週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:揺れ動く秤

「ラビラ~ビ、ラビ~……起きないとキスするよ?」

「何、今朝の仕返しのつもり?強請ったのお前じゃねぇか」

「だからってあんなに激しくする事ないじゃん……朝から凄い疲れたんだから」

 

控室で寝ていたラビは膝枕をしてくれていたサザレの囁きで起床する。身体を起こして首や肩、腕を鳴らしながらも欠伸をする。モニターを見てみるとまたフィールド緊急整備中の帯が出ている、フラージェスやダイオウドウの頑張りとは一体何だったのかと思うが……

 

「サトシさんとハッサク先生のバトルが激しくて……」

「何やったんだよ」

 

『セグレイブ、巨剣突撃!!フィールド全てを貴方の物になさい!!』

『そうはさせるか!!ガブリアス、流星群と一つになれ、ドラゴンダイブだ!!!』

 

フィールド全てを凍て付かせるというハッサクのセグレイブの超力業を更に上から捻じ伏せたのがサトシのガブリアスだった。シロナがやっていた流星群に自ら紛れつつもドラゴンダイブで突撃する戦法をサトシも取り入れたのだが……なんとドラゴンダイブを発動させながら流星群を発射する事で流星群を散らばらせる事なく、全てを集約したままドラゴンダイブで突撃し、セグレイブを打ち倒したのである。それによってフィールドが凍結する事自体は待逃れたのだが……フィールドの地面の一部が消滅するというとんでもない威力になり、再びフィールドの整備が行われる事になった。それでも相対的にはナンジャモとダイゴの方が被害は与えているとの事。

 

「……流星群って広範囲を一気に攻撃出来るのが最大の利点だけど、逆に相手一匹だけだと当てづらいのが弱点なんだよ……それを解消してハッサク先生のセグレイブ落としたん?」

「うん……ハッサクさんも頑張ってたんだけど……サトシさんのガオガエンとワニノコを倒すのが限界で……」

「準々決勝で唯一快勝してんじゃねぇか」

 

準々決勝が進行中の現状、ポケモンを4体残して勝利しているのはサトシだけという事になる。まあこれで自分がどれだけポケモンを残せるかでそれが変わるのだが……自分は別にそれに拘る気はない、というか確実に勝ちに行く方が優先順位は圧倒的に高いのだから気にせずに行くつもり。

 

「それで勝つ自信はあるの?」

「無けりゃ帰って寝てるわ」

「此処でも寝てたくせに」

「まあな」

 

作戦は既に考えてある、後はそれを実行する為なのだから。ただ、懸念がある。

 

「問題があるとすれば……」

「あるとすれば?」

「仮に勝ったらアンシャちゃんに嫌われないかが不安だ」

「あ~……それは確かに不安になるよね」

 

勝敗次第でアンシャからの嫌われるか否かである。流石にそれはないと思いたいが……幼い少女にとっての母親というのは極めて重要かつ神聖視される存在なのだ。二人とも応援してくれると言ってくれてはいるのだが……流石にどうだろうなぁ……とは思う。

 

「いやぶっちゃけ俺が嫌われるのは良いんだよ、だけどそれでアシマリとラルトスとの間が気まずくなるのは忍びねぇ……」

「えっそっち?」

「いやそっちだろ」

 

流石のポケコンっぷりだ……と改めてサザレは呆れつつも尊敬するようなそんな不思議な気分になってしまった。自分は母親を倒したのだから嫌われても当然だという判断なのだろうが……

 

『ラビ選手、フィールド整備が完了いたしました』

「御呼びだ」

 

立ち上がりながらもラビがおいていたベルトを装着する。ベルトには6つのボールが付けられている、代わりにサザレにはダイオウドウとフラージェスのボールを預けておく。さてと……準備は万端という奴だ、勝ちに行こう。

 

「行って来る」

「いってらっしゃい」

 

最後にキスをする、サザレの方が名残惜しそうにしながらも離れてフィールドへと向かっていく。準々決勝の最終試合、自分のバトルが遂に始まろうとしている―――。

 

 

『さあ本日のラストカードです!!毎試合ごとに緊急の整備をしてくださっている整備班の方々への溢れんばかりの拍手が眩しく残ります!!いや本当に改めて整備班の皆さんの努力のお陰で延長する事なく実行できます!!本当に有難う御座います!!さあラバイさん、次の試合はいよいよ真打の登場ですがどう思いますか!?』

『いやぁ……兄のバトルのエゲツなさを叩き込まれた身としては身震いしてしまいます。あれですよ、ガラルで兄のアーマーガアが出た瞬間みたいなもんですよ』

『あ~……狂乱の鋼烏の凄まじさは地方内外に知れ渡ってますもんね……』

 

うん後でラバイはしばく。

 

『さあ登場するのはカロスが誇るスーパースター!!世界的な大女優にしてPWCSランキングは堂々の7位!!現在は自身のSNSで微笑ましい娘自慢もしており、ママとしての存在感が増して親近感があるという声も増えているカルネ選手!!』

 

「お母様~頑張れなんです~!!」

 

「―――……もう、勝ったわ世界救ったわ私……」

 

「おいなんかカルネさん止まったぞ」

「……もしかして、アンシャちゃんの応援で?」

「ええっ……」

 

キバナとオニオン、ロルが傍で支えながらもお手製の応援うちわで応援してくれる愛娘に色々と限界突破してしまったカルネ。本当に色々と大丈夫なのだろうかと……と三人が不安になっている中を突き抜ける様に漆黒の帳が影が伸びてフィールドを覆い尽くしていく。

 

『おおっと今度はまたド派手な登場が期待できるのか!!?今大会随一のダークホース!!最早その強さを疑えるものはいないでしょう。過去、チャンピオンリーグ出場3回、2度に渡ってチャンピオンと激闘を繰り広げたその実力は今大会トップクラス』

 

その闇が立体的に浮き上がるとそこからゆっくりと歩いてくる影がある、それは最早人の姿をしていないのだが……その影が剥がれ落ちていくとラビの姿が現れてフィールドへと踏み出す。

 

『業の復活、それの流布と活躍は数知れず。彼を表現する物として描く者というのが御座いますが私は敢てそうは呼ばずこう呼びます―――ポケモンを愛する者、PWCSランキング25位、パルデア地方、イラストレーターのラビ選手!!』

 

「愛する者か、悪くない呼び名だな」

 

「ラビさんも頑張れなのです~!!」

「応援してやるから気張れよ~!!」

「頑張ってください~!!」

「お兄ちゃんマジ頑張れ~!!」

 

その応援に片腕を上げて返答をする。そしてフィールドに立てば、カルネが母としてではなく、チャンピオンとしての顔を見せていた。

 

「遂にこの日が来たわね……ラビ君、色々貴方にはお世話になりっぱなしだけどそれとこれとは別問題、全力で勝ちに行くわ」

「望む所、舞台で演技をするのは得意なんでしょ?だったら踊らせてやるよ、女優」

「良い啖呵を切るわね……さあ行くわよ!!」

 

『対戦ルールは6対6のフルバトルとなります!!各選手はメガシンカ、Zワザ、テラスタル、ダイマックスは一度ずつの使用が許可されます。ポケモンの交代は両者自由となります。それでは……カルネ選手、ラビ選手。両者、最初のポケモンをフィールドへ』

 

「ルチャブル、出番よ!!」「チャアアアブラァ!!!」

「GOフォレトス!!」「フォゥ」

 

 

To Be Continued……!!

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