「仮称、メガルカリオZは……極限にまで波動のコントロールを極めている、と思います」
コルニは、ラビが付けた仮称メガルカリオZの本質を波動のコントロールだと断定した。それにはコルニのルカリオも同感なのか、首を縦に振っている。
「今回なんて波動が極限にまで高まってるメガルカリオを相手にしてるからこそ、その力が極大化したと思うんです。じゃなきゃって言い方もあれですけど……ルカリオが此処まで一方的にやられるなんて思いませんもん」
言外に本当はもっともっといい所まで行けると言いたげなコルニ、だが実際それはそうだと思う。メガルカリオZは波動の扱いがかなり上手い、それに対して無尽蔵の波動を放出し続ける通常のメガルカリオは極めて相性が悪いと言わざるを得ない。
「それに明らかにルカリオの気質も変化してますよね、メガシンカで此処までの変化をするのも珍しいです」
「やっぱ?」
「そりゃそうですよ、メガシンカのパワーで暴走しちゃったら別ですけど」
矢張りというべきか、メガルカリオZの変化はかなり異質な部類に入る模様。波動の質も明確な変質を起こしている。
「なんて言えばいいのかな……スモモのルカリオともコルニのルカリオとも違う、強いて言えばシロナさんのルカリオに近いのかな……いやそれともなんか違う……」
「うん、妙には如何は柔らかいっていうか、柔軟性に富んでるって感じだよね」
波動の柔らかさがあるのかと言われたら何とも言えないのだが……フィーリング的なあれである。肝心のラビのルカリオは現在、アーマーガアと喧嘩中である、お前だけ面白そうな事してんじゃねぇ!!と絡んで来たアーマーガアに対してルカリオがうるっせぇテメェもぶちのめしたろうか!!?上等だぁボケ!!といつものが始まった。
「メガシンカ中は凄い大人しかったのに……」
「なんか、コルニのルカリオが暴走してたのが平常運転みたいな感じになってますよね、ラビさんのルカリオって」
「言わないでくれ恥ずかしい、唯の暴れん坊だ」
此処までキレやすいルカリオもそうはいない。兎も角、一つ思った事がある、ルカリオナイトを暫くは封印しようと思っている。
「という訳でコルニ、こいつをコンコンブルさんに届けて調べて貰ってくれないか?」
「え、えええっ!!?いいんですかだってメガストーンですよ!!?ラビさんのルカリオってラビさんのメガシンカポケモンの中でも強いんじゃないですか!?」
「ぶっちゃけ最強ですが、何か?」
「言ったよ、サトシこの人簡単に最強って言ったよ!!?」
研究したくもあるのだが、ハッキリ言ってこのメガストーンは得体が知れなさすぎるのである。それゆえかルカリオだって今までは常に身に着けていたのにそれを遠慮する程。
「こいつがルカリオを新しいステージに引き上げてくれるのは分かった、だがそれが害にならないとは限らない、ぶっちゃけ俺はこのメガストーンが気に食わない……何かの作為的な物を感じずにはいられないんだ。だからコンコンブルさんに調べて欲しい」
「そ、その場合って多分ですけど、私のメガルカリオにも使わせる事があると思いますけど……それは良いんですか?」
「いいのいいの、ぶっちゃけ新しいメガストーン注文したから」
「―――あ、あのメガストーンは最近漸く売られるようになってますけど、それでも馬鹿みたいに高い筈なんですけど……」
「ああ、50万で安く譲って貰ったよ」
「―――サトシどうしよう、私とラビさんって価値観が合わない……?」
「ラビさんは使う時は使う時で容赦しないから……」
どこぞのお嬢様のお陰で口座の残高が偉い事になっている、保護区の設備更新に使い続けているのだが全く減らん。なのでメガストーンが変異したタイミングで新しくメガストーンを馴染みのメガストーン探索者にお願いしたら、ちょうどルカリオナイトを掘り当てたので廻してくれることになって助かった。
「お金はお金よりも大切な物を守る為にある、ポケモンの安全の為ならば俺は迷わずに払う」
「サザレさんの為にも、ですよね」
「おっ言うようになったらサトシさん、というか真面目な話をするとメガルカリオZはこれまでのメガシンカのバトルスタイルが全く通じないしルカリオもちょっとやりずらそうなんだ」
「そうなんですか?」
「こいつは分かり易く、真っ直ぐ言ってぶっ飛ばす、波動でぶっ飛ばすって感じのスタイルが一番合ってる。それなのに波動の技巧スタイルはそこまで適正があってない」
「それなのに私のメガルカリオ負けたって事なの……?」
「そこはほら、年季の違いだから」
取り敢えず、ルカリオナイトZを小さなケースに入れてコルニへと手渡す。個人的にはメガルカリオの方が扱いやすいしルカリオ的にもそっちの方が気分的に落ち着くという事なので、多分返ってきたとしても基本的に封印する方針になるんじゃないかなぁと思っている。
「それとコルニ、ミアレシティについて現地で軽くでいいから調べて貰ってもいいか?」
「ああ、今大変って話を聞きますもんね」
「それなら俺もシトロンに連絡してみましょうか?」
「ああ、頼むよ。アンシャを預ける予定の所はミアレで活動してるらしいからな……なんていうか、近々ミアレに行く事になりそうな予感がするんだよなぁ……俺の勘って偶に凄い当たるからなぁ……はぁ‥…行きたくねぇ」
「そういう事言ってるから行くことになるんじゃ……」
「アイリスが言ってましたよ、それフラグって言うんですよね」
「やめてくれ」
「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。本日はゲスト付きです」
「ポケモン、ゲットだぜ!!皆、今日もポケモンバトルしてるか?俺は相棒のピカチュウと一緒に毎日楽しんでるぜ!!皆こんにちわ、俺サトシ!!こっちは相棒のピカチュウ!!」
「ピッピカチュ!!」
「どうも皆さん、カロス地方ジムリーダーのコルニです!!」
「本日はこのメンバーでいきます、そして今回ご紹介するのは此方」
「ジイイイッシ」
「カエンジシさんです」
「わ、私のプレゼントが封印!!?」
「残念でもなければ当然」「されて当然だろ」「危険物は隔離するのが基本」
「貴方たち……仮にも親に向けて何て言い草……」