週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

723 / 723
エンジョイ?:MSBCからの。

「……」

「どったのよラビ」

「これ、どう思う?」

 

リビングでノートパソコンを叩いていたラビだが、そんな彼が難しい顔をしているので隣に座って尋ねるサザレに画面を向けて来た。そこには個展やりません?という内容のメールがそこにあったのである。

 

「え~っと何々、イラストレーターとして日頃よりご活躍しているラビ様、私は普段より貴方の描かれる絵を楽しみにし、日頃の楽しみとさせて頂いております。その魅力を多くの人に知って頂く為に個展を開きませんか?カロス地方のミアレ美術館にて、イラストの展示を行いませんか、だね要約すると」

「イラストレーターって個展するものか?」

「う~ん……個展を開くっていうのは基本的に芸術家っていうか画家さんなイメージはあるけど……一応イラストレーターが個展を開くっていう前例はあるよ、単純に画家とかに比べて少ないだけの話で」

 

珍しいだけでイラストレーターも個展を開く事自体はある、だが……ラビには気になる部分があった。これがあのメイドの話を蹴った翌日に来たという事である。メイドのハルジオからの連絡を受けてやり口を変えて来たかという印象が拭えない。

 

「ンで受けるの?」

「絵を評価して貰えるのはイラストレーターとしては嬉しい、嬉しいが……別に俺、絵を褒めて欲しくて描いてる訳じゃないからな……それに、これやったとしても集められるのは俺がPWCSチャンピオンだからだろ?そんなので集めた客に俺の絵を評価された所で全然嬉しくないからな」

「あ~……それはあるだろうね」

 

これがPWCSチャンピオンになる前だったら受けていた可能性は高い、自分はイラストレーター、という認識を持たれたい気持ちもあったので十分にあり得た。だが現状では確実にチャンピオンの方に目が行く事間違いなしである。

 

「明確に切り口を変えてきたって感じだね、どうしてもラビと会いたいor単純にバトルしたいか」

「どっちにしろ迷惑な事この上ない……まだ直接乗り込んで来た方が良いとすら思える……しかもあのハルジオ、竜の里出身者だ」

「えっそうなの?」

「ああ、ウチの爺ちゃんの弟の嫁のいとこの祖父のはとこの孫だった」

「えっ何、なんて?」

 

要するに血は繋がっていないという事である。なんかハルジオという名前に聞き覚えがあると思ったら、随分昔に竜の里に行った際に里の悪ガキとして名前が上げられていた中にあった気がする。確かドラミドロを相棒にしており、かなりの腕自慢だと聞いた覚えがある。

 

「そんなのをメイドにしてる……主ってのは随分酔狂で物好きって事だな」

「なんだラビと一緒だね」

「お前、一日だけじゃなくて数日からマジで動けなくしてやろうか」

「ちょばっ!?」

 

咄嗟にラビの口を塞ぎながらも、真っ赤になりながらも視線を向けた先にはお昼寝中のアンシャがいる。ムーランドが呆れた顔で安心しろ、ちゃんと寝てるぞ、と言いたげにブースターとアンシャの顔を突くと揃って顔を擦りながらしゅぴぴぴ~と声を出す。

 

「そういう事言いますかねあの子いるのに!!?カルネさんに質問されたらどうする気なの!!?」

「知らん、そんな事は俺の管轄外だ」

「管轄内でしょうがどう考えても!!?」

 

変な想像したお前が悪い、何の事だか分からないな~としらを切ればいいのに馬鹿正直に反応するのだから……しかし、この個展開催関連の物……。

 

「思った以上に面倒な相手かもしれないな」

「その送り主さんがって事?」

「最初は明確に真っ向からこっちを誘いに来た、それが拒否されたならば俺の職業を利用する事を考えてる。そこから個展のスポンサーをしている何々です、是非お話をさせてくださいからバトルに繋げようとしてるな……強かだ」

 

同時にノートパソコンにハルジオが言っていた名前を打ち込む。MSBCを打ち込んでみると……そこに出てきたのはミアレシティで活動をしているミアレソシアルバトルクラブ、そしてその代表である女性、ユカリについても書かれてあった。

 

「MSBCの代表、ポケモントレーナーのユカリ……カロス地方でも有数の資産家であり、ポケモンバトルを愛していると言っても過言ではない程の熱を向けている。同時にポケモンに関する企業やポケモンセンターなどへの投資も大きい……地方内外からの評価はそれなり……ダンデがゲストとして出向いた事もある……よく行けたな」

「あっそこなんだ、よく呼べたとかじゃなくて……」

「MSBC、主にセレブの子息たちによるポケモン勝負を愛でる集いであり、ポケモン勝負を通じてポケモンとトレーナーが理解しあい互いを研鑽しあうことを目的にバトルの場を設けている……ねぇ……行動力と金を使う事に躊躇しないネモかな」

「酷い言われようだ……」

 

ラビが感じたユカリの印象はそんな所なのが正直な所、正直MSBCの説明文に書かれている事はぶっちゃけ今の時代のポケモンバトルをする集いとして定型文となっているような事なので別に珍しさはない。

 

「こりゃその内、またなんかアクション起こされるな……」

「招待状とか?」

「そんな可愛いもんならいいが……オモダカさんにこういう事がありましたって話だけは通しておく事にするからちょっと行って来る」

「えっそこまで!?」

「多分だけどこのお嬢さんは自分のやりたい事の為なら全力出せるタイプだと思う。あの時のハルジオさんの反応からしてこの勘は合ってると思う、外堀埋めるとか多分平然とやるな」

 

そう言うとラビは直ぐに準備を整えるとカイリューを呼んでその背中に飛び乗って出発した。それを見送りながらもサザレはその後姿を目で追った。

 

「大変だなぁ……今度はカロスに行く羽目になるのかな……」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織(作者:エドモンド橋本)(原作:ポケットモンスター)

 居酒屋でサカキ様と相席になった青年が、ロケット団をボロクソ言った結果、新たな組織のボスにさせられる話。▼ ※閑話にて擬人化あり


総合評価:22020/評価:8.37/連載:133話/更新日時:2025年08月11日(月) 22:20 小説情報

【完結】すごいよ!! マサルくん(作者:わへい)(原作:ポケットモンスター)

 剣盾をプレイしたことがない大学生がマサルに転生してユウリやホップと一緒にガラル地方で色々がんばるお話。▼※マサルさんがガラルに「セクシーコマンドー」を広めていくお話ではありません。▼【注意事項】▼・バトルはノリと勢い、演出重視です。▼・ゲームのシステムを考慮しない場面があるかもしれません。▼・進化条件などがゲームと異なるかもしれません。▼・本来出現しない場…


総合評価:34135/評価:9.28/完結:96話/更新日時:2026年06月10日(水) 19:03 小説情報

ニューサトシのアニポケ冒険記(作者:おこむね)(原作:ポケットモンスター)

もしサトシ君に前世の記憶が蘇って、アニポケやゲームの知識を持ったニューサトシになったらこうなっちゃったというお話。▼世界観はアニポケですが、ゲーム、ポケスペ、独自解釈、オリジナル要素を含みます。▼アマゾンプライムビデオでアニポケ見たら書きたくなったのですが、作者は小説を初めて書くので文章がおかしい所があるかもしれません。▼作者はポケモンにわかです。▼【挿絵表…


総合評価:30841/評価:8.97/連載:349話/更新日時:2026年06月25日(木) 20:00 小説情報

アニポケ転生者物語(作者:投稿者)(原作:ポケットモンスター)

物心ついた時、主人公はこの世界がアニメ『ポケットモンスター』の世界だと気づいた。▼リーグ制覇や最強を目指すつもりはない。ただ、この世界の空気を吸い、ポケモンたちと触れ合う「エンジョイ勢」として生きていきたい。▼そう思っていたはずが、旅立ちの日に母から託されたのは、シルフカンパニー製の試作デバイスと、データ収集用のポケモン「ポリゴン」。▼オーキド博士から貰った…


総合評価:1791/評価:7.38/連載:349話/更新日時:2026年06月07日(日) 22:26 小説情報

俺、サトシになってました(笑)(作者:黒ソニア)(原作:ポケットモンスター)

気がついたらアニポケの主人公:マサラタウンのサトシに転生した平凡な一般人。▼転生憑依したものの、アニポケと全く異なる展開に戸惑ったり、様々なトラブルに遭遇したり……甘酸っぱい青春を送ったりする。▼そんな彼が頑張って『ポケモンマスター』を目指す物語だ。▼作者はポケモンにわか初心レベルなので、ご了承下さい。


総合評価:10772/評価:8.5/連載:89話/更新日時:2026年05月13日(水) 12:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>