がします」

「い、いや相手って何が起きるかも分からないんだぜ!!?」

「そうだし何だったら全員でラボ入った方が!?」

「いえ、あれは恐らく時空の歪みによる物。ならば此処で誰かが残って対処すべきです、ラボが壊れでもしたら大変でしょう、ペパーさんの親子喧嘩の見物の権利は皆さんにお譲りしますよ」

 

ラビの前にクレベース、その上にオノノクス、ラビの背後にアーマーガアが構えた。三匹も此処に残るという意思表示。

 

「さあ行きなさい子供達。太古と未来が交錯する現在の中心へ、そして見極めなさい、博士たちが何をしたいのかをね!!」

「―――……分かった、ラビさん此処は任せるぜ!!」

 

真っ先に動いたのがペパーだった、それに続いてアオイが、ハルト、ボタン、ネモとゲートへと向かって行く。

 

「ラビさん!!して来るぜ、親子喧嘩!!」

「ええ存分にね!!」

 

開かれたゲートは子供たちが入ると同時に閉じられた、恐らく此方が再度操作をすれば開けられるだろう。そんな事を思っている間に見えてきた、奇妙な霧が晴れると再び雷が墜ちた。そこに居たのは―――

 

「矢張りいましたか……パラドックス三闘」

 

イッシュ地方における幻のポケモンにして伝説の聖剣士として名を連ねるポケモン、その未来の姿……とされている未来三剣士、テツノイサハ、テツノイワオ、テツノカシラが自分を冷たく、鋭く見据えている。

 

「ガアアッ……ンガァ?」

「アーマーガアどうし、ゲェッ!!?」

 

アーマーガアの異変に気付いてそちらに意識を持って行かれそうになった所に、壁を激走するように此方へと向かってくる影があった。それらは今目の前にいる冷たい無機質めいたポケモンとは真逆だと言わんばかりに生命に溢れていた。そしてそれは現れた未来三剣士を敵視するように唸り声を上げていた。

 

「嘘だろ……同時に相手しろってか……!?」

 

ウガツホムラ、タケルライコ、ウネルミナモ。言うなれば古代三聖獣がこのゼロラボ前へと姿を見せた。そして古代と未来は互いを敵と認識していると言わんばかりに唸り声をあげ威嚇し始めた。その光景にオノノクスはその手でラビが前に出ないようにしつつラビを守るように前へと出て、クレベースは何時でも防御できるように備えていた。アーマーガアが―――

 

「ガアァッ!!?ガアアアアアアアアアアアア!!!!」

「もうなんかお前のそういう所は今回ばかりは心強いわ」

 

テンション爆上げになっていた。

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