週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイZA:僅かな話と

「「フゥッ……」」

「よぉっご両人、重役出勤ならぬ重役帰宅ご苦労さん」

 

レイブンがのんびりとしている頃、ZAロワイヤルで戦ってきましたと言わんばかりに眠そうな顔をしているキョウヤとセイカが帰って来る。今は次なるランク戦に向けてのチケット確保と並行してポケモンのレベルアップに精を出しつつ、手持ちの幅を増やす為に駆け回っている。

 

「レイブンさん……あれ、アンちゃんは?」

「今日もジャスティスの会に出かけていったよ」

「あれ、ご一緒じゃなくていいんですか?」

「ムーランドに任せてある、俺にだって一人の時間は欲しいからな。だからこうして気儘なコーヒーブレイクを楽しんでいる訳だ」

 

兄なのにそんなのでいいのかとも思うが、実際は近くまで会員のメンバーが迎えに来ている、というよりも一緒に向かわせて貰っている。アンにも偶に一人で色々と試行錯誤する時間という物も必要なのだ。

 

「そっちはどうよ」

「アハハ……なんというか、バトルスタイルの違いって奴への適応でてんてこ舞いですよ」

「まさかあそこまで野性味あふれてるとか普通思いませんよ」

「それは思うわ、どうだ一緒に珈琲でも」

「あっ頂けます……?ちょっと、眠すぎて……」

「眠たい時は寝た方が体の為だぞ」

「でも今寝ちゃうと夜眠れそうにないので……今日はぐっすり寝るって決めてるので……」

「まあ、そっちが良いならいいけど」

 

そう言ってポットに入れてあったホットコーヒーを淹れて差し出し、エントランスの椅子に腰かけていえる二人と共に味わう。

 

「美味しい……」

「レイブンさんって色んな所旅してたんですか?」

「やりてぇ事もない放浪息子なもんでな、大体10年は旅してた」

「10年ってそんなにですか!!?」

「まあ惰性って奴だ、ンで妹も大きくなって来たんだから少しは相手しろよボケナスってカロスに行きたがる妹の保護者でもしろって蹴り出されたって訳」

「ず、随分とアグレッシブなお母様ですね……」

「良い人ではあるが唯の愛娘命の馬鹿親だけどな」

 

嘘と事実を混ぜながらも話へと引き込んでいきながらも探りを入れていく、別に疑っている訳ではないが……どうにも引っかかってしまう部分があるので確認を入れておきたい気がする。

 

「っつう訳で、うちの妹はジャスティスの会で特訓中って事」

「ジャスティスの会って、この前バトルしたコタネさんがいる所、だよね?」

「ああ、確かにワイルドゾーン撤廃の為に動いてるっていう……なんかガイが無茶だって言ってなかったっけ?」

「つっても、俺としてはあの理想は否定しづらい」

「「えっ如何して?」」

 

と全く同時に首を傾げて来るのだが、理由は単純明快、身一つでポケモンを制圧する人間を大量に見て来たからである。

 

「ポケモン相手に正面切って戦う人間って割と少数派、っていう訳でもないんだよ。主流派じゃないだけで割と母数はいるんだ。それこそその代表例がポケモンレンジャーみたいなもんだし……どこぞPWCSチャンピオンなんて常日頃からピカチュウの電撃浴び慣れてるようなもんだし」

「そ、そこでサトシさん出しちゃうのは卑怯じゃないですか……?」

「なんかの映像でヘイガニにクラブハンマーされて気球に飛び掛かってるのも見た事ある気がするぞ俺……あれを目指そうとか言われても困る」

 

まあシローが目指したいと思っているのは十中八九あれだろうな……いやあそこまでは流石に何だろうか……。

 

「そっちもそっちで色々と楽しそうじゃねぇか最近、ミアレがそんなに気に入ったかい」

「ええまあ、バトルのあれこれで目を白黒させちゃってますけど……それ以外はとってもいい所だと思います」

「故郷のイッシュには、そんなにいい思い出が無かったので、此処にいるのが楽しくて」

「ハハッそりゃ災難だったな、家族関係でなんかあったら吐き出して貰っても構わねぇぜ。こっちの身の上も聞いて貰った礼だと思ってくれ」

「ッ……ええすいません……ごめんキョウ兄……私やっぱり限界かも……」

「実は、俺も……」

「1、2時間ぐらいは仮眠してこい。それで随分変わると思うから。タウニー、御兄妹が辛そうだから部屋まで連れて行ってあげてくれ」

「あっは~い、まだZAロワイヤルに慣れてないんだったら生活リズムは気を付けないとさ」

 

とタウニーが二人に付き添われてエレベーターへと乗っていく姿を見送りながらも珈琲を啜る。幾つかの確定情報、二人はイッシュの出身で家族関係に問題あり、家族の事を言った時にセイカの目の色が少し変わり、キョウヤは拳を作っていた。あんまり考えたくはないが、プラズマ団の2世という事もあり得るのか……

 

「家族云々で相談に乗るとかバカみたいな事言ったな……何も言える立場じゃねぇじゃん」

 

正確に言えば、自分の家族云々については全く比較として適応する事は出来ないが正しい。自分の家族ほど珍しい家族もいない。

 

「何と言うかミアレも面倒な事に……なってるんだったな、うん」

 

そんな事がありながらも、アンのジャスティスの会での特訓が進んでいき……遂に、マスカットとの約束の時がやって来た。

 

「マスカットさん、あたくしの我儘を聞いて下さって心から感謝致します。そのお礼に……強くなったあたくし達のお力を、お見せ致します!!」

「本来であれば1週間でどこまでも変われるものではありませんが……成程、変わっていますね。では正直に言いましょう、楽しみにさせて頂きます」

 

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