週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:熱狂到来。

「……」

『ガラル地方初、フロンティア施設完成目前。フロンティアブレーン、マサル氏抱負を語る』

「そうか、遂にか……」

 

ラビの家で色々と修行をさせて貰っているMr.Mことライナンはネットニュースで遂にフロンティアブレーンとして活躍する場が間もなく完成する弟の事を知って思わず喜びを嚙み締めてしまう。その一方で自分はこのままでいいのかという思いもある。

 

「ブリーダーとして、トレーナーとして……このままでいいのか」

「お~いライナン何やってんだ、ゴーゴートがお待ちかねだぞ」

「あっは~い今行きま~す!!悪いゴーゴート、ちょっと考え事してた」

「ゴト」

 

余の毛繕いをせぬまま考え事とは偉くなったものだな、と言わんばかりに見下して来るゴーゴートにライナンは謝罪しながらもブラシを動かす。如何やら随分と自分のブラッシングを気に入ってくれたのか、専任ブラッシングとなったライナン。最初は一回ごとに力加減を変える必要があったので全神経を集中させなければ出来ない事だったのだが……今では考え事をしながらでも出来るようになってしまった。これを成長と言っていいのだろうか……。

 

「……此処で就職も悪くないなって思っちまってる自分もいるんだよなぁ……」

 

ラビからそういうオファーも貰っている、一人ぐらいは保護区職員がいても悪くはないという事らしいが……それでも提示された給料や条件などは超ホワイトな大企業並みに良くて飲んでたお茶を噴き出しそうになったのは良い思い出。流石は絵で簡単に稼げる人は違うなと思った、だけどそれはそれで本業のイラストレーターとは違うのでは……と思った自分もいた。そしてラビにやめろ、って言われた。

 

「それもありだけどな」

「ゴト」

「ああゴメン、集中するよ」

 

 

「あと三日だけど、本当に工事終わるの?」

「あと二日で終わらせて、ラスト一日でテストと修正をするんだと。フラージェスやダイオウドウ、ローブシンまで貸し出してるんだから終わらせてくれないと困るぞ」

「あっ遂にローブシンまで貸し出し許可来たんだ」

 

なんというか準々決勝のあれらが本当にスタジアム艦に大幅なダメージを与えた事は事実であり、流石に予算が掛かり過ぎるのではないか、という理由で棄却したフィールドリロードシステム採用型の方が良かったじゃないかという意見まで上がっているらしいが、傍から見たら馬鹿馬鹿しく思えて反対する人の気持ちも分からなくもない。実際それを採用しなかっただけでどれだけ日程が間延びしているだと言われているのだが……その反面、今大会の満足度は現在なんと98%をキープ。減点要素はフィールドのメンテナンスだが、あれだけのバトルならば致し方ないという意見が大多数を占めている。

 

「参ったぁ……フラージェスは採用考えたのに」

「あっマジで?」

「メンバーの準メンバーぐらいには考えてたからな」

 

と言ってもサトシにはそこまで有効ではないかと改めて思う。なんだかんだでサトシは物理重視型パーティだし、ピカチュウ相手に出したとしてもアイアンテールでガンガン攻めてくるだけな気がしてならない……。

 

「いよいよ近づいてきたけど準備は?」

「終わってる」

「じゃあフラージェスいなくてもいいんじゃん」

「それでも考えるだけは考えたんだよ」

 

と言っても既にメンバーは決めてしまったので意味はない、今更じたばたした所で何も変わらない……相手はどんな風にパーティを決めたのだろうか、やっぱり友情優先だろうか、このパルデアで捕まえたポケモンもある程度は入れて来るのだろうか……と考え出すと頭の中が沸騰しそうになる程に考えが巡ってしまう。だから……もっとシンプルに考える事にした。

 

「俺の信頼したメンバーで行く」

「それって結局誰な訳?」

「さて誰でしょう」

 

結局の所やる事は決まっている、そう……バトルするだけなのだ。

 

「ラビさん、ゴーゴートのブラッシング終わりました」

「お疲れさん。掴んだなコツ」

「ええまあ……それと、俺決めました」

「おっ進路の話?」

「ええ」

 

一度決めてしまえば後は走り抜けるだけでしかない、そんな思いを持っていれば時間なんてあっという間に過ぎていくものだ……そして―――戦闘準備期間は終了し……この日が来た。

 

『さあ1週間の緊急整備工事も完了、ポケモンリーグ本部の認可も確りと確保した整備班の方々に感謝と敬意の最敬礼をしつつも、遂にこの日がやって参りました!!PWCS本選トーナメント準決勝が間もなく開始されます!!熾烈且つ歴史に残るような戦いを潜り抜けて、遂にこの日、決勝戦の組み合わせが決定するのです。それでは第一試合の選手入場です!!』

 

整列していた炎ポケモン達が上を向くと一斉に火炎放射を発射して炎のアーチを作り出していく。どうやらラビのダークライの演出を取り入れてポケモン達の技で送り出す事が急遽決まったとの事。そしてそのアーチを通って、姿を見せるのは……

 

『その頭角を現したのはデビューから、圧倒的な強さで一気にバトルの世界のトップ層へと駆け上っていきました。そしてそこでも遺憾無き力を見せつけてのチャンピオンとして名を馳せ続け、レジェンドチャンピオンマスターとしての称号を与えられたレジェンドトレーナー、皆は彼の事をこういいます。原点にして頂点だと!!PWCSランキング2位!!レジェンドチャンピオンマスター、カントー地方、マサラタウン出身、レッド選手!!!!』

 

その登場とともに会場が揺れる、圧倒的な熱狂を持って観客が湧きたった。その名前を呼ぶ、叫ぶ、一人一人のそれらが怒号となって艦を、世界を揺らす振動となっている。それに対する地点にいるのは電気ポケモン達が空に向けて電撃を放つ、そしてその痺れるアーチを潜り抜けて、姿を見せるのは―――

 

『今大会の開催地方、パルデア地方において彼女の名前を知らぬ者はいない。彼女が挨拶をすればそこは忽ち笑顔でいっぱいのライブ会場!!今日も元気な挨拶で皆を虜にするのか、だがその反面で卓越な業のキレで此処まで強さを発揮し続けた技巧派トレーナー!!PWCSランキング26位!!パルデア地方ハッコウシティジムリーダー、ナンジャモ選手~!!!』

「おはこんハロチャオ~!!!」

 

その言葉に会場中から同じ挨拶の返答が帰ってくる。それに満足しつつもナンジャモは堂々と歩いていく。そしてバトルフィールドへと辿り着くと、遂にここに来たんだ……という熱にあてられる、そして真っ向に対する伝説のトレーナー……夢かと現か分からない、だったら……今この瞬間を楽しむだけ……!!

 

「行くよレッド氏、バトルの準備は万端かい!!?」

「何時でも、来いナンジャモ」

 

『対戦ルールは6対6のフルバトルとなります!!各選手はメガシンカ、Zワザ、テラスタル、ダイマックスは一度ずつの使用が許可されます。ポケモンの交代は両者自由となります。それでは……レッド選手、ナンジャモ選手。両者、最初のポケモンをフィールドへ』

 

遂に、PWCS準決勝が行われる!!

 

To Be Continued……!!




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