週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ?:仕込みの時間。

「んっ~いい匂いだなぁ……どれ一口」

「手ぇ出したらお前全部喰えよ、その鍋一つ」

「なんでだよ!!?」

 

ラビのキッチンでは現在大きな鍋が複数並べられて調理が行われていた。二次会が明日に迫っている中で料理の仕込みを済ませなければならない状態、立食パーティー形式で食べながら観戦出来るスタイルにするつもりなので、軽く摘まめるものをベースにしつつも食べたい奴らにはガッツリと食べられる物を提供する予定……というかそもそも参加人数も凄いので量がいる。故に煮込み系やスープ系を多めにして対応する予定なのである。

 

「ブイヤベースに木の実ポタージュ、コンソメに具沢山カレースープ……取り敢えず、今の所はこんなもんか……」

「朝から調理しっぱなしだな、疲れねぇのか?」

「疲れてるわ、だけど折角ゲスト招くなら全力でもてなした方が来る側も迎える側も気分いいだろって俺の拘りだ。さて次はお菓子系でもやるかぁ……あ~整体行きてぇ」

 

肩を回しながらもエゲツない骨の音をさせるラビは文句を言いながらも材料を取り出して手早く準備を進めていく。

 

「なんだかんだでラビって他人への気遣いって忘れないよな」

「今更じゃないキバナ氏、ラビ氏は味方認定くれた人へは結構甘い人だと思うよ」

「その分、敵に関しては容赦ないですよね……」

 

今朝、ラビは玄関から外に出た。それを待ち構えていたと言わんばかりにマスコミ達はシャッターを切りまくり、取材を敢行しようとしたが……その背後と足元からウイルスが広がるように伸びる漆黒の闇に言葉を失った。近づこうとすればするほどに速度を増して迫るそれに、誰もが距離を取ると闇もラビの足元へと戻るように引いていく。

 

『……礼節を弁える事のない奴らの取材を受ける価値はない。この場で一度だけ、警告してやる……俺の平穏を壊す気なら……』

 

敢て、その先を口にしなかったがその場にいた全員は顔から血の気を失い、恐怖に震えていた。ラビの瞳が何処までも鋭かったのもあるが……その言葉に呼応するように闇から巨人の影のようなものが出現し、それが腕を伸ばす光景が……決して手を出し、怒りを買ってはならない地獄の怪物を連想させたからだ。

 

「ダークライって、ああいう事も出来たんだなって思ったよな」

「護衛兼演出係って言ってたけど、その演出が冗談抜きでSAN値削る系だったよね……」

「ゴースト使いが言うのもなんですけど、負けた気分です……」

 

ダークライはあそこにいた場全員に弱めのダークホールを打ち込んでいた、それは相手を眠りに引きずり込む類ではなく、ダークライの力の断片のような物だった。それは眠りについた時に特性であるナイトメアが起動する。正体不明の闇に襲われる……という物になっているとダイケンキから聞いた。

 

「それ、寧ろ取材しに来る奴がいなくなるんじゃねぇか?」

「静かでいいじゃん、ラシーマさんだけでいいよ」

「そう言えばラシーマ氏は何処行ったの?」

「流石に二次会を取材するわけにはいきませんし、独占取材としては十分すぎるのを確保できたので私は失礼します!!つって帰ったぞ」

「はぁ~凄い確りしてますね」

 

ラビが二次会を取材するか云々を聞く前に、これから二次会をやると言った段階でこれを言って来たのでラビとしては益々気に入った、これからも定期的に取材を受ける事で合意した。他の連中もこの位確りしてくれたら、多少は受けてやるんだけどなぁ……と思わざるを得ない。

 

「んでラビよぉ」

「あによ」

「お前らとサザレの結婚式も二次会でやんのか?」

「やらねぇよバカ」

「「え~」」

「やるのは婚約発表会、式は庭に専用の建物を作ってからだ」

 

自宅でやるのは良いのだが、その為の設備などは確りと作らないとならない。式の招待客の事を踏まえるとちゃんとしたものにしないとどえらい事になりかねない……。

 

「それと……ワザプラスと巧業についても詳しく発表を行うつもりだ」

「ワザ、プラス……?後者については簡単にしか聞いてないけどそっちは初耳だよラビ氏」

「だからそん時に説明してやるって」

 

メガシンカポケモンでなくても使える可能性があるワザプラスは業に次ぐ新たな可能性を秘めていると思う、と言っても此方はキーストーンなどが必須になるので業程使用者が出るとは思えない。人工キーストーンが安定供給されない限りは使用者は増える事がないと思っている。

 

「ラビ、お前PWCSに参加してよかったとは思ってんのか?」

「思ってるよ、こんなにも楽しかったんだなぁって思いだしたよ。また、旅に出てみたいなとも思ったぐらいだ」

 

明らかに変わったのはラビの意識の方向性、もう一度旅に出てみたいと思う程度にはバトルへの情熱を明確に取り戻してる事。これからは戦闘狂どもの相手も出来るだけする事としよう。

 

「新婚旅行でどっかに行くとかか?ガラルに来るなら歓迎するぜ」

「ガラルはない」

「「速攻拒否られた……」」

 

キバナとオニオンには悪いがガラルには冗談抜きでいい思い出がない、悪い思い出なら幾らでもあるのだが……無難にアローラとかだろうか、いやアローラはアローラでイクハと出くわす可能性があるから除外が妥当だろうか……

 

「お前マジでガラルで何したんだよ」

「ローズ委員長からガラルの刺激になるような事をして欲しいみたいな事をお願いされたって事は聞きましたけど……」

「刺激というか害悪戦術の初歩というか相手を完封したというか封殺したというか」

「ラビ氏なら何やっても可笑しくない気がして来た……」

「んじゃ、この後の配信でその一端を担ったポケモンを教えてやるよ」

 

 

 

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日もゲスト付きです」

 

「おはこんハロチャオ~!!貴方の目玉をエレキネット!!何者なんじゃ、ナンジャモで~す!!!」

「よおっ元気か皆、ガラルのジムリーダーのオレ様キバナだぜ!!」

「本日はこのメンバーでいきます、そして今回ご紹介するのは此方」

「……ケヌ」

「ヌケニンです」

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