週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:ハイアンドローストリンダー

「……」

「如何したのラビ、遠く空見ちゃって」

「いや……やっぱり我が家が一番だなって思ってな」

 

キタカミの里から戻ってきて早1週間、思えばあの里には結構な時間お世話になっていた為か随分と向こうになれていた自分が居たのだから驚いた。だが不思議な物で家に帰って来ると自然と元の自分になるのだから意外な物である。

 

「楽しかったね~キタカミの里、また行きたいかもね」

「今度は他の人誘って行ってみるかな、コルさんとか誘ったら意外に喜ぶかもな」

「でも芸術家さんってあんな平和な所に行ってもいい物なの?いや駄目って訳でもないと思うんだけどインスピレーションを刺激する為にはある程度賑やかな場所の方が良いんじゃないの?」

「それは偏見だな、間違っている訳でもないけど外からの刺激に頼りすぎると内面に自信が無くなってくる。静かな自然の中だからこそ邪魔される事なく自分と向き合えるって言う利点もある」

「あ~成程そう言う事ね」

 

と思う一方で本当にコルサはスランプに陥ったとしてもそれらを自力で完全に乗り越える術を身に着けている。だから心配いらないというのもなくはない、それでも新しいインスピレーションを求められた時には勧めてみるのはありかもしれない。

 

「ぽにぽに!!」

「もう少しだよオーガポン、もう少しな」

「ぽに!!」

「ワギャ?」

 

庭の一角にはお手製の石窯の前で鼻歌交じりに笑顔で待っているオーガポンと同じように腰を落ち着けながらもこの美味しそうな匂いは何なんだろう? と首を傾げているガチグマの姿があった。

 

「ホントピザ大好きっ子になっちゃったねオーガポン」

「その分相当に動いてるから大丈夫だろ」

「まあね」

 

ラビの手持ちとなったオーガポンだが、これまでの孤独な日々故の反動というべきなのか、多くの仲間がいる時間がとにかく楽しいのか毎日毎日駆け回っている。アブリボンと一緒に花を愛でたり、ボスゴドラと一緒に土を弄ったりと充実した日々を送っている。

 

「ガアアアアアア!!!ガアア、ガアアアア!!!」

「ぽに?ぽにに、がお~に」

「ガアアア!?ガアアアアアア!!!」

「ぽ~に、ぽににぽににお~ん」

「ガアアア……ガアアアア!!!」

「ぽに!!」

 

「あのアーマーガアともうまくやるもんだね……」

 

そう、一番驚いているのがアーマーガア界のイレギュラー、戦闘狂のレイブンことアーマーガアと仲良くなれているという点にある。アーマーガアの悪癖というか最早習慣、生態になっているのが新入りが入ると必ずその戦闘能力を見極める。例え低いとしてもラビが指揮さえすれば強くなる事を確りと理解しているので種族値が低いというだけで判断を下さないから性質が悪い。

 

当然、オーガポンとガチグマにも戦う事を求めたのだが……アーマーガアは敗北を喫した。と言ってもアーマーガアが幾らぶっ飛ばされても挑み続けるカムバゾンビを行うという暴挙をやったのでラビがストップを掛けたからこそなのだが……そんなアーマーガアを制したのがオーガポンだった。そんなに戦いたかったら自分が何時でも相手になる、だから落ち着いて、と説得を試みたのだった。アーマーガアはこれを快諾、毎日打倒オーガポンを目指して戦いを挑み続けている。

 

「意外だったよなぁ……オーガポンもオーガポンでなんだかんだでノリノリなんだから」

「結構バトル好きだったのかな?」

「さあ……案外カロリー消費の為だけにやってたりしてな」

「アハハ、それだったら強かだなぁ」

 

それもある、だが実際はオーガポンはアーマーガアの実力が精神面を踏まえるとラビのポケモンの中でも一二を争う事を理解しているから。そんなアーマーガアと戦う事で強くなる事を望んでいるのである……もう、大切な人を失いたくはない、だからこそ強くなりたいのだと願っている。

 

「ワギャァ……」

「ぽに……ぽに」

 

そんなオーガポンの肩にガチグマが手を置いた。そんなに気を張るな、自分だっているんだから早々やらせはせんよと言いたげだ。ヒスイという時代を生き抜いた古強者故の配慮がオーガポンには何処か有難かった。そして―――

 

「ぽにぽに!!」

「おっいい時間だな、よしガチグマお前初めてのピザだから是非いっぱい食べてくれよな」

「ワギャアア」

 

この人と一緒にご飯を一杯食べよう、この幸せな時間を噛み締めながら……。

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回はナンジャモさんから新しい電気ポケモンを捕まえようと思ってるけどお薦めはいる?というリクエストを頂いたので此方を紹介します、本日ご紹介するポケモンさんは此方」

「……リン」

「ストリンダーさんですってちょっともう少しはテンション上げてくださいよあっちみたいに」

「リイイイイイイイイイインストトオオオオオリダァァァァア!!!!!」

「……リン

 

・うっさ!!?マジでうっせえ!!?

・ス、ストリンダーか……。

・すっげぇ両極端なポケモンだな……。

・というか姿違い過ぎないか?

・性格だけじゃなくてなんかいろいろ違うな

 

「ストリンダーさんは電気と毒の複合タイプです。ストリンダーさんは性格によって二つの姿に進化するという面白い特徴を持っているポケモンです。こっちのテンションがブチアガっている方がハイな姿と言われるストリンダーさん、こっちのテンションが大暴落しているのがローな姿。この二種類の姿に進化するんです」

 

・性格で姿が変わるのか

・まあ見ればどっちがハイでローなのかもわかりやすいwww

・にしてもハイな姿テンション高すぎるだろ

・頭振りまくってるwwwあっ気持ち悪くなったのか蹲った。

・それを見てローな姿鼻で笑ってるwww

 

「毒タイプな事もあって毒素の化学反応で大量の電気を発電します、毒素を補給する為に淀んだ水をガブ飲みしたりもするので止めないで上げてくださいね。そして胸の紫色のは発電器官でして、これを掻きむしるように操作することで音を鳴らしながら発電します。ガラル地方ではマキシマイザズという売れっ子のポケモンオンリーのポケモンバンドがありまして、そこではストリンダーさん達がギタリストとベーシストを務めております」

 

・へ~ポケモンオンリーのバンドとかあるのか!!

・うおおおおおおマキシマイザズ最高!!!

・あのライブマジでぶちあがるんだよなぁ!!!

・ポケモンオンリーなのに魂が震えんだよなぁ!!

・ファンも多いなぁ!?

 

「さて、そんなストリンダーさんの特性はパンクロック、ハイな姿でプラス、ローな姿でマイナスという特性をそれぞれ持ちます。そして夢特性がテクニシャンです」

 

・な、なんかどれも聞いた事がない特性だぜぇ?

・パンクロックも分からんがプラスとマイナスも分からん。

・何、一緒に付くとくっつくの?

・ふむ、ロー&ハイか

・そこはハイ×ローだろ!!

・何の話?

 

「毒タイプに合わせてそういう方向の話はいいですから。パンクロックは今の所ストリンダーさんだけが持ちうる特性で音技の威力を1.3倍にしつつ音技を受けた時には半分に抑えるという正に音のスペシャリストになる特性です。プラスとマイナスはダブル向きな特性で、フィールドにプラスかマイナスのポケモンさんがもう一匹いると自分の特攻が1.5倍になるという物です」

 

・パンクロックやばくね?

・身代わり貫通しつつも自分で身代わりのケアも出来るのか。

・うっわぁ……やば。

・プラスルマイナンは関係なしか……でも活用は難しそうだなぁ……

・でも1.5倍は頼もしいなぁ……。

 

「そしてテクニシャンは一定威力以下の技の威力を引き上げるという物ですね。この技の威力の見極めが難しかったりしますが、燕返し辺りなら適用されることは確認していますね。このテクニシャンを使いこなせる代表格がハッサムさんとイッカネズミさんですね、特にイッカネズミさんはとある技の威力が大爆発を凌駕するという事にも発展します」

 

・ああそうか、ハッサムのバレットパンチか

・だからハッサムがバレパンマンとか言われるのか。

・イッカネズミはマジでやめろ

・ノーマルテラステクニシャンねずみざん……

・やめろぉ!!!?

・ナンジャモ:え、えっとラビ氏如何して僕にストリンダーをお勧めしてくれるの~!?

 

「そうですね、一番の理由は私のストリンダーさんもそうですがパンクロックとの相性が頗る良いからです。パンクロックは音技の威力を上げるというお話をしましたが、ストリンダーさんの得意技はオーバードライブという電気技です、これは電気技であり音技でもありますのでタイプ一致な上に特性によってさらに強化されます。電気タイプはタイプ相性の観念から見ても地面タイプだけが苦手なのも好ポイントです。更に地面タイプに爆音波をぶつけて対処も出来ます」

 

・うっわ滅茶苦茶通りの良い二つで攻めまくれるのか

・こりゃシンプルだけど強力だぞ……。

・電気テラスでもノーマルテラスでも美味しいなこれ

・ナンジャモ:おおおお!!僕はこんなポケモンを追い求めていたんだぁ!!しかも草タイプにも強いから凄いピッタリすぐるぅぅぅぅぅぅ!!!!!

・ああそうか、電気対策に草連れてくトレーナーも多いもんな。

・しかも身代わり貫通、うっわナンジャモが更に強くなるのかよwwww

 

「ですが弱点もあります。タイプが地面に滅法弱いのもありますが、ストリンダーさんの魅力は音技に集中しているという所にありますので音技を完全にシャットアウトしてしまう防音の特性を持っているポケモンさんや一定時間音技を使用不可にする地獄突きが天敵となります。ですので、ストリンダーさんだけで勝てるほど甘くはありません。音楽でもギターやベースだけでは輝けないのと同じです」

 

・フムフム……音技に依存か

・確かにそこさえ対策出来れば何とかなりそうだな……。

・ナンジャモ:フッフッフッラビ氏、ボクを甘く見ていないかい?ボクはジムリーダー、その程度の弱点なんて何とかしてみせるのさ!!!

・というか平然とコメント参戦するナンジャモにグラスフィールド生えるwwww

・グラススライダーで先制攻撃だべwwww

・早速俺も滑りに出かける、後に続け!!(段ボール装備)

 

「それとハイな姿は攻撃寄りな技を、ローな姿は耐久寄りな技を覚えますので姿の選択には慎重になってくださいね」

「リリリリリリリリンンスォオオオオオオオ!!!」

「……リン」

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