週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:VS ジガルデ、再び。

「まさか、そういう類の呼び出しとは思いませんでしたよ……」

「悪いな飯食う時に呼び出して」

「いえいえいえ、この程度ならいつでも……いやホント改めて考えるとマジで馬鹿な事したと反省しておりますハイ……」

「と、言う訳だから僕も来たよラビさん」

 

数時間後、家へとやって来たトウヤとトウコ、そしてNの三人。未だに周辺にはしつこい報道陣が付き纏っているので来れる時間になったら改めて連絡をして貰い、テレポートで家まで連れて来た。そして態々呼んで来た理由を聞いて思わず二人は吃驚、Nは笑っていた。

 

「まさかその為に?……まさかラビさんがそういう事をお願いするとは思いませんでしたよ」

「偶にはそういう事もするって事よ」

 

今回三人を呼んだのは他でもない―――キュレムを使う為の下準備である。戦闘態勢に入れば問答無用で周辺の気温を下げてしまうキュレム、単純な冷気ではなくそこにある気温を虚無に近づけてしまう為に起こる現象なので炎タイプの使い手を何人呼んだ所で解決するような問題ではない。それこそメガシンカポケモンを集めないと駄目だろう。

 

「……改めて、お前どれだけ規格外な存在なんだ」

「自覚してから敢えて言うのやめろ」

 

アメジオのお前それで一般人語ってたの?寧ろ騙るじゃね?的な視線が突き刺さって来て本気で痛いからやめてほしい。そんな所で観戦希望のメンバーがランクバトル用の観客席に集う中、ゼクロムとレシラムに登場いただいた。事情を話すと納得したように頷いて了承してくれたのだが、レシラムは寧ろ私も戦いたいんだけど?的な顔をし、ゼクロムは前に迷惑かけたしその程度なら幾らでもと白より黒の方が余程好感を持つ結果になりつつも二匹はボールへと戻っていった。

 

「あんな感じで本当にキュレムの影響を打ち消す事は出来るのか?」

「問題ない。仮にもあれは伝説のポケモンだぞ、ボールの中にいたとしても外界に影響を及ぼすなんてその気になれば朝飯前だ」

「……本当に途轍もないな、伝説のポケモンというのは……」

「お前の白蛇だって負けてねぇけどな」

 

実物の化物染みた能力を身体で感じているラビとしてはジガルデだって十分すぎるほどやばい事を是非ともアメジオに自覚してほしいと思っている。タイプの相性上はキュレムの圧勝ではあるのだが……ポケモンの勝ち負けはそれだけでは完結しないのが奥深い所なのだが……伝説のポケモンの場合はそこに常識を超越した生き物のとしてのスペック差が存在する。

 

「相手にしてやるよジガルデ、アメジオ本気で立ち向かってこい。でないと……永久不滅の凍土の下に埋葬される事になるぞ」

「ジガルデ、俺はまだお前を十分に扱い切る事は出来ずにいる、だがっ!!お前のトレーナーとして共に戦う覚悟でいる!!全力で行くぞ!!」

「シゼドァッ!!!」

 

応!!と言わんばかりの気迫が籠っているジガルデに観客席に腰を落ち着けている面々は心の底から興味深そうに視線を送っている。特にカルネは久しく見るジガルデ、だがその色違いの個体に過去を重ねていた。

 

「あれが、色違いのジガルデ……」

「おっきいのです……お母様は、ジガルデさんを見たって言ってたのですよね?」

「見たわよ、私が見たのは白い部分が黒いジガルデさんよ。白い姿も中々にキレイね」

「キレイだけど揺れない強さを感じるのです」

「おっアンシャ嬢ちゃん語彙あるな」

「えっへんなのです!!……所でごいって何なのです?コイキングさんのお友達なのです?」

「いや知らんのかい!!?」

 

思わずズッコケながらもツッコミをするナンジャモ、そうかまだアンシャは幼い少女だった……カルネの影響で語彙が豊富だったり自分の気持ちを言葉に変えられたりもするが、意味合いなどはまだだったか……と思い直しながらも周囲は素直にアンシャのそれに微笑ましさを感じていた。

 

「はぅっ……うちの子、可愛すぎ……!!!」

「写真いります?」

「お幾らかしら、アタッシュケース3個は余裕で出せるわ」

「……いえ、無料でいいですから」

「ウチの子にはお金を出す価値はないですって!?」

「面倒臭いよこの人!?」

 

カルネの言葉にサザレが思わずそんな反応をしている中でNは静かにジガルデへと意識を向けていた。初めて見る伝説のポケモンに対する興味は尽きないが、それ以上にジガルデというポケモンの声が極めて興味深かった。

 

「よぉイケメン君、どうしたよ随分とジガルデに目を向けてるじゃねぇか」

「ええ、イケメンさん。僕にとってあのジガルデは興味深そうですので」

「おっ言うねぇ、テメェの面の良さ理解してる口だな?」

「それはお互い様でしょ、僕の場合はトウコとトウヤに嫌って程に言われましたから」

「ハハハッいい友達持ったじゃねぇか」

「ですね」

 

キバナとそんな軽口を交わしているのだが、キバナがどんな所が興味深いのかを聞く。キバナにとしてはドラゴンタイプの伝説のポケモン故に興味があるのだが、Nのそれはまた違っているように感じられた。

 

「僕はポケモンの声が聞こえるんですが……ジガルデの声はまた面白い響き方をしています。単純な言葉と全身へと発せられる命令……というべきでしょうか、本来生き物が意識せずとも送られている命令を意図的に発しているような……そしてそれが全身から聞こえてくるような……」

「ふ~ん……もしかしたらジガルデは複数のポケモンの集合体かなんかなのかもしれねぇな、コイル系の事考えると無い訳もないだろうし……」

「……あ、あの声が聞こえる事へは何も言わないんですか?」

「んっ?いや別に……ラビ見てみろ、あいつなんか相棒の言葉分かるからってその応用で水タイプポケモンの言葉の翻訳出来んだぞ。そんな奴がいるんだから言葉が分かっても可笑しくないだろ」

「―――……ハハッ確かに」

 

 

「さてと、そろそろ始めるか、良いかアメジオ」

「ああ、来い!!」

「んじゃ―――GO!!キュレム!!」

「ヒュラララララッ!!!」

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