週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイZA:アン VS マスカット 3rd

「アクアジェット!!」

「サッデェェエエエエ!!!」

 

猛烈なスピードで迫って来るサメハダー、しかも気合溜めによって急所ランクが上がっている状態。今の状態では普通の状態でも急所に当たる可能性が高い、それに対してチコリータは……

 

「ちーちゃん、蔓の鞭でジャンプなのです!!」

「チイイコッ!!」

「甘いですね、滝登り!!」

 

蔓の鞭での大ジャンプ、アンのチコリータの十八番になりつつある戦術。それでサメハダーに真下を素通りさせながらも回避するのだが、サメハダーは即座にコースを変更して真下からの滝登りに切り替えて猛烈な勢いで迫って来るのだが……

 

「コースが直線ならっ葉っぱカッターなのです!!」

「チイイコオオッ!!!」

 

アクアジェットの縦横無尽な軌道では当てる事も難しいが、一直線に向かって来る滝登りなら対応出来ると葉っぱカッターを連打、水を切り裂くようにサメハダーへと直撃していく葉っぱカッターに顔を歪めるサメハダーだがそれでも勢いが止まらない。

 

「だったら、サメハダーの鰭に蔓の鞭なのです!!」

「何、鰭に!!?」

「チイイイコオオオオオッ!!!」

 

まもなくへと迫って来たサメハダーの背鰭へと蔓の鞭が伸ばされ、グイっと真横を向けさせられた。サメハダーは尾びれがない代わりに備わっている十字型のスリットからジェットスキーのように水を噴射する事で圧倒的なスピードを生み出す。が、背鰭が変な方向に曲げられてしまった為にバランスが大幅に崩れてしまい、空中で事故った車のように横転し始めてしまった。

 

「そこなのです!!そのまま地面に叩きつけちゃえなのです!!」

「チイイイイコオオオオオオッ!!!」

「サッダアアアアアア!!!?」

 

制御を失った身体を振り回された果てに地面に叩きつけられたサメハダーは一瞬、痙攣したように身体を震わせると……そのまま目を回して動かなくなってしまった。サメハダーは圧倒的なスピードを誇るが、その反面スタミナや耐久が紙、それを上手く突けた形になった。

 

「お見事です、ですがサメハダーの傷はつきましたね」

「覚悟の上なのです、鮫肌のダメージを差し引いてもちーちゃんの頑張りは確かなのです!!」

「チコ!!」

 

蔓の鞭を少し摩っているが、それでもチコリータの顔に後悔はない。これでアンの迷いも晴れた筈だ、まだまだ自分はやれるぞ!!と言いたげに笑うチコリータにマスカットは娘を思う。

 

「ならば、此方は―――ミミロル!!」

「ミミ~」

「ミミロルさん、だったらちーちゃん戻ってください!!」

「チコ!!」

 

此処まで強面なポケモンを繰り出して来たマスカットだが此処でまさかのミミロル、もしかして娘さんにお世話したいとか言われて手持ちに入れているのだろうか……とレイブンは少しだけ思うのであった。

 

「ル~ちゃん!!」

「ルルラ~ッ!!」

 

5匹目はラルトス、矢張りというべきポケモンが来たかとマスカットも落ち着きながらも冷静に指示を出す。

 

「コットンガードですミミロル」

「ミミロ~……!!」

「させないのです、挑発!!」

「ルルルッル~ルル!!」

「ミンミィ~!!?」

 

コットンガードの途中で挑発が成功した為か、中途半端にモフモフになっているミミロル。レイブンの見立てでは鉄壁と硬くなるの間位の防御力は上がっているかな?と言った感じである。

 

「マジカルリーフなのです!!」

 

此処で安易に接近戦に出ずにエスパータイプとして本領としての中距離戦に出たのは相手の出方を伺るのもあるが、ミミロルの本領を警戒しての事だった。故のマジカルリーフだったのだが……マスカットは笑った。

 

「冷凍ビーム!!」

「ミミミロミッミミ~!!!」

「れ、冷凍ビームなのです!!?」

 

放たれたのは冷凍ビーム、マジカルリーフを一瞬で冷凍し叩き落しながらもラルトスも回避しようとするが、足が氷に取られてしまう。そこをマスカットは見逃さない。

 

「サ、サイケ光線なのです!!」

「ルルウラアアア!!!」

「跳びはねなさい!!そしてそこから一撃必殺!!気合パンチィ!!」

「ミミミ~……ロオオオオオッ!!!」

 

耳で打ち放つそれはパンチなのだろうかというツッコミはさておき、相手を冷凍ビームで拘束して動きを止めておいてから、気合パンチを叩き込むというコンボを決めるマスカット。冷凍ビームならば動きながら放つ事も出来るのでミミロルの機動力を生かす事も出来る……本当によく考えられているコンボだ。自由自在に飛び回りながらもサイケ光線を回避すると懐に入り込んで廻し蹴りを入れた直後にジャンプしながらのアッパーカット気味に気合パンチがクリティカルヒットする。幾らラルトスのタイプであってもこれは……。

 

「ラ、ルラァ……」

「ル、ル~ちゃん……」

 

アンにとって大切なポケモンでもあるラルトスのル~ちゃん、その本領を発揮させる事も出来ずに一蹴されてしまった事実がアンの心を大きく揺さぶる、自分ってこんなに弱かったの……という考えが過るが、再び頬を叩く。此処でちゃんとしないと駄目だ、と強く意識を持つ。

 

「いえ、この情報は無駄にしないのです!!!有難うなのです!!行くです、スーちゃん!!!」

「スピッ!!!」

 

6体目となったのはスピアー、アンが1番ワイルドゾーンでゲットしたビードルが進化したスピアーである。虫ポケモンという事もあって直ぐに進化を果たしたスピアーにアンは大喜び、そしてその実力は―――

 

「スーちゃん影分身なのです!!的を絞らせないのです!!」

「「「「「スピピピピピッ!!!」」」」」

「これは、いえ迷うなミミロル、冷凍ビームで薙ぎ払いなさい!!」

「ミミロ~!!!」

 

一瞬で視界を埋め尽くすような影分身を展開するスピアー、それを冷凍ビームで薙ぎ払うが、その中に本物はいない。スピアーは天高くに舞い上がりながらも剣の舞を発動させ、攻撃を急上昇させると真っ逆さまに急降下し始めた。

 

「この羽音……まさか上か!!?」

「遅いのです!!!スーちゃん、ミサイル針なのです!!!」

「ス~ピピピピピピピッ!!!!」

 

直上からの急降下爆撃、無数のミサイル針が降り注いでくるそれにミミロルは思わず逃げ惑いたくなったがそれすら出来なかった。何故ならばミサイル針が自分ではなく、その周囲へと降り注いでくるからである。逃げたくても進路を断たれている上に爆音が耳を劈いて上手く動けないのである。視界をミサイル針が巻き上げた煙に包まれた時、そこへ突っ込んだスピアーがその名が如く、槍のように針を突き出した。

 

「毒突き、なのです!!!」「スッピイイイイイイッ!!!」

「ミミロオオオオオッ……!!!」

 

剣の舞で上昇したパワーだけではなく、急所を捉えた一撃はミミロルを吹き飛ばしてバトルコートの金網へと激突させた。そこには目を回しながらもコットンガードで作ったもこもこが網に引っかかって宙ぶらりんになっているミミロルの姿があった。

 

「―――……お見事です、ならば私も最後のポケモンで応じましょう!!私が心から信じるポケモン……ジジーロン!!!」

「ジィ~ロ……!!」

 

マスカット最後の砦はジジーロン、ドラゴンタイプを有するポケモンにアンは此処でル~ちゃんを出すべきだったのでは……とも思うが直ぐに頭からそんな考えを追い出す。

 

「スーちゃん、相手にとって不足なしなのです!!」

「スピ!!」

「さて、最終局面ですね」

「ロロ~ンジィ……!!」

 

To Be Continued……!!

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