今回レイブン、いやラビが会いに来たのはミアレシティのジムリーダーであるシトロン。現在は発明王とも言われる事があり、様々な分野における発明を発表したりしている。当然発表の場で失敗などもある訳だが、そこで終わる訳も無く、そこに可能性を見出した企業やここをこうしたらいいのでは!?という熱意ある企業が加わる事で完成する方向性になっているのだが、当人的には失敗作がスポンサーの発掘に繋がっているのは複雑との事。
「サトシからお話は伺ってます、実は僕もこのホロバリアゾーンには一枚噛んでまして」
「へぇ初耳だな」
「実は、両壁再現君マシーンというのが基礎になっていましてね、それを改良してホロと組み合わせる事で強固な壁としてバリアとなっている訳でして」
「ホントなんでもありだなお前」
ねばねばネットの成分分析して特許取ったり、コイキング呼び寄せようとしたり、静電気利用して電気ポケモンに電力補給させようとしたり……こいつもこいつでドラえもん的な感じなのではないだろうか。
「ンで、ワイルドゾーンについての私見は?」
「僕の方でも調査はしてみました、全てを調べ終わった訳ではないので途中報告という事になりますが……まず、今の所クエーサー社は白です」
シトロンがまず手を付けたのは共同でバリアゾーンの開発も行ったクエーサー社、かつての大事件ではフレア団と対決までしたシトロンとしては矢張りクエーサー社がフレア団に乗っ取られたのではという事を考慮して調査したのだが……流石に大企業故に大勢の人間がいる為に不祥事がない訳ではなかったので、大小合わせて11件ほどの問題が発覚した。
「しかしそれはあくまでクエーサー社の社としての問題点で、懸念した問題などはありませんでしたよ、クエーサー社としてはワイルドゾーンはかなり煩わしくミアレシティの土地としての価値低下を招く厄介な存在として受け止めている感じですね」
「と、なると白か……いや完全に白と決めつけるのは早過ぎる……」
「ラビさんとしての懸念としてはどんなことがあるんですか?」
と尋ねられたので、ミアレの価値低下によってミアレが外から来た者によって実質的な支配をされる事でカロス全体の支配を心配している事を伝えるとシトロンは難しい顔をする。
「他の地方で実例があるのが本当にあれですね……しかもミアレの価値低下に乗じる形で流入しつつもミアレの為と称して慈善活動なんてされたら、表立っての排除だって難しくなりますよ……」
「そうなったらもうミアレだけじゃない、このカロス地方自体はその組織の母体の受け皿となっちまう……此処はカロスの心臓部だ」
視線を向ければアンシャがムーランドに乗ってシトロンの妹であるユリーカとデデンネを乗せたレントラーと競争をしている。微笑ましい光景だが、こんな事が出来るカロスでなくなる可能性があると告げられるとシトロンも険しい顔をしてしまった。
「僕はサトシと共にカロスのあの災害を乗り越えました、そこから徐々に立ち直りつつあるカロスを僕なりに愛してるつもりです。このミアレシティは特にね……」
シトロンの脳裏に過ったのは自分の分身とも言える存在、それが身を擲って守った平和がある。
「だから全力で力を貸します。僕に出来る事なら何でも言ってください」
「そう言う事言われちゃうとこき使うぜ俺」
「望む所です」
「よし言質取った、んじゃまずは―――あれの調査を頼む」
そう言いながらも指を差したのは現在修復工事の為の調査が行われているというプリズムタワー、このミアレシティはプリズムタワーを中心にして作られている街、故に調べるとしたら矢張りこのプリズムタワーしかないだろう。
「分かりました、と言いたい所なんですが……プリズムタワーに関しては僕でもあまり関われない状態になっています、クエーサー社が関係者以外立ち入りと情報の立ち入りの禁止を徹底しているんです。それ自体はセキュリティとしては正しくはあるんですけど……」
「何かしらの確信がある、って可能性が高いか……」
そう思うラビにシトロンは周囲を見合しながらも背負ってきたバックからドローンを放出した。
「ユリーカ、競争するならドローンでレース映像撮ってあげるよ!!」
「お兄ちゃん最高~!!」
「わ~いなのです~!!」
「ふふんサイエンスが未来を切り開く時!!これぞ、全天候型超最新鋭シトロニック式ドローンです!!」
「これはあれか、俺が科学の力ってスゲ~っていうべき所か?」
そう言いながらもドローンを起動させて映像を撮るのだが……実際は周囲の警戒の為である。バッグから茶封筒をそっと取り出して中身をラビへと渡す。
「クエーサー社のデータベースから抜き出した一部データです、ラビさんは暴走メガシンカについてはご存じですよね」
「ああ、プラターヌ博士から貰ったメガストーンはそういう物だからな」
「なら話が早いです。暴走メガシンカが起き始めたのはプリズムタワーの工事が始まった時とほぼ同時期、それからほぼ周期的に暴走メガシンカが起きていたんですが……何者かの協力を得て、その殆どが収束させられていました。それがフラエッテを連れていたという事です」
「フラエッテ……」
そこで連想したのがホテルZのオーナーのAZ、その愛するポケモンである永遠の花のフラエッテ。あのフラエッテにどれだけの力があるのかは分からないが……
「それと父さんも暴走メガシンカの対処を行ってたそうなんです」
「リモーネさんが?」
「はい、父さんはメガバシャーモを使いますから……ですが対処したのはあくまで数件だけでその大半はクエーサー社がとある組織に委託しているとか……」
「何とも面倒な事になって来たな……お互いに、暇になりそうにないな」
「全くです……これじゃあジム再開が何時になるかもわかりませんよ、今はカロス発電所で仮ジムを開いている状況です、と言っても最近はシトロイドMk-Ⅱに任せてる事の方が多いんですけどね……バリアゾーンの強度アップのために忙しくて」
「つうかまた作ったの?」
「ええ、初号機を正当進化させた二代目です」
「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回も引き続き室内配信です。そして今回はゲスト付きです、初登場の方です、ではどうぞ」
「サイエンスが未来を切り開く時!!どうも皆さん、シトロンです!!」
「本日はこのメンバーでいきます、そして今回ご紹介するのは此方」
「リィイガロオンッ!!」
「ブリガロンです」