週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイZA:ロワイヤルへ?

「随分、朝は早いのだな」

「毎日3時起きなもんで」

「それは凄い物だ」

 

朝早く、レイブンは屋上に出て景色を眺めていた。ガイ曰くミアレ一のビュースポットとの事だが、その名に恥じない景色の良さを満喫しているとAZが隣に立った。朝日が街に降り注ぎ始め、朝焼けに染め上げていく。

 

「美しい景色だ、そうとは思わんか」

「思いますよ、人を何だと思ってるんで?」

「世界チャンピオン、とでも呼べば満足かな?」

「まあ、バレるとは思ってましたよ―――古代カロスの王」

「……それを知るとは、フレア団関係者か?」

「あんな終末思想のテロリスト集団と一緒にしないでくれ」

 

互いが互いに正体を把握している、だがレイブンの正体であるラビが握っているAZの正体とは比べ物にならない程の重さがそこにある。AZは驚きはしない、隠しもしないし逃げるような素振りもしない。唯々ラビの次の言葉を待っているかのようだった。

 

「パートナーとは良い日々をおくれてます?」

「ああ、充実してる。若い双子が傍にいて、活力を貰えているような気もするよ」

「そりゃ何よりだ……ならそのまま穏やかに過ごせばいい。人はそれでいいんだから」

「……そうだな、共に歩めるポケモンが居れば尚良いな」

 

そんな会話を終えるとともに屋上を後にするのであった。そしてまだ眠りについているアンシャを横目に見ながらも持って来たメブキジカのお茶を淹れて優雅な早朝の時間を愉しむのであった。

 

「……あっヘルガーの事完全に忘れてた、サザレの奴大丈夫かな」

 

 

「う~んいい運動になるね、朝早くとか徹夜なんていい写真を撮るにはいつもの事だからね」

「ルルガァ!!」

「はいはいもうちょっと走る?」

 

 

 

「おはようレイブンにアン」「おっは~」

 

エントランスの一角にあるいすに腰掛けながらも紅茶を嗜んでいるガイとタウニーの二人。

 

「おはようございますなのです」

「おはよう」

「しっかし昨日は大変だったな、ミアレに来たばっかりなのにZAロワイヤルに巻き込まれたりするなんて……」

「それ聞いてから運営にクレーム入れてみたよ、そしたら他にもそういう報告があるからスマホロトムにそういうのを防止する為のデータを送るってさ」

「そもそも、そのZAロワイヤルって何なんだ?」

 

ZAロワイヤルはつい最近になってミアレでクェーサー社が主催、設立されたバトル大会、参加者は基本的に招待制ではあるがミアレでバトルを行う意思がある者には基本的に招待状が出されるらしく、訪れるポケモントレーナーの大半は参加しているとの事。

 

「んで優勝者は主催のクェーサー社が実現可能な願い事をかなえてくれるって事なんだぜ、と言っても無理な願いもあるだろうからその場合は可能な限り近い願いらしいけどな」

「胡散臭い優勝賞品だな……それ聞いただけでろくでもない大会ってのが分かる」

「手厳しい評価だねぇ……って言いたいけどアンちゃんとレイブンさんは巻き込まれてる訳だし、言う権利は十二分にあるもんねぇ……」

「そもそも何で街中でバトルをするのかも理解出来ん、あのバリアフィールドが全知全能とでも思ってんのか」

「でも今の所バリアが破られたって報告はないってさ」

「今だけだろ、どうせそのウチ破られんぞ」

 

ゼクロム級がホイホイと現れるとは思わないが、それに準ずる存在は出てくる恐れはある。それこそメガシンカポケモンが力業とワザプラス混合で放った場合はどうなるか分かったもんじゃない……そんな事を思っているアンと自分のスマホロトムが通知を知らせて来た。

 

『現在ミアレシティでは最強のトレーナーを決める祭典、ZAロワイヤルが開催されています。最高のAランクになれば最強の称号と名誉、望む範囲での願いが叶えられます。参加のご意思がある場合は添付ファイルからZAロワイヤルアプリのダウンロードをお願いします。ご参加、お待ちしております。ZAロワイヤル運営』

 

「PWCSを差し置いて最強を決める祭典とかよく抜かすな……精々ミアレ限定の最強だろこれ」

「まああれと比較されちゃったらな……」

「んで如何するの?別にしたくなかったらしなくても良いと思うけど」

「ん~……アン、はちょっと興味あるのです。優勝したらお母様へのプレゼントをいっぱい用意するっていうのもいいかもしれないのです」

「いや、あの人にならアンが抱き着いて世界で一番大好きなのです、とか言っとけばもう昇天する勢いで満足すると思うんだが……」

「何それ、二人のお母さんって親馬鹿なんだね」

「親馬鹿っつうかなんて言うか……」

 

咄嗟に唯の馬鹿みたいなもんって言いそうになり、諫めた自分を褒めてやりたくなった。確かにカルネはアンシャの事になると知能指数が著しく下がるが流石にそれは言い過ぎだ……。

 

「……まあ参加するだけして、やりたくなきゃ夜のバトルゾーンに入らなきゃいいだけだもんな。やるだけやるか」

「アン、はちょっと上を目指すのです!!」

「おっやる気満々だな!!」

「それ二人は今日はどうするんです?なんだったら観光案内にこれ付けますけど」

 

そう言いながらタウニーがガイの首根っこを掴んで持ち上げる、なんだか猫を思わせる感じの構図だな、と思っていると流石にガイも不服なのか声を荒げる。

 

「だからお前な、仮にも兄貴に対して何なんだよこの扱いはぁ!!?」

「兄貴たって7分違いじゃん」

「馬鹿7分でも5分でも3秒でも兄貴は兄貴だ!!」

「それならもうちょっとしっかりして貰えない!!?もうちょっといい宣伝の方法あるよね!?何配信とか動画って!?そんなのありふれ過ぎてるから誰の目にも止まらねぇから!!!」

「何言ってんだ普及してるからこそ使うんだろ使わないなんてテクノロジーに対する冒涜だろ!!」

「一番の冒涜はこういう時ばっかり頼るアンタだろ!!?」

「なんだやるかぁ!!?」「やってやろうかぁ!!?」

 

と何故か喧嘩をし始める二人にアンはあわあわするが、レイブンはチラリとAZを見てみると……賑やかでいいな的な顔をしているので多分いつもの事なのだろうと察する。

 

「取り敢えず……朝飯食いに行くか、ついでにワイルドゾーンを見に行こう」

「えっあっはいなのです、AZさん行って来るのです~」

「ああ、気を付けてな」

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