「オノノクス、ドラゴンファング!!!」
「バクフーン躱してから鬼火!!」
レンタルバトル大会自体はサトシの勝利で終わったが、自分のポケモンは持っていない人も多い希少種が多い、なのでその後もバトルしてみたいという意見が多かったのでその辺りは自由にさせる事にした。今はキバナとオニオンがオノノクスとバクフーンでバトルをしている。
「ンであっちでは……うわ」
ランクバトルなどで使用していたフィールドでは現在、レッド&アーマーガア VS ダンデ&ウーラオスという組み合わせでバトルが繰り広げられているのだが……バリアフィールドの稼働率が最大出力になっている、それだけ激しいバトルを繰り広げているという事か……。
「早くあかないかなぁ……」
「待ち遠しいですね」
フィールドの空きを待っているアイリスとゴヨウの傍にはラティオスとデオキシスの姿がある。自分の庭にいるポケモン達のバトルを解放するという事は即ちこういう事なのである。世間的には伝説や幻のポケモンというカテゴリーに属しているポケモン達もその対象となる、トレーナーとしてはそんなポケモンでバトルをしてみたいというのは一度は夢見る物、自分が得意としているタイプであれば尚の事、他にもパラドックス系統でバトルをしたりとなんだかんだで楽しくやれている感じはする。
「偶にここに来てもいいですかね?」
「人んちを保養所みたいに扱わないでくれます?」
「良いじゃない減る物じゃないんだし」
「減りますよ、私の平穏とか」
「既にないようなもんじゃねぇかそれ」
「お黙りシャラップゴーホームだ赤アフロ」
「酷くねぇ!?」
既に色んな意味で面倒事でいっぱいいっぱいなのに何でさらに面倒事を追加せにゃいかんのじゃ、とラビは大声で言ってやりたい。というかマジで人の家を何だと思ってるんだ。
「というかさ……二次会いつ終わるのこれ」
「取り敢えず、皆が満足するまで、じゃね?」
「だよなぁ……最速でも明日の昼辺りかねぇ……しゃあねぇ……飯の仕込みするわ、ダイケンキ、後頼むぞ」
「ケェ~ン……?」
「そう言うなよ相棒、頼むって」
「ケェェン……ケン」
「有難うな」
奥へと引っ込んでいくラビとため息交じりにシェルブレードを振るうダイケンキ。その一瞬の斬撃は地面に生えていた草を切り取り、可能な限り平らな地面を作った。そこへすかさずダイオウドウが意図を察して地面を均し始めると……ダイケンキはトレーナーズサークルと思われる部分に陣取るとクイクイ、と手を曲げてみせた。
「ダイケンキがラビの代わりをするってのか!?」
「出来るのです!!アンシャも何度もお相手して貰ったのです!!」
「マジか……あいつ、相棒に何仕込んでるんだ……?」
「よおしダイケンキ、俺とバトルしてくれ!!」
「……ケエエエエエエエエンッ!!!!」
ダイオウドウが均すまで待てないのか、トレーナーズサークルに真っ先に入ったサトシ、それを見てダイオウドウがちょっと急いで作業をする間にダイケンキは誰かを呼び出した。
「ヴァアアディ?」
「ケン、ケエエンキダァアイ、ケンキキ」
「ヴァアア……ヴァッディ!!!」
「ムーランド、お願いしてもいいか!?」
「ムウウラン」
「ド~ドウゥ」
「あっ丁度できたみたいだ!!有難うダイオウドウ!!」
ダイケンキが呼び出したのはシルヴァディ、そしてサトシが選んだのはムーランド。サトシは分かっていないだろうが、実はこの二匹はライバル関係に近い。と言っても一方的にシルヴァディがムーランドに嫉妬に近い感情を向けている。何故ならばダイケンキに次いで古参でもあるムーランドは無条件でラビから絶大な信頼を向けられており、自分じゃない……と思いながらも何時かそこに立ってやる!!と思ってムーランドに何度もバトルを挑んでいるのだが……
「ヴァアアッディ!!ヴァルディィァ!!!」
「な、なんかシルヴァディやる気満々なのです!!」
「負けてられないぞムーランド!!」
「ムゥゥゥ……」
その都度、ムーランドは自分の持つ全てを発揮してシルヴァディを退けている。しかしムーランドからすればダイケンキと同格の実力者と戦うのはぶっちゃけキツいので勘弁してほしいのが本音なのである。いい加減に負ける頃合でもあると思っている……だが今回はサトシという強力なバックアップが……いや、サトシの策に対応出来るだろうか……という別の不安も出てきた。
「よしそれじゃあ行くぞダイケンキ!!」
「ヴァアアアアッ!!!」
「いきなりマルチアタックか!!ムーランド、バックステップから素早く―――影分身!!力強く―――噛み砕く!!」
「ムウウラアアア!!!」
「ホントに俺のムーランドと即席のコンビなんだよな……?」
と追加の料理を仕込んでいるラビだが、ちょっと顔を出してみればそこではムーランドの影分身に罠めいたものを仕込みながらも、その中に力業の影分身を仕込む事で簡単にかき消せると思ったシルヴァディの虚を突きながらもそこを強力な一撃を与えてやると言わんばかりのコンボを繰り出して来る。ハッキリ言って性質が悪いなんて一言で済ませていいような状況ではない。
「まあサトシさんと思えば当然の事か……」
ぶっちゃけあの人ならどんなことをやらかしても別に驚けないとすら思っている、が、ムーランドとのコンビネーションが自分よりも鋭く見えるのは……気のせいだと信じたい。心からそうだと思いたい、さて調理に―――
「ヴァアアディッ!!?」「ムウウッ!!?」
唐突に聞こえてきたシルヴァディとムーランドの声、困惑に満ちたそれに思わず庭へと飛び出してみると網に捉えられた二匹が空へと連れていかれるのが見えた。
「なんだ何事だ!?」
「「「ナ~ッハッハッハッハ!!!」」
「この声、まさか……!?」
「なんだかんだと言われたら」「答えてあげるが世の情け」
「世界の破壊を防ぐ為」「世界の平和を守る為」
「愛と真実の悪を貫く」「ラブリーチャーミーな敵役」
「ムサシ!!」「コジロウ!!」
「銀河を駆けるロケット団の二人には」「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ」
「ニャーんてニャ!!」「ソーナンス!!」