週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

698 / 698
PWCS:決勝後のラビ。

「「「「「優勝おめ―――」」」」」

「……疲れた、サザレ膝枕して」

「でとうってえっ何?ひ、膝?膝枕?えっあっはい、どうぞ」

「……」

 

一旦控室に戻ったラビを出迎えたのは弟妹達とそのお相手にアンシャやカルネと言った交流のある人たちだったのだが、そんな彼らの出迎えの言葉よりも先にラビは疲労を吐露して愛しの人であるサザレの膝枕を要求した。唐突な申し出にサザレは戸惑いながらも座って膝を差し出すと、ラビはそこへ頭を乗せてから深々と息を吐いた。

 

「……疲れた、本気で疲れた、もう暫くアイツとはバトルしなくていい、十分摂取したからもういらんよレッド」

「お、おいラ、ラビ?お前、世界一になった感想は?」

「……眠い」

『うぉいっ!!!??』

 

一斉に弟妹達に加わってナンジャモ、オニオン、キバナ、そしてカルネまでもがツッコミに参加してしまう程。誰もが死に物狂いで上を目指すPWCSの決勝の舞台で、レッドとミュウツー相手に勝利を収めた男の言葉とは到底思えない発言なのだが、サザレは笑っていった。

 

「ラビさんお疲れなのです?」

「疲れた、ぁぁ疲れたよ……これで二次会は俺の家でやるんだからもう今からチャージに入らないと間に合わないと思うんだよね……もう寝たい、温かいご飯とお風呂に入って布団の中で寝たい、ああいやムーランドとブースターと一緒に寝るのも捨てがたい……」

「お眠なのです?」

「ああお眠だな……だけど……」

 

ゆっくりと体を起こしたラビは溜息交じりに授賞式には出ないとな……と呟く。そんなラビを労うようにアンシャはラビの頭を撫でる、その姿にカルネが口元を抑えたのは言うまでもないだろう。

 

「世界一とかどうでもいいって言う癖に出るのか……」

「当たり前だろ、俺にとっちゃ世界一のトレーナーとかどうでもいい話だ。だけどそれ自体はこの大会の品位や世界一って意味合いに対して侮辱していいって訳でも無いだろ、タマランゼ会長に世話になってる癖にそれは通らないよ」

「ちょっとボク、安心したよ。ラビ氏、普通に授賞式とか蹴ると思ってたから」

『思った』

「お前らそこに全員整列しろ」

「そうなのです!!ラビさんはそんな人じゃないのです!!それは酷いのです!!」

「そうよねラビ君ごめんなさい!!」

 

速攻で謝るカルネにお母様は偉いのです、と頭を撫でて来るアンシャにウチの子、ええ子過ぎる……と感極まっているカルネは置いておくとして……正直蹴れるもんなら蹴りたい、と思う程度には疲労している……すまないアンシャ、そんな人なんだ俺は。

 

「でも、レッドさんに勝ったのに嬉しそうじゃないねお兄ちゃん」

「レッドとは何度もバトルしてるし、勝ったり負けたりしてるんだよ俺達は。通算151戦目……だな、ンで俺が42勝108敗って内訳だった、これで43勝目か……」

「ナゾノクサとベロリンガね」

「うんサザレ姉さん何の話何それ?」

 

故に、レッドと戦って勝ったところでそこまでの嬉しさというモノはない。公式戦という意味合いでは今回のPWCS決勝戦の舞台が初ではあるが……だからと言ってこれと言った嬉しさがある訳でもない。

 

「ただ、ダチとポケモンバトルして俺が勝ってアイツが負けた、それだけだ……世界一なんでぶっちゃけどうでもいい。サトシさんにリベンジ成功してる時点で俺のPWCSでの目的の7割ぐらいは達成してるようなもんだし」

「えっ残りの3割は?」

「……友達とのじゃれ合い?」

「あっオーバさんとの決着付けるとかじゃないんだお兄ちゃん」

「えっなんであいつと決着付ける必要あるん?」

「キバナ氏、これ真面目に言ってるよね、ガチの素で言ってるよね」

「浮かばれねぇ……オーバが浮かばれねぇ……」

 

まあオーバの事は置いておくとして……ラビが考えるのはこの後の事である。

 

「暫くは煩くなるだろうなぁ……オモダカさんにお願いして、家周辺に警察の配備とかお願いしないとなぁ……」

「なるでしょうね、何せPWCSのチャンピオンともなれば……サトシ君やレッド君は基本的に旅するしその行動範囲も基本的に予想が付き辛いけど、ラビ君はパルデア地方に定住してるから段違いにマスコミの干渉はあると思うわ」

 

その辺りを語らせると流石にカルネに勝るものなしと言わざるを得ない、詰まる所……カルネとアンシャにとってもラビの家は安全な場所でもないという事になるのだが……その辺りは別に気にしていない模様。

 

「やれやれこれが有名税か……せめてイラストレーターの方でそういう事になるならまだ納得出来るんだけどなぁ……」

「ラビ氏はあっても画家としてでしょ」

「やめろナモ公、ミュウツーのサイコブレイクよりも効くからやめろ」

 

トレーナーとしての腕前を評価してくれるのは嬉しいのだが、イラストレーターとしての腕前もちゃんと評価されたい所……これからのイラストの仕事にもPWCSの優勝者という肩書きが付くと思うと何とも言えない気分になってしまいそうだ……。

 

「やれやれ愉快だねぇ……まあそれ以上に俺はやらないといけない事があるか」

「えっ授賞式の前に何かやるの?」

「いや流石にその後だ、やらなきゃいけない事がある」

「……え"っラビ氏まさか……」

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日もゲスト付きです」

「おはこんハロチャオ~!!貴方の目玉をエレキネット!!何者なんじゃ、ナンジャモで~す!!!……いや、本当にマジでやりやがったよこの人」

「よおっ元気か皆、ガラルのジムリーダーのオレ様キバナだぜ!!……マイペースにもほどがあんだろ……」

「本日はこのメンバーでいきます、そして今回ご紹介するのは此方」

「オックタァ~」

「オクタンさんです」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織(作者:エドモンド橋本)(原作:ポケットモンスター)

 居酒屋でサカキ様と相席になった青年が、ロケット団をボロクソ言った結果、新たな組織のボスにさせられる話。▼ ※閑話にて擬人化あり


総合評価:21957/評価:8.36/連載:133話/更新日時:2025年08月11日(月) 22:20 小説情報

【完結】すごいよ!! マサルくん(作者:わへい)(原作:ポケットモンスター)

 剣盾をプレイしたことがない大学生がマサルに転生してユウリやホップと一緒にガラル地方で色々がんばるお話。▼※マサルさんがガラルに「セクシーコマンドー」を広めていくお話ではありません。▼【注意事項】▼・バトルはノリと勢い、演出重視です。▼・ゲームのシステムを考慮しない場面があるかもしれません。▼・進化条件などがゲームと異なるかもしれません。▼・本来出現しない場…


総合評価:34021/評価:9.28/完結:95話/更新日時:2026年05月09日(土) 19:03 小説情報

ニューサトシのアニポケ冒険記(作者:おこむね)(原作:ポケットモンスター)

もしサトシ君に前世の記憶が蘇って、アニポケやゲームの知識を持ったニューサトシになったらこうなっちゃったというお話。▼世界観はアニポケですが、ゲーム、ポケスペ、独自解釈、オリジナル要素を含みます。▼アマゾンプライムビデオでアニポケ見たら書きたくなったのですが、作者は小説を初めて書くので文章がおかしい所があるかもしれません。▼作者はポケモンにわかです。▼【挿絵表…


総合評価:30321/評価:8.95/連載:328話/更新日時:2026年06月05日(金) 20:00 小説情報

アニポケ転生者物語(作者:投稿者)(原作:ポケットモンスター)

物心ついた時、主人公はこの世界がアニメ『ポケットモンスター』の世界だと気づいた。▼リーグ制覇や最強を目指すつもりはない。ただ、この世界の空気を吸い、ポケモンたちと触れ合う「エンジョイ勢」として生きていきたい。▼そう思っていたはずが、旅立ちの日に母から託されたのは、シルフカンパニー製の試作デバイスと、データ収集用のポケモン「ポリゴン」。▼オーキド博士から貰った…


総合評価:1752/評価:7.5/連載:347話/更新日時:2026年06月03日(水) 20:33 小説情報

幼馴染にフラれたので旅に出ることにした(作者:イグアナ)(原作:ポケットモンスター)

ポケモンバトルが強い人が好きという幼馴染(オリキャラ)に振り向いてもらうために何年も死ぬほど特訓したけど、その幼馴染が強すぎてポケモンバトルに一度も勝てずに振られてしまったので、すっぱりと諦めた後に旅に出ることにしたお話。▼なお振り向いてもらうために特訓しすぎてとんでもなく強くなっているが、本人にその自覚はない模様。▼※追記1▼何故かこの作品の三次創作を書い…


総合評価:44619/評価:8.83/連載:110話/更新日時:2026年06月03日(水) 03:28 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>