「フシギバナ……!!!」「バアアナァァッ……!!」
「フシギバナか……厄介だね、こっちもランターン戻って!!」
『フシギバナの登場に合わせてナンジャモ選手もランターンを戻します、流石に電気と水タイプでは分が悪いと踏んだのでしょうか』
「行くよエレキブル!!!」「ッキブルルルルルルアァァア!!!」
『ナンジャモ選手此処でエレキブルです!!』
『確かにエレキブルなら多種多様な攻撃が行えますからね、中々に悪くない選出です』
『CHANGE BATTLE フシギバナ VS エレキブル!!3、2、1……BATTLE START!!』
「手始め、素早く―――日本晴れ、力強く―――成長」
「そう来るかぁ……!!素早く―――雨乞い!!力強く―――雷!!」
天候の取り合いが発生するが、以前ラビのコータスとミクリのペリッパーの特性による天候合戦が起きた時のように天候が真っ二つに分かれてる。フシギバナの側には燦燦と太陽の光が降り注ぎ、それを利用して自らの能力を上昇させるフシギバナ、エレキブル側は雨雲が発生し雨が降り始めていき、そこから自らへと雷を落とす事で自発的に電気エンジンを起動するエレキブル。パワーとスピードという両者別々の方面へと強化を図っていく。
「素早く―――グラスフィールド、力強く―――ハードプラント」
「バナバナバァナァ……バアアアナアアア!!!」
一面が緑に覆い尽くされていく中で地面が振るえていく、地面から無数に飛び出して来る巨大な根の群れ。それはまるで一つ一つ独立した意識を備えているかのようエレキブルへと向かって来る、だがエレキブルは一切動じない。ナンジャモからの指示は来ない、だから動かない。
「素早く―――エレキフィールド!!力強く―――電熱パンチ!!!」
「キイイイイブルウウウウ!!!ッキブルルルルルルアァァア!!!」
グラスフィールドを押し戻すように脈動する電撃がフィールドを包み込んでいく。互いに得意とするフィールドを形成して、まるで異なる環境同士が食い合いをしているかのような様相を呈し始めている。そしてフシギバナがグラスフィールドの影響を受けているようにエレキブルもエレキフィールドの影響を受けて、その身に宿す電力が増していき、電熱パンチの威力も飛躍的に上昇しているのか、迫ってくるハードプラントを殴りつければ、その根を焼き切るように切断するように拳が突き抜ける。
「エレキブル素早く―――電磁浮遊!!」
「フシギバナ、接近させるな」
「ッキブルルルルルルアァァア!!!」「バナバナァァァァア!!!」
戦術は極めてシンプル、エレキブルは兎に角フシギバナへと接近しようとする。フシギバナは接近しようとするエレキブルを近づけないようにする。無数のハードプラントを軍団のように従えて、緩急を付けて攻撃させるフシギバナとそれを電磁浮遊で浮き上がって速度を上げつつも、ハードプラントを殴りながら距離を詰めようとするエレキブル。対立する作戦を繰り広げていくが、エレキブルは中々に距離を詰める事が出来ない。カロスリーグでサトシを追い詰めたショータのジュカインのハードプラントを更に進化させたと言わんばかりのハードプラントは、まるで生き物のように蠢いて襲い掛かってくる。
「これ本当にハードプラント、ポケモンの技なの!?でも攻めるだけ!!素早く―――充電!!力強く―――電熱パンチ!!」
「素早く―――成長、力強く―――ハードプラント」
その場から全く動かないフシギバナ、反動で動けなくなっているのだろうが、それをそもそも動く気配がないが故に反動を踏み倒していると言いたげな様子にナンジャモは少しだけ舌打ちをした。しかも又もやハードプラントの威力が上がっている。充電電熱パンチでも押し切れない……
「だったら素早く―――ビルドアップ!!力強く―――地団駄!!」
「キッレキブ、エレッキブルァ!!!キブルブルブルブルァ!!!」
ビルドアップをしながらもその場で足踏みをしながらもパワーを溜め、四股を踏んで岩の破片をフシギバナへと投射する。ハードプラントの壁をすり抜けてフシギバナの顔面へと直撃させる事に成功はするが、あまり効いているようには見えない……。
「あっそうだ!!素早く―――チャージビーム!!力強く―――ウェザーボール!!!」
「キィィブラァァ!!!ブルゥゥゥゥゥルァ!!!」
チャージビームは容易くハードプラントに阻まれるが、即座にウェザーボールを発射する。それは雨の影響を受けて水タイプの技へと変わるが、相手側のフィールドに踏み込んだ途端に晴れの天候を受けてタイプが炎タイプへと変換される。天気によってタイプを変える性質を利用して、相手のフィールドに入り込んだ瞬間に炎タイプへと変化させた。
「っフシギバナ来るぞ!!」
フシギバナは即座にハードプラントで防ごうとしたが、ウェザーボールは力業の影響を受けている為か、ハードプラントを貫通してフシギバナへと炸裂しその身を焼いた。これにナンジャモは良し!!と思わずガッツポーズをエレキブルと共にする。初めて有効なダメージを与えたという確信が持てた。が
「バンバアアアアアアナアアアアアッ!!!!」
「「ッ!!?」」
「よし来た」
スタジアム艦を揺るがす程の咆哮が上げられるとフシギバナの足元からハードプラントの根が競り上がってフシギバナを持ち上げる。高みから見下ろすフシギバナは更に力を込めてハードプラントを展開する、それは最早群れではない……完全な壁だった。
『な、なんとこれまでのハードプラントは全力などではなかったと言わんばかりのハードプラントの壁です!!これは最早線ではない、面だ!!』
「潰せ」
「バアアアナアアアアアアアアアアアアア!!!!」
火が付いたフシギバナは今まで以上の声を張り上げて一斉にハードプラントを動かした。それが真正面から津波のように迫ってくる中、背後からも同じくハードプラントの壁が競り上がって退路を塞いでしまう。
「まずい、エレキブル上!!」
「ッキブラァァ!!!」
電磁浮遊とエレキフィールドを利用して、猛烈な反発を利用して一気に跳躍して壁を乗り越えるエレキブルだが、直後に見たのは背中の花へとエネルギーを蓄積させているフシギバナの姿だった。
「やっぱり誘われてたか!!エレキブル、電熱パンチを維持したまま、力強く―――ワイルドボルトォ!!!」
「キィィィブルルァァアアアアアア!!!!」
天の雨雲から雷を自らへと落とし、それを起点とし電熱パンチを発動しながらも更に全身から電撃を放ち、電熱パンチの性質を宿したワイルドボルトを纏って突撃するエレキブル。だがそれに対してフシギバナは―――
「力強く―――ソーラービーム、照射!!」
「バアアナアアアアアアアアアッ!!!!」
グラスフィールドからのエネルギー供給と晴れ、それらを利用した二つのエネルギーを混合させるフシギバナ。すると光は徐々に赤みを帯びて行く。そして発射されたソーラービームは中心部が赤く、周囲を青白い光が包み込んだ光線となって放たれる。土壌と太陽光の二つから放たれた一撃はエレキブルの電熱ワイルドボルトに一瞬押され掛けるが一気に押し戻してエレキブルを吹き飛ばした。
「キブラアアアアアアアッ……!!ブラアアアッ!!!?」
「ハ、ハードプラント!!?何これ!?」
ソーラービームによって吹き飛ばされたエレキブルを待ち受けていたのはハードプラント、フシギバナがコントロールしているようには見えないそれはエレキブルを自律的に発見して襲い掛かったように見えた。それに打ちのめされたエレキブルは遂に力尽きたように地面へと落ちて行った。
「キ、ブルルルゥゥ……」
『エレキブル、戦闘不能!!フシギバナの勝ち!!』
『フシギバナがエレキブルを倒した!!無限発電機のエレキブルもフシギバナには敵わなかったか!?ですがフシギバナも尋常ではないパワーでありました!!』
『あのハードプラント、まるで自動的にエレキブルを検知したみたいに動きやがったぞ……そういう事まで出来るのか……』
「有難うエレキブル、よく頑張ったね」
だがエレキブルの頑張りは無駄ではない、あのソーラービームは身体に負担を掛けるとナンジャモは見た。根拠としては発射後、今のフシギバナは妙に息が切れている。それにこのハードプラント……仮に自動操作が出来るのだとしたら相当な集中力がいる筈……いやそれを願うしかない。でないとこのフシギバナで全滅させられる未来だってある……!!
「だけどまだまだ負けてはいないもんね!!行くよライチュウ!!」「ララララ~イ!!!」