「それでは参りましょうか、ヘルガー!!」
「ルルガァッ!!」
「あしゃまちゃん!!」
再度始まったマスカット対アンのバトル、実はマスカットがメガジジーロンとのバトルだけにするつもりだったのが、アンたっての希望で前回と全く同じ条件でのバトルを望んだ。つまり、4対6のバトル。負けず嫌いだな、と思いながらもヘルガーを繰り出したマスカットに対してあしゃまことアシマリを繰り出す。
「では参りましょうか。炎の渦!!」
「真下に水の波動!!」
スタートは以前と同じ、だが違っているのはアシマリの初手。雨乞いではなく真下に水の波動を放つと水の波動は全方位へと拡散し、フィールドを水浸しの状態にしながらも炎の渦を完全に無効化する。
「凍える風なのです!!」
「しゃまああ~!!」
フィールドが水浸しになっている状況で放たれた凍える風は足場の水を一気に冷やしていく。それにヘルガーは声を上げながらも嫌がるが、同時に水の一部が凍り出し始めた。
「これは、マズいか……!!火炎放射!!」
「ルルウグガアアアア!!!」
「バブル光線なのです!!」
氷を溶かし水温を上げる為の火炎放射へとバブル光線が照射されて正面衝突、爆発を引き起こしたが、ヘルガーはそこへと飛び込んで一気に距離を詰めに掛かった。
「雷の牙!!」
「下がりながらアクアリングなのです!!」
一定の距離を保つように回避しながらもアクアリングを展開してヘルガーが深く踏み込みにくくしている。雷の牙がアクアリングが捉えてもそのリングを即座に放棄して新しいリングを生成する事でダメージを負うリスクも抑えている。
「これは……」
「アクアテールなのです!!」
「しゃああああまああッ!!!」
アクアリングの水を吸収しながらも太く立派なアクアテールを生成し、ヘルガーの喉元へと一撃を叩き込むアシマリ。効果抜群の一撃に思わず倒れそうになるがヘルガーは踏ん張りながらも咄嗟にバークアウトを発射して攻撃直後の隙だらけのアシマリを攻撃。音ゆえに即座に到達したバークアウトをまともに受けるが受け身を成功させたところにヘルガーが再び強襲を掛ける。
「雷の牙ァ!!」「ルウウガアアアアアアア!!!」
「今こそリベンジなのです!!ムーンパンチ!!」
「しゃんまああああ……!!」
圧倒的な迫力を纏いながらのそれ、だがアシマリをそれから目を逸らさずに見ていた。そして冷静に噛み砕こうとしてくる瞬間に狙いを定めて―――
「しゃまあああああああっ!!!」
「ルルルガァァ……!?」
深く踏み込みながらも雷の牙を砕きながら拳を振り抜いてヘルガーの頬にパンチをめり込ませた。刹那、ムーンパンチの威力が突然上昇したかのようにヘルガーは一気に殴り飛ばされて、地面を転がった。アシマリも突然の事に目を白黒させてしまったが、それを見てレイブンは笑った。母と同じ顔をしてやがる。
「(ムーンパンチが進化した、もう一回進化すりゃムーンインパクトになるけど……あいつでもアシマリの状態でそこまで行けなかったと思うんだが……)」
今までのムーンパンチが威力60のフェアリー物理技だとすれば、今のは威力75と言った所だろう。アンは思わず振り向いてレイブンを見てしまった、それに対してサムズアップで応じてやると笑顔で頷く。
「あしゃまちゃん、一気に畳掛けるのです!!ムーンパンチ改めて、ムーンストレート、なのです!!」
「ヘルガー、バークアウト!!」
「グウウウガァアアアアア!!!」
「しゃあああまあああしゃんまぁぁ!!!」
必死の雄叫びを上げるが、アシマリは姿勢を低くしながらも水の上をすべるように移動する。そしてヘルガーの懐へと入った所で母親直伝だと言わんばかりの右ストレートをヘルガーの腹部へと炸裂させた。これにはヘルガーも声を上げる事も出来ず、そのまま浮き上がる身体を抑えられずに、背中から倒れ込んでしまい、戦闘不能となった。
「ヘルガー戦闘不能、アシマリの勝ち、だな」
「よしよしよし!!まずは一勝目、ゲットなのです!!」
「しゃまっしゃまあああああっ!!!」
その勝利が引き金となったのか、アシマリの身体が光に包まれていく。ヘルガーとのバトルで溜まった経験値が引き金となって新たなステージへの扉を開いた。
「シャマシャマリ~♪」
「あしゃまちゃんが、進化したのです!!」
アンは喜びながらもスマホロトムのポケモン図鑑を開いて向けてみると、解説が始まる。
『オシャマリ アイドルポケモン、水タイプ。 ダンスの ステップで敵の技をかわしながら、水のバルーンで攻撃を畳み掛ける。膨らませた水のバルーンを手足ではじき敵に叩きつけ爆発させる攻撃を得意とする』
「オシャマリ……じゃあおしゃまちゃんなのです!!」
「シャマシャマリ~♪」
「……ヘルガーへのリベンジが大きな経験値となった……これは侮れませんな……だからこそポケモンバトルは面白い!!ならば次はサメハダー!!」
「サッデェェイッ!!!」
「おしゃまちゃん戻ってください!!次は…‥モコちゃんなのです!!」
「ンメエエエエエッ!!!」
オシャマリを戻してモココを繰り出すアン、前回を乗り越えるというのをかなり意識しているらしい。さあそれはどのような結果を齎すか、楽しみにさせて貰おう。