週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:アメジオ再び。

「まさか、お前が本当に来るとはな」

「また逢おう、そう言った筈だがな」

「顔見るまで忘れてたよお前の存在」

「存外に薄情な奴だな」

 

やって来たのはアメジオ、元エクスプローラーズの人間にしてギベオンからジガルデを引き継ぎ、今度はそのジガルデを完全体にする為に世界を巡っていた筈の男。その男が現れた事にラビは最初こそ驚いたが、別段に戸惑っている様子も見せない。ベランダのテーブルに案内して適当に茶菓子を振舞いながらも席に着いた。

 

「ンで何しに来た」

「唯の近況報告、とでもしておこうか」

 

以前あった時よりもずっと晴れ晴れとした表情をしているアメジオ、憑き物が落ちていると言わんばかりのそれにラビはふぅ~ん……と興味なさげに視線をやるのだがなんか妙に冒険家っぽい服装してんな……と思っていると腕の部分にS.Aというエンブレムがある事に気づいた。

 

「正式にエクスプローラーズをサーベイ・アドベンチャーに改名し、今は実績を積んでいる所だ。と言っても今の所は下の下だがな……出来ているのはエクスプローラーズの遺産を改良し、ポケモンとの関係を良好な物へと導く程度だ」

「普通に良い事じゃねぇか」

「本分は調査と冒険だ、現在の所は未踏地方のポケモンの生態調査程度しかしていない」

「いや十分すげぇ事してるからな」

 

徐々にではあるが、S.Aは世間的な知名度を獲得しつつある。前身がエクスプローラーズである、という噂も立っているのでなかなか厳しい視線を向けられ続けているのも事実ではあるのだが、それでも誠実かつ一歩一歩前へと進み続けている結果として、現在はまだ人が足を踏み入れた事のない未踏地方への先遣隊としての仕事を獲得して、現在はその調査と冒険に勤しむ為に、ポケモンの生態調査を行っている。

 

「実態は使い捨てのつもりでS.Aを使っているに過ぎない、元エクスプローラーズならば雑に扱ったところで誰も文句は言わんし、問題が行ったら全て此方に押し付ける為にな」

「ンな所だろうなぁ……」

「だが、此方とてその通りにやってやるつもりはない。エクスプローラーズは資金力と技術力はあるのでな……既にベースキャンプは嘗てのヒスイ地方のコトブキ村クラスには発展させてある」

「もうそれキャンプじゃねぇよ、唯の調査拠点や」

 

もう色んな意味でやる事をやりまくっているS.A、風当たり自体は強くが色んな意味でふてぶでしくありながらも強かに立ち回っているとの事。

 

「ンでそんな事を伝えに来たのか」

「それもある、が、実際は―――これだ」

 

そう言いながらモンスターボールからあるポケモンを出した。それはベランダを上から見下ろす程の巨体の白亜の巨蛇、ギベオンからアメジオへと受け継がれた色違いのジガルデ……その50%フォルムであった。

 

「……お前、まさかもう此処まで?」

「いや、精々53%と言った所でな……カロスとアローラ地方に出向いた際に多くのセルと出会う事が出来た結果、と言った所だ」

「だからと言ってこんな短期間で集めるとはなぁ……流石だな」

「それで一つ、お前に頼みがある―――このジガルデとお前のキュレムでバトルをして欲しい」

 

その言葉はラビからしても予想もしていなかった言葉だった。

 

「……どういうつもりだ?」

「俺としてはお前と矛を交えてみたいとは思っていた、だがジガルデ自身がこれを願っているらしいのだ。ラクアで相対した龍と戦ってみたいと願っている」

「……よりによってキュレムとかぁ……」

 

と言っても自分は決勝戦を控えている身なのでダイケンキとかと戦いたいと言われてもそれは拒否するだろう、だからこそある意味ではキュレムと戦いたいというのはある種有難い申し出でもありつつ、少々困った申し出でもある。

 

「難しいか」

「……キュレムを何の対策も取らずに出すと周辺の気温が最低でも5、酷ければ10下がるからなぁ……」

「予測はしていたが、そういう次元か……」

 

それを聞いてジガルデもそういう事ならしょうがないかと言わんばかりに納得したような顔をした。仮にも秩序を司っているポケモン、環境にそのような影響が起きるのであれば無理に戦おうという訳にはいかない。とボールへと戻ろうとしたそれをラビが止めた。

 

「だがまあ、なんとかしてやろう」

 

スマホロトムを操作してとある人物に連絡を掛けてみた。少しのコール音の後に繋がった。

 

「今大丈夫?そう、今どこにいる?カラフシティ、そりゃ都合がいい。1時間以内に俺の家に集合で頼むわ。難しい?今ハイダイさんの店に並んでる?んじゃ2時間、OK交渉成立。ンじゃ頼むわ……という訳でバトルは2時間待ってくれ」

「何がどういう訳なのか全く理解出来ないんだが……」

「キュレムの気温低下やら環境への影響を打ち消してくれる存在を呼ぶ、これならキュレムも力を発揮出来る」

「そのような存在、まさか……」

 

そんな存在ともなれば、イッシュの伝説のドラゴンポケモンたるゼクロムとレシラムの他に居ない。それを軽々しく呼べるものなのかとアメジオはラビの力に寒気を覚えるのだが、実際は以前のあれこれがあるので呼びつけられるだけなのだが……。

 

「キュレムとのバトル、ハッキリ言っとくがこいつを使うなら加減は出来ねぇぞ」

「百も承知だ。今の俺達が何処までの物なのか、お前に見せつけるのみ」

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