週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:出陣。

「なあサザレ、今日の夕飯何が良い?」

「お肉がいいかなぁ~って偶には私が作るよ、今日バトルでしょ?」

「いやぁホミカとのバトルがあれやこれやより疲れるとは思えない」

「敢て何も聞かないでおくけど、それがとんでもない事だったら許さないよ」

「大丈夫、心停止云々より遥かに危険度は下だ」

「じゃあいいかなぁ~……」

 

尚、真相を話したらサザレが暫く放してくれないのは目に見えている。まあ兎も角今日はラビの試合の日が遂にやって来たのである。Dブロックの最終試合、対戦相手はイッシュの毒タイプジムのジムリーダーのホミカ。顔見知りな相手ではあるが……ラビとしてはそこまで緊張するような相手でもない。というよりも直近でまたネクロズマと殴り合った影響か、色んな意味でラビの中のハードルは様々な意味上昇しまくってるせいでもあるのだが……。

 

「にしても本当にPWCSは熱気がやばいね、控室からでも観客席の熱気が分かっちゃうよ」

「まあ世界規模の大会だかんね~」

「そんな世界大会の本選トーナメントに出場するというのになんというマイペースっぷり……」

 

これが本当に世界ランキング最上位に入った者だけが得られる称号であるマスターボールランクの一人の姿なのかと言われたらきっと皆が首をかしげる事間違いないだろう。と言ってもこれがラビなのだからしょうがない。

 

「仮にこれで敗退したとしても俺は良い、それは俺の実力不足だっただけだからな」

「良いんだ」

「その時は―――また次の大会で勝てばいい」

 

不意に見せるトレーナーのラビの顔が、サザレは堪らなく好きだ。普段のそれとは全く異なる魅力を纏った凛々しい表情をフィルムに収めたくなってしまう。

 

「なんかラビ、変わったよね」

「変わってないさ……ただちょっと、若い頃を思い出してるだけだ」

「それ、私以外の女の人に言ったら烈火の如く怒られるからやめた方がいいよ?」

「世間一般的には三十路は普通におっさんの領分だろ」

「いやラビが言っても完全な嫌味なんだよ」

 

改めて鏡を見ながらも昔撮った写真と見比べる、忌々しい程に顔が変わっていない。変わっているのは背丈と体格程度だ。これも邪神の呪いなのだろうか……そう思うとやっぱり一発位殴りたい、と思ったがショウが代行してくれていると思うとそんな怒りもおさまる。

 

「ラビのお父さんお母さんも応援してくれてるのかな」

「あの二人は今爺ちゃん婆ちゃんが来て説教受けてるってレビが言ってたぞ」

「えっ何があったの」

「双子に会いに行ったら相も変わらずラブラブだった二人に遭遇して、お前ら還暦近いだろ!?って説教したんだと」

「あ~……それが効いてマシになったって事なのかな……」

「無いとも言い切れないのが嫌だな」

 

兎も角今回のバトルは親族一同が応援しているらしい、何せ自分は今回の事を教えていない。言ってくれたらパルデアまで来て応援したのに!!という有難いお言葉を頂戴しているが別にほしくはないし……別に自分はそう言うのでヒートアップする類の人間でもない。

 

「サザレ、勝って来る」

「うん行ってらっしゃい」

 

最愛の人のこの言葉だけで自分は戦える、互いに抱き合い合った後に名残惜しさを残さぬように直ぐに離れる。そんな背中を見送りながらも唇を撫でてしまったサザレは笑いをその背中に送る。

 

「さてと―――勝ちに行きますか」

 

 

 

「アンタらの理性―――ぶっ飛ばしに来てやったよ!!!」

『ギターをかき鳴らしながらもド派手な登場をするのは近年その人気は高まるばかり、ガラルではネズ氏の人気に追いつき追い越せ!!その刺激的な音楽性が示すとおりにその猛毒が相手を蝕むのか!!?PWCSランキング28位、ポイズンライフ ポイズンライブなジムリーダー、ホミカ選手!!!』

 

ギターをかき鳴らしながらも移動用のブロロロームに乗りながらの登場のホミカに会場は一気に湧き上がった。派手に飛ばすブロロロームの上に立ちながらも見事な演奏をしてからジャンプ、見事な着地からラストを弾ききって会場を更にヒートアップさせる。そんな彼女も反対側の入場ゲートを見つめる。そこに集中するライトが、照らし上げるスモークの奥から影がゆっくりと見えた。

 

『ポケモンの魅力を発信し続け、今では世界で知らぬ者を探した方が早い程の大人気配信者―――というのは唯の趣味で本業はイラストレーター。かと思えば特別指定保護区の管理人の顔をも併せ持つ。業の普及によって全世界で巻き起こった大ブームの火付け役にして、その実力は最早チャンピオンをも超えているのか、最早解説不能の謎多き描く者!!PWCSランキング25位、ラビ選手!!!』

 

スモークの奥から姿を現すラビに一同が湧き上がろうとした時、一瞬で歓声が止み、静寂が全てを支配した。そこにあったのは真っ黒な影法師、黒塗りのラビが立っていた。だが地面には本来地面に立っている筈のラビの姿が影として映っている。何が起きているんだと声が上げられそうになった直後に、影法師が崩れていくとその奥からラビが出て来た。地面の影はいつの間にか普通の影になっている……。

 

「(ダークライ、なんか最近こういうのに凝り出したなぁ……)」

 

ラビとしては普通に出るつもりだったのだが、以前同じような事をやってからこういう事に凝り出しているのか、遂にこういう事も出来るようになってしまった。

 

「何、アンタポケウッド参戦すんの?」

「誰がやるかあんなの」

「じゃあ何でやったし」

「生産性のない趣味」

「あっそ……まあ兎も角」

 

ホミカは笑いながらもボールを取り出した、それに合わせるようにラビもボールを突き出した。

 

「こうしてボールを突き合わせるのも久しぶりね、覚悟は良いわね」

「あの子の為に気合十分ってか?生憎、俺も容赦しねぇからな」

「上等!!!」

 

『対戦ルールは3対3、メガシンカ、Zワザ、テラスタル、ダイマックスは各選手一度ずつのみ、ポケモンの交代は両者自由となります。ラビ選手 VS ホミカ選手。それでは両者、最初のポケモンをフィールドへ』

「めっちゃ爆裂!!クロバット!!!」「クロォォント!!!」

「GOサーフゴー!!」「サ~フゴッ☆彡」

 

To Be Continued……!!

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