週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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PWCS:3位決定戦 サトシ VS ナンジャモ 3rd

「全くなんなのこのフシギダネ……」

「ダネダネダァァッフッシ~ダネダネェ~!!!」

 

宿木の種を力業で放った事で生み出したグラスフィールドは流石に草タイプ相手に上手く作用しないのが通常のグラスフィールドと同じ効力しか発揮出来ないと読んだのは正解だった。だが、それでもフシギダネの勢いは止まらない、グラスフィールドの草タイプ技の強化は十二分に発揮されており、それを用いたフシギダネは極めて生き生きと動き回っている。

 

素早く―――毒電波!!力強く―――電撃波!!

「やってみるか!!素早く―――マジカルリーフ!!力強く―――花弁の舞!!

 

毒電波を漸く習得出来たヒスイマルマイン、中々技の複合というのが覚えられずにサトシ戦で漸く使用出来るレベルにまで高める事が出来た事にナンジャモは安心しつつも技を使うのだが、それに対してフシギダネはフィールドを半分覆う程のマジカルリーフと花弁の舞を発動させ、それを竜巻のように渦巻かせていく。二層の断層は音すらも遮断する強力な防御壁となって毒電波を防ぐだけではなく電撃波も完璧に塞いでしまう。

 

「グラスフィールドが此処まで……んっ?おちょちょちょちょちょ!!?」

「マ、マルルルッ!!!?」

 

突如として艦全体が揺れ始めた。バトルフィールドなんて生易しいレベルなどではなく、艦そのものが揺るがされており、観客たちも手近な物を掴んでいる程。唯一その揺れを気にしていないのはサトシ位の物である。

 

「どわっとととととととっ!!?ち、力強く―――エレキフィールド!!

マ、マルルルルルルッ!!!!

 

力業エレキフィールドを展開するマルマイン、力業エレキフィールドには電磁浮遊程ではないが、地面から浮く事が出来るのでそれを利用して揺れから開放されつつも電気技の威力アップも確保するのだが―――直後、地面から出現したのは無数の茨の蔓、レッドのフシギバナ程ではないが、それでも立派な樹木程の太さを持つ巨大な茨であった。

 

「―――……いやフシギダネでこれやるかぁぁぁぁ!!?」

「よしうまくいったぁ!!!日本晴れ下で成長を積んで、グラスフィールドがあるなら上手くいくと思ったぜ!!」

 

フシギダネがやったのはハードプラント、本来は最終進化形であるフシギバナでなければ出来ない筈の技をフシギダネの状態でやってのけるのは世界広しと言えどサトシが初だろう。その規模もレッドのフシギバナのそれに絶対的に劣っている訳ではない、寧ろフシギダネでこれをやるという異常性がナンジャモを恐怖に近い驚きで支配した。

 

「えっまさか初めてやったの?」

「ああ、初めてのチャレンジだ!!フシギダネ、そのまま攻撃だ!!いっけええ!!!」

「ダネダネダネフッシェエエエエエエエ!!!」

「だあああああっマルマイン高速移動回避だよ!!?」

「マ、マルルルルルルルッ!!!!」

 

言われるまでもないよ!!?と言わんばかりに高速移動を併用して襲い掛かって来るハードプラントを回避していくマルマインだが、この威圧感は凄まじいの一言。樹木程の太さがある巨大な茨の襲い掛かって来るのはレッド戦で経験済みな筈だが、この威圧感は慣れる事がない―――と思っていたのだが、ナンジャモはそこで気付いた。

 

「(いや待てよ、レッド氏のハードプラントよりも全然怖くないぞこれ)」

 

レッドのそれはそれぞれ一本一本が独立した自立稼働で襲い掛かって来る上にその気になればフシギバナが攻撃どころか移動する事も容易なので本当に恐ろしかったのだが……相対するフシギダネのハードプラントは確かに驚愕と恐怖が同居しているが、それはフシギダネが使っているという驚きのウェイトが大きい。技自体のレベルとしては……かなり低い。

 

「(そうだ、初めてって言ってたじゃないか!!だからハードプラントが一斉にこっちに向かってるしフシギダネだって制御に集中しなきゃいけないんだ!!だったら怖くもなんともないじゃないか!!サトシさんはそれも狙って、る訳ないか、ラビ氏じゃあるまいし)」

 

ラビだったら此方の精神的な動揺も間違いなく計算に入れてやって来るだろうなとは思うが、サトシはそういう事はしないだろうと思い直しながらもマルマインと目を合わせる、マルマインは落ち着いたナンジャモの目を見て直ぐに理解した。恐れる必要はない、そう判断した自分を信じろというトレーナーの意図をくみ取ってマルマインは体勢を立て直す。

 

素早く―――エレキボール!!!

マァルルルッルルルルラァ!!!

 

一気に後方へと飛び退きながらも周囲に展開するエレキボール、それはジャグリングのように宙を舞いながらもマルマインの正面へと移動すると、レールガンで打ち出された弾頭のように加速して向かって来る。

 

「防御だフシギダネ、自分の前にハードプラントを突き刺せぇ!!」

「フッシェエエエエ!!!」

 

一斉に動いたハードプラントはフシギダネの前へと突き刺さって茨の網となってエレキボールをせき止める防波堤と化した。エレキボールが次々と着弾して爆発していくが、ハードプラントは一発一発を受けるごとに揺れていく、フシギダネとマルマインのスピード差とエレキフィールドの相乗効果で侮れない威力と化している。

 

「いいぞフシギダネ!!此処から反撃―――」

「させてたまるかぁぁぁ!!!全てを出し切れ、上回れ、超えろ!!猛々しく―――クロロ、ブゥラストォォオオオ!!!!

マルウウウウラアアアアアア!!!

 

自らの全てを収束させ、放たれた緑色の光線。それはフィールドを抉りながらも突き進んでいくと茨の網となっていたハードプラントを抉り取りながらも突き進んでいきフシギダネを飲み込み、大爆発を引き起こして艦を揺るがした。

 

「フシギダネ!!!」

 

爆炎の中で見えた影は、ゆっくりと倒れ込んで瞳を回した。それを見届けたマルマインもゆっくりと地面に転がりながらも瞳を回した。

 

『フシギダネ、マルマイン、両者ともに戦闘不能!!!』

『マルマイン渾身のクロロブラストでハードプラントごとフシギダネを吹き飛ばしましたぁ!!!ハードプラントをも操る驚異のフシギダネをマルマインが撃破だぁぁぁぁ!!!』

『未進化の状態で究極技を使うなんてマジで聞いた事がないけど、まだまだ扱いは慣れてなかった感じだな……だけどサトシさんのフシギダネの事だから、この状況でどんどん慣れていくかもしなかったから即座に最大級の技で討ち取る……良い判断だ!!』

 

「フシギダネ、よくやった!!ゆっくり休んでくれ」

「お疲れ様マルマイン!!君の活躍で、ボクはまだまだ行けるよ!!」

 

お互いにボールにポケモンを戻しながらも視線をぶつけて鍔迫り合いをする、お互いにまだまだ闘志は尽きてはいないし燃え尽きてもいないのだ。

 

「まだまだこれからだ、アゲていくぜ!!ガブリアス、君に決めたぁ!!」「ガッバァッ……!!」

「こっちも回転数アゲていくよ!!GO!!エレキブルゥッ!!!」「ッキブルルルルァァァ!!!」

 

To Be Continued……!!

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