「タイレーツ、メガシンカによってジャスティスを高めるのです!!正義とは貫き通す物、そしていかなるものでも揺ぎ無き物、正しく矛と盾!!それを成す無敵の盾兵となりましょう!!!」
「イイイタアアアッ!!」『イイッ!!!』
メガストーンを預かっているヘイチョー、そこへ収束メガエネルギーがヘイ達にも伝達されてそれぞれがメガシンカの影響を受け始める。本来は縦に隊列を組むが、二匹の上に一匹が乗っかり、その上にヘイチョーが着地すると両手を伸ばした。そこへ巨大な盾と鋭利な槍のように変化したヘイが接続させるように繋がり、6体で一匹の人型ポケモンとなる。タイレーツチームワークの究極系こそがこれだと!!胸を張って言うような形態へと移行した。
「俺達も行こうかブリガロン」
「リリガァッ!!」
メガリングとメガストーンの共鳴、それは決して其方だけの専売特許という訳ではない。結合していくメガシンカエネルギー、その果てに生まれる物は―――
「上座も下座もあり得ぬ円卓、しかし、王たる者はこの者以外に存在せぬ!!至れメガシンカァ!!」
「リイイイロオオオオオンッ!!!」
メガシンカエネルギーが流れ込んだ樹皮の外殻は陶器のような白さと艶を帯びた白亜の装甲となり、王冠のような額の毛、深い朱色となりマントのような背中の体毛、騎士を束ね率いる騎士王となったブリガロン、メガブリガロンの登場である。
「おおっこれがメガシンカを果たしたブリガロン、なんという優美で堅牢なる姿……!!ならば、それすらも押し通って見せましょう!!」
「来い」
「背水の陣!!!」
「イイィイタアアアアアアッ!!」
ヘイチョーの勇ましい声と共にタイレーツは後退の二文字を捨てる、此処から先は正しく背水の陣にして捨て身の領域。だがそれによって得られるのは全能力向上という破格の能力向上、最後の一体ならばそのデメリットも実質ないものとして動く事が出来る。
「瓦割!!」
「イイイィタアッ!!!」
脚部を担当している二匹のタイレーツが勢いよく跳躍するとタイレーツは本当に一匹のポケモンだと言わんばかりの見事な体重移動や体勢の変化を見せながらも頭上からの瓦割を張って来た。
「イイイィィタァァァッ……!!!」
「―――リリイガアアッ!!!」
それを肩のシールドで受け止めながらも跳ね飛ばすが、ブリガロンの肩の装甲が外れた。それほどまでにメガタイレーツの一撃が強烈、というのもあるが……その直後、装甲の棘が一気に伸びるとそれを掴みながらも地面に叩きつけて威嚇をしながらも構えを取る。そう、メガブリガロンの肩のそれはハルバードやバトルアックスのような形態へと変化する。
「これは負けられませんね!!タイレーツ、アイアンヘッド!!」
「イイイイタアアアアアア!!!」
盾を構えて一気に加速してくるタイレーツ、盾を活かしたタックル。それに対してブリガロンは冷静に武器を構える。
「雷パンチだ、纏わせろ」
「リイイイガァァッッ……リイガァッ!!!」
ブリガロンが雷パンチを発動させると拳を伝わって武器にも電撃が纏われていく、そしてそれを濾しを入れながらもタイレーツの盾へと向けて一突き、アイアンヘッドとその一撃の激突は周囲に爆風を巻き起こす。それほどのパワーがぶつかり合う中で、ヘイチョーは咄嗟に後ろに跳んでダメージを受け流した。
「イイタッ!!タレ~ツ!!?」
「イ、イイイイイイタタタタレレレ~……」
盾を担っていたヘイが雷パンチの電撃を受けて完全に痺れている、いやそれだけではなくブリガロンの一撃の衝撃が全身を突き抜けながらもそれが他に伝播しないように自分一人だけでそれを受け止めている。それによって滅茶苦茶に震えているが、その程度ですんでいる。それを見てヘイチョーは声を上げて身体を反らせ、盾ヘイを動かさずにその陰に身体を収めるようにしながら槍ヘイを構えた。
「タイレーツ、貴方のジャスティス、盾として皆を守ろうとする心、確かに伝わりました!!ならばそれに応える為に最強の一撃を持って突き抜き通しましょう!!力強く―――メガッホオオオオオオオンッ!!!!」
『イィィイィイイタアアアアアアアアアアア!!!!!』
「タタタタ、イレエエエエエエ!!!!」
痺れている身体に鞭を打ちながらも確りと自らで仲間たちの身体を守ろうと盾ヘイも気合を入れた、そしてそのままの体勢で一気に駆け出して更に巨大化させた槍でブリガロンを貫かんと突撃を敢行。その迫力はケンタロスの群れが突撃して来るのを上回っている。
「ならば此方も―――ドラゴンクロー!!!」
「リイイイイイガアアアッ……!!!」
雷から一転、武器へと纏われていくのは暴龍の力。青黒い光を纏っていく武器を両手で持ち上げ、狙いを定める。突撃するメガタイレーツ、一糸乱れぬ動きは絆から来る物、一転を攻撃したならばその部位のヘイはこの程度で乱されるものかと強固となる、ならば―――!!
「リイイイガアアアアロオオオオオッ!!!」
メガブリガロンは深く踏み込みながらもメガホーンの横に武器を差し込んだ、メガホーンを滑っていく刃先は槍ヘイの槍の根本に到達するとブリガロンは此処だっ!!と更に力を加えてメガタイレーツをまるで背負いながらするかのように持ち上げて、そのまま地面へと叩き伏せた。
「な、なんと!!?此方の力を逆に利用したのですか!!?」
渾身の一突きのパワーを利用する戦法にシローは寧ろ興奮と尊敬を抱いてしまう、そして地面に叩き伏せられたタイレーツたちはなんとか再び合体しようとするのだが……盾ヘイに加えて槍ヘイもダメージが深刻なのか合体してもそれを維持出来るだけの体力が残っていない、それを見てシローはまだ何か手段が……と最後まで足掻こうとしているヘイチョーに首を振って戦闘終了を告げた。
「もうよいのですタイレーツ、貴方たちのジャスティス、しかとこの目に焼き付けました。その心は必ず次につなげ、大きなジャスティスへとなる事でしょう」
「イタァ……」
「ご苦労様でしたタイレーツ、実に良いバトルでした」
タイレーツを戻しながらもシローはレイブンの前に向かいながらも頭を下げた。
「参りました!!実にお強い、私もまだまだ修行が足りませんな!!」
「いやお前は強いさ、後は見る目を養えば更に強くなるぞ」
「目、ですか?」
「ああ、何処を狙うべきか、どの場所が最も力が加わり易いか、そしてこれにはどれが有効かを見定めれる事が出来れば力は更に倍増する。ただ闇雲に力を主張しても解決しない事も、一歩立ち止まってよく観れば、なんとかなるものだ」
「成程、見るではなく観るですか……実にいいお話を聞けました!!そう言えばポケモンの技には心の目というものがありましたな、心の目、心眼……これは少々興味がわきました、タイレーツをポケモンセンターに連れて行った後、に早速試してみようかと思います。それでは、本日はこれにて……有難う御座いました!!」
と大きな声且つ綺麗なフォームで自分だけではなく、バトルコート全体に頭を下げてからシローは門下生と思われるものを連れて去っていった。色々思う所こそあるが、シロー自体は悪い人間ではないように思える。
「お兄様、お疲れ様なのです」
「ああ、そっちもな。そう言えばチケットは溜まったのか?」
「はい、でもメールが届いたのです」
「メール?」
アンが自分のスマホロトムを差し出して来るが、そこにはZAロワイヤル主催のクエーサー社からのメールがあった。そこには―――アンシャのランクアップに関してのお話がしたいという事があった。
「話、ね……どんな話がしたいのやら」