ガラルの結晶、ガラル地方バトルの根幹、様々な言い方がそれにはある。それを用いたバトルは分かり易く大迫力な物へと変貌する為に皆これの虜になって行ったのも頷けるものがそこにあった。そして更に一握りのポケモンだけが変じる事が出来るキョダイマックスを発動させたウーラオスはアマルルガを見下ろしながらも唸り声をあげる。
『なんという威圧感、キョダイエースバーンともキョダイリザードンとも違う何かを感じてしまいますな!!うっひゃあたまんねぇなぁこのゾクゾクする感じぃ!!!』
『あんたマジで実況としての仕事する気ねぇな!?』
ラバイのツッコミが冴え渡る中でラビはウーラオスの視線でアマルルガを見下ろしていた。キョダイマックスを出来さえすればこうもデカくなれば絶対零度を喰らう不安からも解消される……後は
「真ん前から打ち砕く!!俺達自慢の、拳で!!!」
「来るわよアマルルガ!!」
「まずはこの厄介な天気を変える、師匠の下で既に克服済みよ!!ダイストリーム!!!」
「ベアアクアアアアアア!!!」
足を踏み鳴らしながらもウーラオスは口から津波のように押し寄せる巨大な水の奔流を発射した。ハイドロポンプなんて比較にもならないそれは雪を押し退けながらもアマルルガへと迫る。
「アマルルガ、貴方だって伊達じゃない事を見せて上げなさい!!力強く―――冷凍ビーム!!」
「ルゥゥゥウウウウルァァァアアア!!!」
ダイマックスに対抗するにはこれしかないと力業冷凍ビームを発射して相殺、いやダイストリームの凍結を狙うが余りにも押し寄せて来る水の量が膨大過ぎるので全く凍らない。丼いっぱいに入った水に氷を一つ入れた所で凍る訳もない。水はそのままアマルルガへと直撃する、効果抜群ではあるが、持ち前のタフネスでそれに耐えきると―――空を覆って雪雲が雨雲へと変換されて、雨が降り始めた。
『ダイマックス技はそれぞれに特徴がありますが、水のダイマックス技のダイストリームは天候を雨へと変える効果を持ちます』
『絶対零度のフィールドに降り注いでいく雨水!!水も滴るいい男といい女のバトルだぁ!!』
「やっぱり打ち分け特訓しててよかった」
本来であればダイストリームはキョダイマックスをした状態では撃てない、キョダイレンゲキへと書き換えられてしまうのだが……マスタードの元での修行で打ち分けが出来るようにしておいて、本当に良かったと胸をなでおろす。そして―――
『いやぁ本当にラビちんとウーラオスにはビックリさせられてばっかりだねぇ』
『師匠の教え方がいいんですよ』
『いやぁ照れちゃうよ~ん、それじゃあこれも教えて上げちゃおうかな?多分だけど完璧には難しいだろうけど、ある程度は出来ると思うから』
修行の日々を思い出す、思えばあの時がガラルに居て一番幸せな時間だったかもしれないとすら思えるあれら……それを発揮するのが今。
「ウーラオスやるぞ!!流派、マスタードの名の下に!!ダイイチゲキィ!!!」
「ベアアアアアアアアアクッ!!!」
それは本来連撃の姿であるウーラオスには撃つ事の出来ない一撃、だがラビのウーラオスはその気性の荒さ故に連撃でありながらも一撃の性質にもその身を着ける事が出来る、だからこそこの一撃が成立させる事も出来る。震脚と共に放たれる一撃は巨大で赤黒い拳の形をしている。それをまるでロケットパンチの方に放たれる。
「ルルウルァ!!」
「よし遂に解けたわね!!素早く―――瞑想!!力強く―――吹雪!!!」
「ルウルルウウウウルァァ!!!」
挑発が解けて瞑想を積みながらも吹雪で対抗する、ダイイチゲキは本来の物よりも威力が低い、だがそれでも威力は他のダイマックス技に劣るという事などはない。故に押し切る事は出来るのだが……瞑想と力業の重ねでなんとか互角の勝負に追い込み、ダイイチゲキはその場で破裂して
逆に吹雪を押し込んでいった。
「なんて威力……!!」
「今だな、行くぞウーラオス!!!」
「ベアアアアアアクアアアア!!!」
「流派ッマスタードの名の下に!!!」
秘伝の鎧たるウーラオス、そのウーラオスだけが使える秘技がある。ダイイチゲキはウーラオスの可能性の一つたる一撃の姿のみが使う事を許されている技、そしてそれは連撃の姿にも存在している。その技の名は……
「キョダイッレンゲキ!!!」
「ベアアアアアアアアアアアアアクァァァァァ!!!!」
身体を捩りながらも振るわれる一撃、唯の一撃ではない。一度だけ振るわれたそれには無数の一撃が込められている、一撃に見えるがそれは連撃の集合体でそれが振るわれるとアマルルガの全身にダメージが加わっていった。瞬時に無数のダメージを負い、更なる連撃が、と無限にも思える攻撃の螺旋が繰り返されていった。連撃の無限螺旋、それが終わるのは――――
「ルルッゥゥウウウウガァァァァ……」
「ベアアアアアアクァ」
ウーラオスのキョダイマックスが解除された時だけだった。キョダイマックスの効果が終了して元の大きさに戻ってしまったウーラオスは久々のそれを楽しめたと言わんばかりにスッキリした顔をしている。そしてアマルルガは身体を支え切る事が出来ずに、ゆっくりと崩れ落ちて倒れ込んだ。
『アマルルガ、戦闘不能!!ウーラオスの勝ち!!』
『ウーラオス怒涛の三人抜きぃぃぃ!!!流派マスタードに受け継がれる秘伝の鎧、これが連撃ウーラオス!!これがラビ選手だぁぁぁ!!!これでラビ選手は本選で全ての試合で一匹のポケモンで相手のポケモン三体を倒した記録を更新しました!!さあチャンピオンのカルネ選手はもう後がないぞ!!次が最後の一体だぁ!!!』
『うわぁ急に真面目な実況モードになるなぁ!!?』
「有難うねアマルルガ、本当に良く粘ってくれたわ」
フリーズドライで持っていく作戦は失敗したが、それでも第一目標であるバトルを延ばしてウーラオスに疲労を蓄積させる作戦は成功している。ウーラオスは自分からでも分かる程に疲労が溜まっている、後は……全力で突き抜けるのみ。
「お母様~勝ってほしいのです~!!!ラビさん~負けちゃダメなのです!!!どっちも勝てなのです~!!!」
アンシャの声が響いてくる、それを聞くだけで母親という奴は戦える。我ながら単純な物だなとも思う一方で子供の愛は最強のバフなのだ、と思う。さあラストバトルだ……!!
「さあ行くわよ、サーナイト!!!」「サナァァァッ……!!」
「ウーラオス、最終局面だ、気合入れて行くぞ!!」「ベエアクァ!!!」
ラビ カルネ
×フォレトス ×ルチャブル
ペンドラー ×ヌメルゴン
×バンギラス ×ガチゴラス
ウーラオス ×パンプジン
??? ×アマルルガ
??? サーナイト