「まずは、練習の成果を見せる時!!一緒に蜷局を巻く!!」
「シャァァァァッ……!!」「ハッブゥゥゥッ……!!」
「隙を潰すんだ!!マタドガスは煙幕!!マスキッパは種マシンガンで牽制だ!!」
「「ドガァァ~」」「キ~パパパパパパパッ!!!!」
アーボックとハブネークが蜷局を巻いて能力を高めている間にそれを邪魔させないと言わんばかりにマタドガスは煙幕で姿を隠し、マスキッパは牽制の射撃を行って来る。シンプルに悪くないコンビネーションを繰り出して来るのに思わず関心を向けてしまった。
「こちこちフロスト!!」「エエエブウウウウィイイ!!!」
「サイコキネシス」「フィイイイイ!!!」
並び立ったイーブイとエーフィは息を合わせて一緒に技を繰り出した。空気中の水分が一気に凝結して先程までアーボックとハブネークがいた地点へと収束していくのだが、それをエーフィのサイコパワーがアシストを行っているのか、空気が更に大量に凝結して一気に凍て付いた。煙幕が晴れた時、そこにはアーボックとハブネークが身体の一部が凍ってしまってじたばたと動いているのが見えた。
「嘘でしょ煙幕で見えなくしたのに!!?」
「いや見えてたろ、煙幕が張られる瞬間まで」
「あ、あの一瞬で!?」
普通ならば難しいかもしれないが、相手は蜷局を巻くを使ったアーボックとハブネーク。ならば蜷局を撒くに集中している筈なので動いていない筈、それを考慮しつつ大き目に攻撃を巻いておけば問題なく当てる事は出来ると思っただけの事。
「素早く―――高速移動!!鋭利に力強く―――10万ボルト!!」
「チュウウウウウウウウッ!!!」
「キィィパパパパパパアアアアッ!!!?」
サラッと披露される超高等テクの合間にサトシもサトシで10万ボルトでマスキッパを撃墜する。巧業でタイプ相性を無視した10万ボルトはマスキッパを一気に削り取って瀕死へと追い込む。
「も、戻れマスキッパ!!モロバレル頼む!!」
「モッロォ~」
「よし脱出成功!!アーボックはダストシュート!!ハブネークはポイズンテール!!」
何とか氷から脱出したアーボックとハブネークも攻撃参加、ダストシュートとポイズンテールを同時に放つのだが……ここで思惑が外れたのか、ムサシは外れた!?と声を出した。いやまだ命中はしていない、ハブネークがダストシュートへと向けてポイズンテールを放ち、そのパワーを受けてダストシュートをパワーアップさせるつもりだったのが、ポイズンテールが外れてしまった。それでも刀のように鋭い尻尾のそれは衝撃波のように毒を飛ばしてダストシュートを押し出す事が出来たので不完全ながらも成立はしていた。
「アイアンテール!!」
「チュウウウウピッカァ!!!」
それをピカチュウは素早く空中で身体を回し、その勢いのままアイアンテールでダストシュートを粉砕してしてしまった。
「なんで!?蜷局を巻くは命中も上がるんじゃないの!?」
「上がるさ、上がるが―――こちこちフロストは能力ランクを元に戻す、つまり蜷局を巻くは無意味になった」
「うっそだぁぁぁぁ!!?」
これが相棒イーブイの技の強みとも言える、単純に強いだけではなく追加効果も極めて優秀なのである。エーフィもウチの子ドヤァ……と自慢げである。
「んじゃまあ」「やるか」
「まずは俺が!!ピカチュウ、ピカピカサンダー!!!」
「ピイイイカアアアアアッ……!!!」
充電を開始するピカチュウ、それと同時に空にどす黒い雲が広がっていき、雷が走り始めていく。そしてそこから巨大な落雷がロケット団を丸ごと飲み込もうとする、のだが
「マ、マタドガスにモロバレル!!?」
「「マッタ、ドガァァァァ……!!!」」「モロオオオオッ……!!」
落雷をマタドガスとモロバレルがお互いに守るを展開しつつ、障壁を共鳴させる事で広範囲に広げてアーボックとハブネーク、更にはムサシやコジロウにも万が一被害が及ばないようにしていた。
「お、おみゃら凄いのニャ!!?」
「アーボックとハブネーク!!アンタらこいつらの意気込みに応えるのよ!!もう一度蜷局を巻く!!!」
「シャアアアアア!!!」「ハブブウウウウウッ!!!」
今度こそあのコンビネーションを!!と意気込む二匹ではあったのだが……そこへ凄まじい勢いで駆け込んで来るイーブイとエーフィがいた、膨大なまでのエネルギーを纏っての突撃はギガインパクトのようにも映っていた。しかしそれは違う、この技は特別なイーブイのみが使える―――
「「ブイブイブレイク!!!」」
「エエエエエエブゥウウウウイッ!!!!」「フィイイイイイアアアアッ!!!!」
ピカピカサンダーを既に受け止めているマタドガスとモロバレルにそれを受け止める余裕はなく、合計3つの攻撃の同時炸裂、それによって守るは一瞬にして崩壊してしまい、大爆発を引き越して……
「お前たちよくやったよぉぉぉっ俺の誇りだぁぁぁ……!!」
「アンタらもよく頑張ったわぁぁぁ次こそ成功させるわよぉ!!」
「なんか今回どっちかというと力試しみたいな事になったニャァ……折角PWCS中のバイトで借金返済したのにまた借金したのに……」
「また稼げばいいのよ!!」
「だけどやっぱり悔しいから―――」
「「「やな感じぃぃぃぃ~!!!!」」」「ソ~ナンスゥ!!!」
空へとぶっ飛ばされて星となったロケット団、それはそれでいいのだが……
「これ、どうしよう」
庭にはロケット団のメカが放置されていた。流石に巻き込む事が出来なかった、下手に巻き込んで爆発が更に大規模化した、なんてことになったら大変な事になるのである意味でよかったとも言えなく、もないのだが……。
「デンジにでも引き取ってもらうか?」
「俺を廃品回収業者みたいに言うな」
「あいつら、こういうの作るので地道に働けばいいのに……」
「それは思う」
そんなロケット団への愚痴も出しながらもラビはなんだかんだでいい感じの気分になっていた。
「なんでかねぇ……なんだかとっても、良い感じ♪」