週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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PWCS:第十二試合 オニオン VS センリ 2nd

「ムーランド駆け抜けろ!!」

 

センリのムーランドは駆け抜け続ける、開始同時に鼻を鳴らしながらもゴルーグに飛び掛かりながらも振り払われるが、その動きには全くの淀みもなく、素早い動きでゴルーグを翻弄していく。

 

「このスピード……まるで砂掻きみたいだ」

「ハハッその通りさ、だが私のムーランドは砂掻きではない。ただ、常時そのスピードを出せるように鍛えただけの話さ!!」

「だから色々言われるんだよ、フヨウさんも愚痴ってたよ」

 

此処で炸裂したのがセンリが得意とする育成論、ポケモンのポテンシャルの限界突破というべきなのか、本来条件付きで強化される特性、今回の場合は砂掻きを常時発動出来るようにしてしまった。悪名高いシュッキングとどっちがマシかと言われたら確実に此方だろうが……。

 

「この重力下でこのスピード……流石だね」

「お褒めに預かり光栄だ、ムーランド、敵討ちだ!!」

「ムウラアアアアッ!!!」

 

気迫が満ち溢れた表情のままに飛び掛かって来るムーランド、その一撃に合わせるようにドレインパンチを打ち放つゴルーグだが、その一撃は互角の威力で互いに弾かれてしまう。敵討ちは味方が倒れている状態で放つと威力が二倍になるという特性がある、それがタイプ一致で放たれると凄まじい事になる。

 

「(それだけじゃないな……嗅ぎ分けるでゴーストの実態を捉えに来てる……肝っ玉が無くてもそれだけの事が出来るんじゃないか……なかなかどうして、キツいなやっぱり)」

 

嗅ぎ分けるでゴーストにもノーマルタイプが通じる様にしてきている。矢張り使って来たゴースト対策の常套手段。逆にゴーストにはそういうのはない。

 

『真っ向勝負で結果出すって凄いよね~……あちしなら無理だね』

『四天王、なのにですか?』

『四天王だからって何でも出来るって訳じゃないよ、ゴーストタイプにはゴーストの戦い方って奴があるのにそれらを全無視して真っ向勝負で大結果出すなんて並の努力じゃない、私はゴーストタイプの戦い方をする事しか出来ないからね』

 

ゴーストタイプの戦い方、即ち神出鬼没な奇襲や搦め手を指す。だが自分はそれをしてこなかった、正確に言えば出来なかっただけでもあるのだが……。

 

「ゴルーグ、そろそろ動くよ」

「ルグ」

 

フィールドを駆け回り続けるムーランドにいい加減目は慣れて来た。常時砂掻きのスピードを発揮すると此処までの物なのか……参考になる。だったらそれを踏まえた上で動けばいいだけの事だ。

 

素早く―――奮い立てる!!力強く―――敵討ちだぁ!!!!

バゥゥッ!!!バアアアウラアアアンドッ!!!

素早く―――鉄壁!!更に素早く―――DDラリアット!!そして力強く―――10万馬力!!!

 

迫って来るムーランドに対して鉄壁をしながら高速回転、DDラリアットの体勢に入るが―――ムーランドを射程距離に捉える寸前にラリアットを解除しながらも回転の勢いを使った一撃がムーランドと激突する。威力の上がったお互いの一撃が炸裂し合うが、互いに磁石のように弾かれてしまう。

 

『これまた強烈なクロスカウンター!!!互いに一歩も引きません!!ですがゴルーグの方が流石にダメージが大きいか!?ムーランドと同程度のダメージの蓄積が見られます。ムクホークとのバトルが効いているのか!!?』

『そりゃあんなブレイブバードを放たれてるんだ、効いてない訳が無い……だがムーランドの方も大分息が上がって来てる……もう限界が近いんだ』

 

もうゴルーグは限界だ、なら自分が打つべき手段は何か。合理的に考えろ、ゴルーグが願っている物は唯一つだけなのだから……。

 

「ゴルーグ、穿て、呪い

「ルグ、ゴルグゥゥゥッ……」

 

ゴルーグは静かに頷きながらもその手にゴーストタイプエネルギーで生成した釘を生み出した。そしてそれを自身の胸へと差し向けるとムーランドに向けて笑いかけながらも拳をハンマーのように固めた。

 

「させるなムーランド!!素早く―――ギガインパクト!!

ムウウウウウウラアアアドッ!!!

 

勢いよく迫ったムーランドがゴルーグの身体を揺るがすが、ゴルーグの意識が遠ざかる。だが、その寸前に、ゴルーグは勢いよく自らに釘を打ち据えた。

 

「呪い狂え……!!」

「ルウグウウウウウアアアッ!!!」

 

もう一度、強く釘がゴルーグの内部へと突き刺さっていく。釘はゴルーグの身体を突き抜ける様に背中からも顔を覗かせると青黒い炎を生じさせながらも一気にそれが膨張していく、崩れ落ちていくゴルーグの身体から溢れたそれはムーランドへと触れると一気にその全身を蝕んでいく。

 

「ギャ、ギャゥンッ……ムゥゥラアアア、ドオオアアアアゥゥゥバアア!!!!??」

「ム、ムーランド!!?」

 

尋常ではない苦しみ方にセンリは言葉を失いかけていた、呪いは確かにゴーストタイプの技ではあるがノーマルだろうと効果はある。だがそれは体力を徐々に削っていくという毒や火傷などの状態異常に近い。だがこれはそれ以上の効力だ、即効性があり過ぎる。のたうち回るムーランド、その苦しみは続き続ける、そして―――ムーランドは白目を剥いて動かなくなってしまった。

 

『ゴルーグ、ムーランド、両者戦闘不能!!!両者、新しいポケモンを同時に出してください!!』

『これが、ゴースト、これぞゴーストタイプの戦い方です!!ゴルーグ最後の意地を見せてムーランドを途轍もない呪いを掛けて地獄へと引きずり込んだぁ!!!ラバイさん今の呪いをどう見ます?』

『どう見るっていわれても……正直、兄を思い出しました。兄もああいう事には一切の躊躇なしですし、これをやられると否が応でも相手にはプレッシャーがかかります。恐らく今のも力業の呪いでしょう。変化技に対する力業……研究は困難を極めるでしょうな』

 

「よくやってくれたぞムーランド、お前のお陰でメガゴルーグを突破出来た。それだけ彼にお前を脅威だと思い知らせる事が出来たという事だ」

「ゴルーグお疲れ様、2体抜き、誇っていい、流石だよ」

 

互いにポケモンに感謝を述べる、此処まで来れたのはポケモン達のお陰だ。そしてここからが本当の最終決戦だ。互いにボールを手に取る、そして―――投げる。

 

「さあ行くぞ、此処からが正念場だ!!気張れ、倒せ、穿て!!ケッキングぅぅぅぅ!!!!」

「ケッキンンッ!!!」

 

「冥界への道を照らせ―――……灯せ、シャンデラ!!!」

「シャアアアンッ!!!」

 

『で、出たあぁぁぁ!!!!センリ選手と言えばの象徴、最強の相棒にして対戦相手からすれば恐怖の象徴たるケッキングであります!!ケッキングは通常怠けという特性によるまともに動けない、だがこのケッキングはセンリ選手が秘密の特訓を施したが故に連続で動いてくる大怪物!!誰が呼んだがシュッキング!!!そのユニークなネーミングとは裏腹に激烈な強さを誇ります!!それに対しますは、冥界のシャンデリアのシャンデラ!!紫色の炎で照らすのは黄泉比良坂か、それとも自らの炎か!?』

 

最大限の警戒が必要な相手が出て来た、フヨウからもあのケッキングは気を付けろと口を酸っぱく言われた程の相手……面白い、燃やし尽くしてやるとオニオンは笑うのであった。

 

「気を付けろケッキング、あのシャンデラ、並の相手ではないぞ」

「ケッキグッ」

 

To Be Continued……!!

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