週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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PWCS:決勝戦、レッド VS ラビ 2nd

「タ~ッハッハッハッハッこいつは参ったなぁ!!あのピカチュウと互角にやり合うかいあのガブリアス!!!しかも盤面の作成も完璧と来る、こりゃ対戦する相手としては相当に辛いねぇ」

「レッドはレッドで楽しそうなのが本当にいいよね」

 

特設艦のVIP席にてバトルを観戦するグリーンとブルー。その視線の先には激烈に戦い合うピカチュウとガブリアス、それに対して常に指示を飛ばし合うレッドとラビの姿がある。

 

『素早く―――高速移動!!力強く―――草結び!!』

『素早く―――剣の舞!!力強く―――炎の牙!!!』

『飛び上がりを狙え!!アイアンテール!!!』『狙って来るぞ、瓦割!!!』

 

「草結びで飛ぶのを狙い撃ったが、ラビもそれを読んで来たか。そして壁を割るついでの瓦割で迎撃……対格差とタイプ相性でガブリアスの勝ち、っつうかあいつはピカチュウの尻尾をどういう鍛え方してんだよ!!?最早バネじゃねぇか!!?」

「その勢いを使ってのメガトンキック、うっわしかも喉に入った……い、いや首を後ろにいなしてダメージを殺してる!?そこへピカチュウにアイアンテール!?うわっ受け止めて真上に飛んで巧業10万ボルト!?」

 

互いに譲る気も加減する気皆無の全力のバトルがそこにあった、自分達がレッドと戦う時のようなバトル……互いの時間を食い潰して自らの力で侵食するかのようなそれはバトルの究極奥義とも言われる相手に考える時間を与えないバトル。但し、これをやるにはポケモンの力を把握したうえで心を通わせて、トレーナーの指示も優れていなければ成立しない。

 

「まあ、ラビなら成立して当然だよなぁ……レッドと悪の組織狩りもしてたっつうか巻き込まれたからやるしかなかったというか……」

「……なんで私は彼を逃したんだぁぁぁぁぁ……!!!超絶優良物件だったのにぃ……!!!」

「やめろよその魂の叫び……せめてラバイを狙うとかじゃ駄目なのか?」

「う~ん個人的には優良物件でオホッって言いたくなるようないい男なんだけど……ラビ君と比べると……見た目が後5いや3歳若ければ……!!!」

「度し難すぎんだろお前の性癖」

 

「ガアアアバアアアアアッ!!!!」「ビイイイガァァアアアアッ!!!!」

 

木霊する咆哮、拡散する衝撃波、そこにあったのは最早単純な意地比べ、技などではない頭突きのし合い。互いに互いの技は出し尽くした、その末に出した結論は技では決着はつかない、ならば残る物は互いの肉体と精神のみだと両者はそれを全力でぶつけ合う。

 

「ビィィガァァァァァッ……!!!」「ガアアブバァァァァッ……!!!」

 

雄叫びと唸り声が固辞するのはトレーナーへの想いと自らが誇り、それらが折れぬ限り自分達のバトルも終わる事はない、勝つ為には自分のそれが相手のそれを上回るほかないのである。ピカチュウのそれはレッドと共に積み上げた勝利と絆、それに他ならぬのだが……

 

「ビィィガッッ……」

 

ピカチュウはガブリアスの譲れぬ想いを察して思わず呆れてしまった、いやまあ確かにそれは譲る云々の物ではないのは分かるのだが……それを出されたら自分のそれよりもある種強固なのは分かるのだが……ガブリアスの絶対に譲れないモノとは……ラビへの信頼と絶対的な愛である。それ出すのは反則じゃねぇか……?とピカチュウは思っている。他人が他者へと向ける愛情を否定出来るような立場にはない訳だし……どう考えても此方の方が分が悪い。

 

『ピカチュウは僅かに引いたか!?流石に幾らピカチュウと言えど、ガブリアスとは体内に蓄えているエネルギーの総量が明らかに違いがあるか!?』

『いくら優れていると言っても根本的な部分の差が出てますね……スタミナなんかでは流石にピカチュウがガブリアスを凌駕するのは難しいですからね』

 

それは正しい、実際既にピカチュウは殆ど根性で立っているような状態だが、ガブリアスには余裕がある。これが愛の力か……せめてこの愛が色んな意味で許容出来る物ならば自分も納得出来るんだけどなぁ……。

 

「ぶちかませ!!!」「ガアアアバァアアアアアッ!!!!」

「ピカチュウ来るぞ!!」「ビガァッ!?」

 

ラビの声にこたえるが如く、駆け出したガブリアスは一瞬で音速に近いスピードを出しながらも迫ってくる。あんな助走距離で此処までのスピードを出すのか!?と思う中でピカチュウは動けなかった、その驚愕は金縛りに近かった。何故、何故動けないと思う程の差があった。

 

「ガアアアアバァアアアアアア!!!!」

「ビィィイガァァッ……!!!?」

 

ドラゴンダイブとは言えぬ程に極めて原始的且つ暴力的な突撃はピカチュウの身体を打ち上げた、そのまま地面に落ちたピカチュウは必死に身体を立てようとするのだが、全力で此方を威嚇するガブリアスの姿に思わず力が抜けてしまった。此処まで一途にトレーナーを愛するドラゴンも早々に居ないだろう、これは敵わないな……と思いながらもピカチュウは誇りを仕舞い込み、意識を手放した。

 

「チャァァ……」

『ピカチュウ、戦闘不能!!ガブリアスの勝ち!!!』

「ガアアアアアアアアアバアアアアアアアアア!!!!ガブッ」

「よしよしよくやったっ……だからなんで噛むの」

『意地同士の激突の果てに勝利を掴んだのはガブリアス!!タイプ相性上は当たり前だという事なかれ!!戦っていたピカチュウはレッド選手のあのピカチュウなるぞ!!そのピカチュウを下した龍の咆哮は誇り高き―――……甘噛みなのでしょうか』

『ホント愛情表現が変な奴だな……「ガバァ……!?」ヒィっこっち見た!!?』

「何ラバイを威嚇してんだ馬鹿「ガバ」そして噛むのを再開すんなアホ」

 

「ピカチュウ、よくやった。よくやってくれた、お前はオレの誇りだ」

「チュゥ……」

「戻って休め」

 

ボールに収める際、小さく自分の手を一舐めするピカチュウに笑みをこぼす。しかしピカチュウの意地を上回るとは……自分の手持ちの中でも一二を争う意地っ張りを……やっぱりラビとのバトルは面白く楽しい、もっとだ、もっとやろう……!!

 

「エーフィッ!!」「フィイイイ!!!」

 

To Be Continued……!!

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