週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイZA:リベンジ アン VS マスカット 3rd

「ルルウウウウ!!!」「ルウウラアアア!!」

「ミ、ッミ~!!!」

 

空中で腕を組んだかと思いきや、回転しながらその遠心力を使って片方のラルトスを投げ飛ばすラルトス。その先にいるのは再び跳びはねながら迫って来ていたミミロルは驚いてしまった。それは投げ飛ばした事ではない、迫ってきているのが身代わりなのか本体なのか分からないという問題にある。だがミミロルも考えた、態々本体が前に出てくる訳がないと跳びはねた勢いのままに耳を伸ばした一撃を放つのだが―――

 

「ルルゥゥッ……!!」「ミミロッ!?」

 

ラルトスは確りとガードして攻撃を受け止めて来た、ダメージを与えたという感触が存在しており、これが本体だというのが分かる。じゃあ身代わりじゃなくて本体が―――と思った時だった。真下から身代わりのラルトスが念力を使って浮き上がりながらの雷パンチをぶち当ててきた、予想だにもしなかった真下からの奇襲にミミロルはまともに攻撃を受けてしまって地面に叩きつけられると同時にその身体に電撃が走る。

 

「麻痺を引いてしまったか……!!」

「サイケ光線、なのです!!」

「「ルルウラァァ~!!!」」

 

麻痺の付与、そして距離が空いたら即座に中距離攻撃に舵を切る。以前も出来ていた事だが、そこに挟まるラグがかなり少なくなっている。しかも面白いのがサイケ光線の打ち方、本体は出力を高めたものだが、身代わりのそれは低出力だが、それゆえに高出力の周りを固めるような打ち方で外にパワーが逃げ難くしている。ジャスティスの会ではああいう事も教えたのだろうか、確かチャーレムがいたからエスパー技の指導も不可能ではないが……。

 

「ミ、ミミミ~!!!!!???」

「ミ、ミミロル……!?」

「ミンミィ~……」

「ミミロル戦闘不能、ラルトスの勝ちだ」

「「ルルラァ~!!「ルラ?」」「ル、ルルラァ!?」

 

ともに喜んでいたラルトス達、が片方、本体のラルトスが光に包まれると身代わりのラルトスは困惑したように目を白黒させていた。進化の輝きが始まった、それによってラルトスはまた一歩、サーナイトへと近づいた事を意味する。

 

「キル~!!」「ルルラ!!?」

「ル~ちゃんが、進化したのです!!」

 

『キルリア 感情ポケモン、エスパータイプ。トレーナーの明るい気持ちがサイコパワーの源。トレーナーの気持ちを敏感に察知し、楽しい気分になるとクルクルと踊りだす。サイコパワーを操り周りの空間をねじ曲げる事で未来を見通す事が出来る』

 

「キルちゃんなのです!!」

「キルキル~」

「ラル~……」

 

愉し気に回るキルリアとアン、そしてなんか置いてきぼりになったような気分のラルトスだったが、キルリアが改めて身代わりと向き直ると進化するようにキルリアへと変貌するという光景が見られ、レイブンはどういった感じなのかと今度調べる事を決めたのであった。

 

「強いですな、ですが私達もまだ負けてはいないだけ、押されているだけの事……ならばジジーロン!!」

「ロンジ~!!」

「来たのです……!!」

 

遂に登場したジジーロン、これこそが本当にリベンジマッチに相応しい相手だと気持ちを切り替えていくとマスカットはキーストーンを見せながら言う。

 

「我らがこれまでに得た経験、知恵、強さ、それら三種が新たな進化への地平へと誘う。さあ、嵐を巻き起こし、旋風を起こしなさい!!メガシンカぁ!!!」

「ジンジィィイィイイイイッ!!!」

 

遂に来たメガジジーロン、前回はベイリーフで何とか頑張ったが敗北した、だが今は違うと言わんばかりに気合を入れる。そんなアンを見てマスカットもこれは油断ならないなとネクタイを締め直す。

 

「では、凍える風!!」

「だったら試すだけなのです‼!身代わりキルちゃん華麗にスピンなのです!!キルちゃんは念力でサポートなのです!!」

「キルル、キル!!」「ルルキキル!!」

 

跳躍からの高速回転を開始する身代わりキルリア。その回転に合わせてキルリアの念力が一気に空気をかき混ぜていく。そのスピンはジジーロンの放った凍える風すらも巻き込んでいき、トリプルアクセルとなって繰り出された。そしてそれはメガシンカした氷タイプの放つトリプルアクセルのような威力となってジジーロンの首を打ち据えた。

 

「キルッ!!キルッ!!キイイルウウウッ!!!」

「ジロオオオオオッ……!!」

「何という威力、まさか凍える風を利用されるとは……!!」

 

メガジジーロン対策を考えた時、フェアリータイプを最大活用する案もあったがそれでは不足すると考えていたが、アンはポケモン図鑑でキルリアは踊る事が好きという事に注目して、ならばと即興でこの戦術を思いついたのである。

 

「これってもしかして……トリプル、アクセルなのです……!?凄いトリプルアクセル使えたのです!!」

「「キィ~ル!!」」

「よ~し今度はトリプルアクセルなのですキルちゃんズ!!」

「「キル!!」」

 

再びのスピンからの念力のサポートが入るのだが、マスカットはそうはさせるかと火炎放射を指示、正しくドラゴンブレスと言わんばかりの炎を吐き出したジジーロン、幾らトリプルアクセルがドラゴンには通用すると言っても炎タイプならば突破出来る!!と思ったのだが―――

 

「「キイイイルウウウウウッ!!!」」

「な、なんとこれは!!?」

 

そこにあったのは先程の氷の竜巻染みたトリプルアクセルなどではない、炎を纏った竜巻だった。火炎放射のパワーを得た一撃が再びジジーロンへと炸裂する、先程よりかは利いていない筈だが……余りの事にジジーロンは下がってしまった。

 

「トリプルアクセル、ではない!!?まさか指示偽装!?」

「えへへ、上手くいったのです!!」

「「キルルル~♪」」

 

「おっそろしい事を……」

 

アンが行ったのはこれまたキルリアの生態を利用した作戦、キルリアはトレーナーの気持ちを敏感に感じ取る、それを利用して言葉という上っ面ではなく心の中で本当の作戦を提案してそれをキルリアに察知させた。アンはキルリアがトリプルアクセルを放てるようになったのは冷凍パンチを利用しているのでは?と推理し、ならば炎のパンチや雷パンチを利用すればそれぞれ別タイプでのアクセル技を発動可能なのではと思い至った。それは正解であり、炎のパンチを利用した為に炎の竜巻を生み出す事に成功した。

 

「基礎を学んだだけで此処まで一気に応用が伸びるとは……」

 

「ジ、ジジイロ~……」

「すかさず催眠術なのです!!」

「「キィィィ~……!!!」」

「ジ、ジジロォ~……」

「しまった……!!?」

 

驚きで平静さを欠いていた所への催眠術、レベル差とメガシンカしている為にジジーロンは完全には眠らず、強い眠気を感じて集中力が著しく低下状態で済んでいるがこれはこれで大問題である。

 

「キルちゃん冷凍パンチ!!身代わりキルちゃんはその冷凍パンチに乗ってトリプルアクセル!!なのです!!」

「キイイイルルルルルアァアア!!!」「キイイルルウル~!!!?キルキルキルキルキイルァァアア!!!」

 

今度は本体のキルリアが身代わりのキルリアを冷凍パンチで打ち出した、予想外の勢いに身代わりキルリアは驚いていたが、冷凍パンチの冷気を利用しながらトリプルアクセルを発動させ、連続で的確にジジーロンの顎を蹴りつけた。最後の渾身の一撃が顎を大きく揺らした、身代わりキルリアは大きく飛びのいた。マスカットはチャンスが来たと思ったがそれは間違いだった、そこにはサイコパワーを溜めていた本体がいた。

 

「サイケ光線、なのです!!!」

「キイイルウウウウウウ!!!」

 

渾身のサイケ光線が炸裂し、ジジーロンの頭部で爆発が起きた時、遂にメガシンカの力を得た暴龍はゆっくりと崩れ落ち、メガシンカが解除された。

 

「ジジーロン、戦闘不能、キルリアの勝ちだ」

「―――……まさか、此処までとは……感服致しました、私の……負けです、完膚なきまでに」

「やったのです~!!!リベンジ大成功なのです~!!!」

「キルルル~!!」「キルル~キルッ!?キ~ル~……」

 

勝利と共にアンと喜びを分かち合うキルリアだが、身代わりキルリアは身代わりへの集中力がそがれてしまったのか、それとも時間切れなのか、身体が薄れていった。身代わりはもうちょっと喜び合いたかったよ~と言いたげな悲しげな声を出しながらも消えていった。

 

「いやはや参りました……それでは、アン様、レイブン様、改めてお話をさせて頂きたいのでこれよりクエーサー社の方へいらして頂けますでしょうか」

「ああ、いいよなアン」

「はいなのです!!」

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