週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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PWCS:第九試合 グリーン VS サトシ 3rd

「行くぜ、ピジョット!!!」「ピジョットオオオオオオオオッ!!!!」

「ソウブレイズ、君に決めた!!」「ソウレイッ!!!」

 

『グリーン選手最後のポケモンはピジョット、対するサトシ選手はソウブレイズ!!なんとサトシ選手はパルデア地方のポケモンで統一しております、そして今情報が入りました。え~とラビ選手からの情報です初めて配信に出て貰ってからサトシさんはパルデア地方を巡っていますが、その時に捕まえたポケモンだそうです』

『……えっつまり、新人って事なの?どんだけだよサトシさん……』

 

「ィィィイソゥレイズゥゥウウ……」「ピジョオオオッ……」

 

『NEXT BATTLE ピジョット VS ソウブレイズ!! 3、2、1……BATTLE START!!』

 

「最初から全開、待ったなしだぜ―――サトシぃ!!」

 

そう言いながらも見せつけて来たのはメガリング、ポケットに入れていたそれを指に嵌めるとそれが眩い輝きを放ち始めた。ピジョットは鶏冠の中に隠すように付けていた王冠のメガストーンと、キーストーンが共鳴をし始める。

 

「天界を統べろ、お前の翼の下にある物全てがお前の物だ!!メガシンカぁ!!!」

「ピジョオオッ―――ピジョットオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

翼を大きく振るわせれば艦を揺るがす程の大風圧を放つ、天界を統べる王となったメガピジョットの姿がそこにあった。

 

「来るぞソウブレイズ、お前の力を見せてやろうぜ!!」

「レイズッ!!!」

「よしいけぇ!!」

 

主の言葉を受けて弾丸のように駆け出していくソウブレイズ、相手が天界を統べる王だろうと誰だろうと、サトシの行く道に立ちふさがろうとするのならばそれだけで自分の敵で切り伏せるべき相手でしかない、と言わんばかりに突撃するソウブレイズにピジョットは翼を羽ばたかせて高度を取る。

 

「エアスラッシュ!!」

 

小手調べだと言わんばかりの指示だが、メガピジョットが翼を振るうと無数の真空の刃が生み出されて発射されていく。その数をラバイが数えてみると、一度羽ばたくごとに15程のエアスラッシュが乱射されているのが確認できた。

 

「進め!!」

「ソウゥレイ、ズブレィ!!!エエイッ!!!」

 

無数の真空の刃、それに向けて突撃しながらもソウブレイズは全く焦る事もなかった。それどころか相手の刃を使って自らの炎の刀を研いでいるかのようだった。先程まで小刀のような刃はバトル開始と共に巨大化したが剣には見えない、ただの炎の塊だったのだが、それがエアスラッシュを弾く度に研磨されたかのように鋭利に、強靭な刃へと作り変えられていくのである。

 

『ソウブレイズの剣が通常の物よりも遥かに巨大だ!!初めて見るサイズです!!』

『バトルになれば自然に刃はでっかくなるはずだけど……もしかして上手く出来ないのか?』

 

「面白いじゃねえか!!素早く―――高速移動!!力強く―――怪しい風!!

 

高速移動で真上を取るとフィールド全体を包むのような不気味な風が降り注がせる、メガピジョットの特性はノーガード、どんなに回避率を上げようとしても無意味にする特性……だがサトシは慌てない。

 

「熱風だ!!」

「ブゥゥウレイ、ズゥッ!!!」

 

ソウブレイズの戦闘態勢は完成している、さあここから上げていくぞ。そんな言葉に答えるが如く、ソウブレイズは身体を捻りながらも炎の剣を構えてそのまま高速回転しながらも剣を振るって熱風を繰り出した。怪しい風と拮抗する程の熱気が寒気を覚えさせる風を食い止める。そして、その間にソウブレイズはまるで―――グレンアルマのように両腕を構え、剣先をメガピジョットへと向けた。

 

「よおし発射だソウブレイズ!!」

「な、何発射!?」

「レエエエエイッ―――ズァッ!!!!」

 

腕を構えたソウブレイズはそのまま確りと腰を入れて構えを取る、そして―――力強い掛け声と共にソウブレイズは両腕の炎の剣をなんと打ち出した。その反動は凄まじく、ソウブレイズは身体が浮き上げる程だったが、それ相応と言わんばかりの猛烈な速度で炎の剣はメガピジョットへと向かっていく。

 

「なんだそりゃぁ!?回避って違う、守るだ!!」

「ピ、ピジョ、ピジョオオオオッ……!?」

 

余りに驚きに指示の遅れとミスを招いてしまったグリーン。炎の剣はピジョットの身体に当たると一気に膨張して大爆発を起こしてピジョットを地面へと落としてしまった。まだまだ動けそうだが、結構なダメージだ。

 

『な、なんとソウブレイズが炎の剣を撃ち出しました!!?ソウブレイズはカルボウから進化するポケモンで、分岐進化でグレンアルマへと進化します。グレンアルマの場合は炎を打ち出す事を得意としている筈ですが……ソウブレイズはゴリゴリの近接アタッカーの筈ですが……!!』

『確かに分岐進化なら片方の進化の一部能力が、カルボウの段階から持っていたという事なら有り得なくもない事だが……だからここまでに仕上げるか普通!?』

 

司会と解説どころかラビだってこれには吃驚している。確かに以前ソウブレイズについて話を聞かれた事はあるし、その時にグレンアルマともバトルはした。その時にはグレンアルマが勝ちはした、だがその時の経験を踏まえて此処まで強くなるとか誰が考える。

 

素早く―――ビルドアップ!!力強く―――サイコカッター!!

イイイレィズゥ!!!

 

ビルドアップを行うと同時に両腕から再び炎の剣が伸びた、先程とは違いただの巨大な炎の塊ではあるが、それをサイコカッターで放つ事で飛ばした刃に炎を纏わせて攻撃している。

 

「くそ、どうやったらそう言う戦法が浮かぶんだお前!?」

「毎日ポケモンといるからです!!無念の剣!!」

「イイイイレイズッ!!!」

 

剣とは名ばかりの炎の塊を振るってピジョットを炎で包み込む、直接的なダメージは皆無。だが、ピジョットはその炎に包まれると抗えない虚脱感を覚えた、全身から力が抜けていき身体がどんどんと重くなっていく。メガシンカエネルギーさえも目減りしていく感覚すらあった、なんとか翼を勢い良く広げて炎を吹き飛ばすが、その時、目の前にソウブレイズがいた。

 

「フレアドライブ!!!」

「レエエズァアアアア!!!!」

 

渾身のフレアドライブがメガピジョットを捉えてその身体を焼き尽くした。地面に倒れ込んだピジョットはメガシンカを維持しきれずに元の姿へと戻った。それを見届けるとソウブレイズは、炎を収める静かに頭を下げた。

 

『ピジョット、戦闘不能!!ソウブレイズの勝ち!!BATTLE OVER!!よってこの試合、サトシ選手の勝利となります!!』

『決着ぅぅぅっ!!!サトシ選手がグリーン選手を下したぁ!!矢張りチャンピオンは強かった、単純な強さだけではありません、ポケモンのポテンシャルをとことん伸ばした末の強さを発揮しました!!また一つ、PWCSに名勝負が刻まれました!!』

『ホント唯強いだけじゃなくて発想が俺達とはまた違うんですよねあの人……』

 

「……負けちまったか、フッまあいいか、楽しかったし驚かせ貰ったぜ。ピジョット、お前も有難うな、本当によくやってくれた」

「ピ、ピジョォォォッ……」

「何言ってんだ馬鹿、お前にちゃんと指示出せなかった俺様の責任だ。もう一度、一から鍛え直すぞ、その気、あるよな」

「……ピジョ!!」

「それでいいんだ、お前は俺の翼なんだからちゃんとしろ」

 

ピジョットをボールに戻して自分達に勝ったソウブレイズに目を向けながらも歩み寄った。

 

「サトシ、お前何処で見つけたんだこのソウブレイズ、ハチャメチャじゃねえか」

「いやぁソウブレイズ、いやカルボウはグレンアルマになりたかったんですけど、ちょっと俺がピンチの時に貰ったソウブレイズになっちゃう鎧を持ってたんです。それでグレンアルマになりたいのを捨ててまでソウブレイズになって俺を助けてくれたんです」

「へぇっそんな事あったのか、というかお前がピンチって何があった……」

「ちょっと、ロケット団に」

「レッドに連絡しとけよ」

 

つまり、グレンアルマに憧れていたソウブレイズだった。そこでサトシはソウブレイズのままでもグレンアルマのようになれると一緒に特訓した結果として炎の剣を打ち出すと言う戦術に行きついたとの事。その代償として炎の力が強くなり、炎を研ぐようにして形を整えなければいけない、という制約を背負う事になったのだが、それすらもバトルスタイルに生かす事にサトシは成功した。

 

「お前らしい、兎に角だ―――応援させて貰うぜ」

「はい有難う御座います!!」

 

第一回戦第九試合、グリーン VS サトシ

勝者 サトシ

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