『対戦ルールは6対6のフルバトルとなります!!各選手はメガシンカ、Zワザ、テラスタル、ダイマックスは一度ずつの使用が許可されます。ポケモンの交代は両者自由となります。それでは……レッド選手、ナンジャモ選手。両者、最初のポケモンをフィールドへ』
「ピカチュウ……!!」「ビイガァ!!」
「行くよ、ランターン!!」「ラアアアアンッ!!」
『レッド選手はお馴染みの先陣役のピカチュウ、そしてナンジャモ選手はランターンです!!電気と水タイプを併せ持つランターンがこの戦況で活躍できるのでしょうか!?』
「……上手い選出をするもんだ」
「と言っても随分前にラビ氏にボコボコにされた時から育てた子だけどね!!」
『ピカチュウ VS ランターン!!3、2、1……BATTLE START!!』
「まずは見極める。素早く―――ばちばちアクセル!!」
「ビガビガビガビガビッガァ!!!」
一瞬距離を詰めて来たピカチュウがぱっと見はボルテッカーと見紛う程の電力を纏って突撃、ランターンはその体当たりを受けて吹き飛ぶのだが、難なく体勢を立て直してみせる。それを見て確信する。あのランターンの特性は蓄電、電気タイプを無効にして体力を回復する特性……よくもまあ此処までピカチュウで戦いにくい相手を選んだ物だと感心する選出だ。
「(アイアンテールは当然効かない、ふわふわフォールも当然効きが悪い……)」
蓄電を持つランターンはピカチュウにとっては極めて相手が悪い。大半の技を電気技に依存しているし、そのほかの技もそこまでランターンには有効ではない。対ピカチュウとしては満点と言っても過言ではない選出である。
「行くよランターン!!素早く―――毒電波!!」
「ラアアアアンッ!!!」
「ビ、ビイイガァァッ……!!」「グッ……!!」
怪電波を発射するランターン、今回のそれはランターンの覚える技の関係で嫌な音と怪電波のチューニング。だがそれでも本能的な嫌悪感を覚える嫌な音はピカチュウにも有効で流石のレッドのピカチュウでも苦々しい顔になっており、レッドでも嫌な顔をしている。
「そこだよ、水浸し!!」
「ラアアアアンッ!!!」
「ビィィッ……ガァァッ……!!?」
「いよおし、素早く―――電磁波!!」
「当たるなピカチュウ!!素早く―――高速移動!!」
毒電波で動きを封じた所に放たれた水の塊によって水浸しになり、水タイプへの改変がなされてしまった。そしてレッドはその狙いを即座に理解して、ピカチュウに回避に専念する指示を出す。今電磁波を受けると麻痺になってしまう、普段麻痺にならない電気タイプが麻痺を受けると他のポケモン以上に麻痺の効果が出やすくなる恐れがある。
「まだまだァ!!」
「……やるな」
高速移動で必死に電磁波から回避するピカチュウ、電磁波のコースも極めて嫌らしい。あのランターン相当にレベルが高い……これは思った以上に楽しめるバトルになるな、とレッドは思わず笑みを強めた。
『レ、レッド選手のピカチュウが押されております!!これは意外な展開と申しますか……』
『蓄電のランターンが此処までうまく機能するとは……特性一つで展開は変わりますね』
「試すしかないか……ピカチュウ!!鋭利に―――10万ボルトォ!!!」
「ビイイガアアアヂュウウウウウウウッ!!!」
『な、なんと10万ボルトォ!!?』
まさかの10万ボルトに驚きの声が出るが、レッドは巧業を使用した。能力変化とタイプ相性を貫通する巧業、だがラビが言っていた事があった。極めて行けばもしかして特性すら貫通するかもしれないと……ならば此処で試すしかないとレッドは判断したのだ。そして放たれた電撃はランターンへと直撃する。
「ラアアアアンンッ……!!!」
『こ、これは10万ボルトが効いているのか!?巧業と言えばつい最近発見されたばかりの第三の業!!まだ詳細は不明ですが……』
『確か巧業は能力変化とタイプ相性を貫通する、だけど特性まで―――いや……!!』
「ラアアアアンッラアアアアアアアアアアアアンッ!!!」
電撃に苦しんでいたランターンは電撃に適応したと言わんばかりに電撃を吸収し自らの力へと変換していく。そして削られた体力を回復して体勢を一気に整えてしまった。それを見てレッドはまだ完成度が低いかと思ったが、それだけではない事を見抜いてナンジャモを賞賛する。
「流石。蓄電を鍛えたか」
「ありゃりゃ、バレたか。巧業の可能性を聞いてから、特性も鍛えてるんだよね……まだまだ一部の子しか出来てない事だけど」
「貫通しきれなくて塞がれたか……これはキツいな、ピカチュウ戻れ」
「ビガ」
『な、なんとレッド選手がポケモン交代です!!?自らでボールで戻す、これは中々に見せない光景です!!レッド選手は一度出したポケモンで戦い抜く事が基本な筈ですが……』
『それほどまでに相手の戦術と育成が上手かったんでしょう、この準決勝にまで上がって来たのは伊達や酔狂などではないという事です』
自分でもこの行動を取っている自分に吃驚している、こういう不利を自分で引っ繰り返す事を楽しみにしている筈なのに……此処までは勝てないと断じてピカチュウを戻す、ピカチュウにも珍しい事がある物だなという顔をされた。巧業の練度も低かったのもあるが……大会後にラビの所で練習しようと決めながらも次のボールを取る。
「フシギバナ……!!」「バアアナァァッ……!!」
『レッド選手の二番手はフシギバナだ!!草タイプで状況の打破を狙おうというのか!!』
現在活動報告でアンケートを実施中です。気が向いたらそちらもご覧になってみてください。
下記のURLで飛べますのでどうぞご利用ください。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=338167&uid=11127