週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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PWCS:準決勝第二試合 サトシ VS ラビ 8th

「あれが、サトシゲッコウガ、という奴か……」

 

PWCS特設艦の観客席の一角に通じる通路、そこに陣取りながらも静かにフィールドを見下ろすトレーナー、残念ながら本選第一回戦で敗退してしまったシンジである。その瞳は迷うことなく、サトシゲッコウガへと注がれている。

 

「カロスリーグでのみ使ったあの奇妙なゲッコウガ……何故PWCSで使わなかった……まあいい、その力、見せて貰うぞサトシ」

 

 

「あれが噂のサトシゲッコウガか……全く君は本当に面白いトレーナーだな、サトシ」

 

そんな言葉がスタジアムの別場所でも響く。それを口にしたのはシゲル、無理をしてこのパルデアにやって来てサトシの試合は全て観戦している。

 

「凄いなレオン、またサトシとバトルしたいな」

「ピィイカ、ピカチュ」

 

「サトシゲッコウガ……あの時よりも更に強くなっているのを感じます……!!」

 

彼に注目しているのは彼らのライバルたち、カロスリーグでは様々な要因が重なったために使用できなかったゲッコウガ……それを今回使って来た。一体どんなバトルをするのかと皆の期待の渦が強まる。その中心に立つ漆黒のゲッコウガは鋭い瞳でサトシゲッコウガを見つめる。ゲッコウガにもう一つの気配が混ざっている、いや完全に重なっている……自分とラビの意志が一つに重なり、ラビの指示と自分の意志が重なるのとは全く違う何かを感じる……。

 

「行くぞゲッコウガ!!居合切りだ!!」

「コウ、ガッ!!!」

 

一瞬で加速し、距離を詰めて来るゲッコウガ。そのスピードはこれまでの比較にならない程に速い。そして一瞬で姿が掻き消えた時、ラビのゲッコウガは静かにその手に水の太刀を持ち、背負うように持つと背後からのサトシゲッコウガの一撃を受け止めた。

 

「コウガッ……!!」

「ゴゥゥウガァァッ!!!」

 

力任せに振り回してゲッコウガを吹き飛ばすが空中で動きを制御されて回転しながら立て直される、が、その回転を無駄にはしないと言わんばかりに水手裏剣を投げつけて来る。此方もとんでもないスピードだが―――

 

「草結び!!」

「コウガァッ!!!」

 

地面から無数の蔓が飛び出すと水手裏剣へと激突して粉々にする。

 

「流石サトシゲッコウガ、中々のパワーだ……だが、こんなもんじゃないだろう……アンタらの力はよぉ!!!」

「ああ、ゲッコウガ素早く―――水手裏剣!!力強く―――居合切りだぁ!!!

 

再びの水手裏剣だが、今度は何とゲッコウガは投げつけた自らの水手裏剣に飛び乗ってそのまま突撃してきた。力業のスピードダウンを早業で無効化するのはよくある事だが、こんな無効化の仕方は初めて見た。

 

「だったらこうだ。水手裏剣に素早く―――神通力!!

ゴゥゥウゥ……ガッ!!

 

素早く印を結ぶように手を組むと地面を殴りつけるとサイコパワーが一気に発散されて水手裏剣へと干渉する。ゲッコウガ自体には効かないが技になら干渉可能、しかも技はゲッコウガもよく使うならば尚更、水手裏剣はその組成を維持出来ずに唯の水に戻ってしまい、ゲッコウガは地面に激突しそうになるが―――怯む事もなく着地して一気に跳躍して一太刀浴びせて来た。

 

「ゴゥッ……!?」

「コウガッ……!!」

 

一瞬の瞳のやり取りがあった。その瞬間に二人の会話は完全に終わっていた。

 

『貴様……!?』

『伊達に伝説のポケモンと肩を並べてた訳じゃないんだ……!!』

 

何処かお前にはこんな経験ないだろうと、若干小ばかにしたかのような物言いだが、実際にゲッコウガは世界の為に伝説のポケモンと戦っていたのだ。そしてそれが解決したからこそこの場に居る。そのプライドにも似た誇りがサトシのゲッコウガにはある。

 

「流石という他ねぇな……こりゃ、そこまで意味なかったなゲッコウガ」

「ゴウガ……」

「何かやったんですか?」

「何、対サトシゲッコウガ対策に―――メガシンカポケモン10本勝負を3セットを少しな」

 

サトシゲッコウガが最も近い性質を持っているのがメガシンカポケモン。なのでメガシンカポケモンとの組み手に近い事をしていた。特にメガバシャーモには最初から素早さ最大の状態で取り組んで貰ったりもした。だからスピード自体にはついていけるのだが……やっぱり問題はトレーナーがサトシという事とその戦術だ。

 

素早く―――挑発、力強く―――凍える風!!

ゴウ、ゴウガァッ……!!

 

そろそろ切れるであろう挑発を念のためにかけ直して凍える風をぶつけて素早さを下げておく、やらないよりかはマシなのだが……

 

「ゲッコウガ水手裏剣!!ぶん回せ!!」

「ォオオオオオウガァァァ!!!!」

 

水手裏剣の刃を広くして振り回して暴風を起こして凍える風を吹き飛ばす……こういう事をして来ることが最も厄介なのだ。これに打ち勝つには……真っ向からあの強さを上回るしかない……と言っても相手も同じメガシンカがあると思うと簡単ではない。せめてもの救いなのがゲッコウガの特性である変幻自在がメガゲッコウガでも同じなのでゲッコウガの戦術は大きく変化しないという点なのだが……

 

「ゴウゥ」

「……そうだなゲッコウガ、限界バトル叩きつけるって言ったもんな……だったら行ってみようか……俺達の限界のその先へ……!!」

 

そう言いながらもラビはその指にメガリングを嵌める、それと同時にキーストーンとメガストーンが共鳴を始める。

 

「行こうぜゲッコウガ、俺達もやるぞ!!もっともっと上に!!」

「コウゥゥゥッ!!!」

 

互いに露にさせるキーストーン、自らの心とポケモンとの絆が結びつき閃光となってメガストーンと結びついていく。絆が織りなす奇跡と更なる奇跡を具現化させる変化、ラクアの一件でした約束を遂に守る時が来た。年貢の納め時が来たような気分だ……何故伝説のポケモンを相手にするよりも緊張しなきゃならんのだ……とラビは思っているが……サザレがいたらきっとこう言うだろう。

 

―――そういう割には楽しそうだよラビ、だって笑ってるじゃん。

 

そう、ラビは笑っている。緊張などではない、高揚感とワクワクがとめどなく溢れ出している。そしてそれが限界を超えると―――ラビは満面の笑みを浮かべながら叫ぶのだ。

 

「誓いを果たす力を、憧れを超える力を此処に、限界と可能性を、超克せよ、メガシンカぁ!!」

「ゴウゥゥゥウッ……ガァアアアアアアアアッ!!!」

 

「行くぜゲッコウガ、俺達はもっともっと強くなる、もっと上へ、もっと先へ!!ゲッコウガ、君に決めた!!行くぞメガシンカ!!」

「コウゥゥゥゥゥゥッ!!!!」

 

 

To Be Continued……!!




サトシゲッコウガの種族値。
サトシゲッコウガ:H72 A145(+50) B67 C153(+50) D71 S132(+10)

メガサトシゲッコウガの推定種族値
推定種族値、H72 A175(+80) B77(+10) C183(+80) D81(+10) S152(+30)
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