週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

536 / 691
エンジョイ?:本選、一ヶ月前

「では和解や取り下げは一切なしの徹底抗戦で宜しいですのね?」

「むしろ何で私が和解や取り下げに応じなければいけないんですか?生憎金には困ってませんし、仕事がないわけではありませんが私は何処かの所属ではなく完全な個人事業主(フリーランス)です。そもそも拉致誘拐未遂の犯罪者共に遠慮する理由などありません」

「ハッキリした物言いですこと、私好みな答えですわ。宜しい、ではこの件は完全な決着がつくまで徹底的にやる事に致しましょう」

 

室内には何処か重々しい空気が漂っているのでアンシャはライナンが相手をしながらもムーランドとブースターと共にポケモンの足跡を勉強しよう、という名目で彼らの脚をムニムニさせて貰ってアンシャを蕩けさせている。ライナンはその表情にマサルの小さい頃を思い出しながらも、ムーランドとブースターの毛並みの良さに目を丸くしている。

 

「と、言っても実際の所は貴方の勝訴は確実なのですけどね。監視カメラに注意喚起の看板も確りと読んでいる姿が確認してされておりますから、知らなかったは通りません。アシレーヌの攻撃未遂に関しても我が子を守ろうとした防衛行動として十二分に認められるでしょう」

「勝てる材料がないからこそ、和解を申し立ててきてるんだろうけど生憎こっちは何度も被害にあってるんだ。ここ等で血祭り―――もとい、見せしめとしての役割を演じて貰います」

「それが一番でしょうね。ではそれらを直ぐに纏めて送り付けてやります、それでは本日はこれにて……それとカルネさんにお礼を」

「いいえ、この位ならお安い御用です」

 

カルネに頭を下げてから帰っていくのはラビの顧問弁護士を担当してくれているトライア。コルサから何かあった時の為にと弁護士を紹介して貰っており、仕事に関して何かと質問したりとお世話になっている敏腕弁護士である。如何やらカルネさんの大ファンだったらしく、サインと記念撮影をして貰ってホクホクで帰っていった。

 

「言ったろ、ぜってぇ示談にしようとして来るってな」

「流石炎上慣れのキバナ氏だわ、預言的中だ」

「いやな言い方すんなよ……」

「それにしてもラビ君は本当に親しい人以外への敵意が凄まじいわね」

「あれは最早敵ですから、敵に遠慮する理由ってあります?あっちは俺の家の敷地に無断で入り込んでアシマリを誘拐しようとした犯罪者です。ぶっちゃけ、アシレーヌにそのまま殴らせても良かったとすら思ってますから」

「いや死ぬぞ、下手しなくても死ぬぞ」

「死ねばいい」

 

割と本気でそう思っている。レッドと旅したあたりからそういう思想は強くなった、ロケット団への好感度が高いのは基本的にムサシコジロウニャースの三人組だけで、それ以外は割とガッチガチの悪の組織。シャドーと連携したダークポケモン工場やら、捕獲したポケモンを邪悪化するダークボール工場やらもレッドと一緒に潰してきている。

 

「フェンス沿いにセンサーやらの設置やらを検討した方がいいってトライア先生に言われたが……幾ら掛かるんだろうなぁこれ……数千万じゃきかないだろうしなぁ……何枚描けばいいんだろ」

「何枚かで済むのが可笑しいと思うのはオレ様だけか?」

「大丈夫よキバナ君、私も思ったわ。というかなんで個人でそれをやろうって発想になるのかしら……普通行政に協力を要請とかするわよね……?」

「えっなんでお役所仕事に期待するんです?」

「おいサザレ、お前の旦那頭大丈夫か」

「これがラビだから」

 

アグにお願いしてオークションでも開催して貰って自分の絵でも出品するかなぁ……なんか最近はミアレシティにいるお嬢様が凄い値段で買ってくれているらしいし資金面はそこまで心配は要らないと思うのだが……というか平気で億単位の金額を提示するらしいが、どういうお嬢様だ。後……何故か凄い寒気がするのはなぜなのだろう……。

 

「遂に一ヶ月を切っちまったなぁ……ラビ、お前の準備は良いのか?」

「適当にやってる、俺って言うよりもポケモン達の調子次第だな」

「ホントポケモンファーストな奴だぜ」

「ほっとけ」

 

遂に一ヶ月を切ったPWCS本選トーナメント、本選会場の工事も完全に終了したらしく、現在はテストを兼ねて工事関係者や運営関係者でポケモンバトルをしているらしい。本選出場者は全員パルデア入りを果たしているらしいし各地で調整を行っている姿が目撃されている。

 

「ラビは何かやらねぇのか?」

「今やった所でノイズにしかならない……既存の戦術の徹底と基礎的な鍛錬こそが勝利への近道、遠回りこそ真の近道って奴だよ」

「使い方あってるかそれ……?」

 

と言っても自分も完全に何もしない訳ではない、本選で流石にダークライやデオキシスを使う気はないのだが……オーガポンやガチグマには出場して貰うつもり。後は如何やって戦うか……。

 

「チオンジェン、お前も相手によっては出す。構わないか」

「ルス!?カ、ルスシ……」

 

土壌の必要以上の栄養を吸い取る作業をしていたチオンジェンはまさか自分にも出場機会があると思っていなかったのが、想像以上に吃驚している様子。普段は他にバトル好きのポケモン達の相手をしたりしているチオンジェンだが、それに文句はなく、寧ろ求められているという感じがするのかやり甲斐すら感じている。

 

「ハッキリ言うけど、お前普通に一軍クラスの実力あるからな?」

「ルス!?」

「いやだってお前……毎日三馬鹿、日によっては気性難四天王とも殴り合ってるじゃん」

 

チオンジェンは特性込みでの物理特殊の優れた耐久が持ち味、そして宿木の種などによる耐久戦術も大得意なのでそれを打ち破ってみせる!!と躍起になるポケモンも多いのでチオンジェンへの戦闘希望はかなり多い。

 

「相手によっては容赦なく出すぞ、対ミクリさんだとイダイトウ対策に出したいからな」

「―――ルスッ!!」

「良い顔だ」

 

以前のインタビューでラシーマさんに、自分の夢を聞かれた事があった。結局それはあくまで雑談の一つとして扱われて、オフレコ扱いになったが……強いて言うならば―――

 

「ポケモンと人が、共に歩める事」

 

なんて答えてしまったが、決してできない事ではないと、今のチオンジェンを見ると思う。

 

 

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日のゲストは此方」

「よおっ元気か皆、ガラルのジムリーダーのオレ様キバナだぜ!!」

「皆さんどうもこんにちは、カロス地方でチャンピオンをしておりますカルネです」

「本日はこのメンバーでお送りします、そして今回ご紹介するのは此方」

「コオオオオオオオオオオオオッ!!!!」

「コータスです」




そろそろ本選に突入しようかなぁと思ってたりしてます。

PWCS本選トーナメント、貴方の注目カードは?

  • 第一試合ネモVSキバナ
  • 第二試合シロナVSワタル
  • 第三試合ナギVSデンジ
  • 第四試合シンジVSレッド
  • 第五試合ブルーVSナンジャモ
  • 第六試合ゴヨウVSアイリス
  • 第七試合キクコVSグルーシャ
  • 第八試合ネズVSダイゴ
  • 第九試合グリーンVSサトシ
  • 第十試合カリンVSダンデ
  • 第十一試合ハッサクVSドラセナ
  • 第十二試合オニオンVSセンリ
  • 第十三試合ギーマVSカルネ
  • 第十四試合アランVSユウリ。
  • 第十五試合オーバVSミクリ
  • 第十六試合ラビVSホミカ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。