週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

791 / 815
エンジョイZA: VS ガイ&タウニー 1st

「よ~し負けないぞアンちゃん」

「手加減しないからね」

「勿論なのです」

 

二人に相対するアン、普段のアンを知っているのもある為か二人は年長者が子供に相手にする態度のままでバトルに臨もうとしているのでマスカットは苦笑いをしている。と言っても彼も彼で子供がいるし、子供にはあんな感じで対応しているので致し方ないかな、とも思っている中でレイブンが懐から煙草のような物を銜えたのを見てキョウヤが声を出した。

 

「レイブンさんってタバコ吸うんですか?」

「前にマフォクシーが枝吸ってたろ?あれはフォッコとかが好む元気の小枝を加工したもんだが、やり方をちょっと変えると人間用になるんだ、煙草なんかみたいな依存性はない、言ってしまえばハーブに火をつけてそれを吸ってるみたいなもんだからな、如何もストレスが最近増えてきちまってなァ……」

 

それを言われてマスカットは何とも言えない顔をした、やっぱり暴走メガシンカの事だよなぁ……と思っている訳だが正解なようで間違っている。正確に言えば変装中のあれこれで溜まっているだけなのとラビとしてのイメージから乖離させるための戦術の一環として煙草風のハーブシガーを吸い始めたのだ。火をつけて一服しながらもアンへと声援を掛ける。

 

「アンやりすぎんなよ~ただでさえお前、最近バトルゾーンで殺戮の天使とか一部で言われてんだぞ~」

「そうなのです!?」

「うん俺が勝手に呼んでる」

「ってお兄様だけじゃないですか!!?」

「だってバトルゾーンで悉く相手を蹂躙するからさぁ……」

 

言外にガイとタウニーに油断するなと言っているのだが、二人は負けられないね程度にとどめてしまっているのでこりゃ数匹は容易く持っていかれるな、と予測する。相手を侮って力の配分を見誤って落とされるなんてよくある話過ぎる。

 

「改めて言っておくと俺達がそれぞれ3匹ずつ持っている訳だから、6匹持ってるアンちゃんとはつり合いが取れてるな、丁度いいかもな」

「えっバラしちゃうのです?」

 

アンは普通に言って来る二人に驚いた、誠実さと言う意味合いでは良い行いかもしれないが……情報とは文字通りの力なのだ、それをアンもレイブンやカルネからも教えられている確りと理解しているので二人の手持ち開示には驚いた。リーグ戦などでは事前に開示されるのでそれに合わせているのかもしれないが……

 

「情報のアドは大事なのです」

「正々堂々って奴ですよ、アンちゃんと戦うならちゃんとした形式でやりたいし!!」

「正々堂々ねぇ……」

 

それは正々堂々とは言わない、唯の侮りと言うのだ。まあ好きにすればいいさ、痛い目を見るのはあの二人なのだから……。

 

「行くぜ、ヒトツキ!!」「お願い、アサナン!!」

「ツウウキイヒト!!!」「ッサァッナンッ……!!」

 

ガイがヒトツキ、タウニーがアサナンという構図になった。対するアンが繰り出すのは……

 

「スピちゃん、カゲちゃん、GOなのです!!」

「スピッ!!」「カゲ~!!」

 

アンが繰り出すのはスピアーとヒトカゲというカントー序盤コンビ、タイプ相性的にはスピアーがアサナンにキツい所だろうが……ヒトカゲはヒトツキに有利を取れる状況と言う事なので意外と五分五分な状況とも言える。

 

「ヒトカゲに聖なる剣!!」「スピアーに念力!!!」

 

開始されたバトル、斬りかかって来るヒトカゲと念力でスピアーの動きを封じてこようとする。だがスピアーはそれを敏感に感じ取って素早くその場から動いて、高速で移動を開始する。そしてヒトカゲは―――

 

「ツキッ!!?」

「カアアゲエエッ……!!!」

 

大上段に振り上げた聖剣を白羽取りしていた。ヒトカゲのレベル上げの為にバトルに勤しんでいたのもあるが、それ以上にポケモン同士の模擬戦も行っていた、そこで熱心だったのがオシャマリとのバトルである。本来相性の悪い水タイプとのバトルをヒトカゲは進んで行い、オシャマリのパワーに憧れ、自分もああなりたいと自主的にトレーニングも積んでおり、順調にパワーが付きつつあるのだが……物理パワー特化型はもう十分な気もしてならない。

 

「ツウウキイイイッ……!!」

「炎のパンチなのです!!!」

「カアゲエエエッ!!!」

「ツ、ツウウキイイイイッ!!!?」

 

白羽取りをしていた手が燃え上がった事で当然ヒトツキにも炎が燃え移ってしまう、ヒトツキは鋼タイプ。炎タイプは大の苦手、そんな様子を見てアサナンはそれを助ける為に其方へと向かうのだが、それをさせないと真正面に立ち塞がるスピアーに向けて吠える。

 

「サイケ光線!!!」

「サアアナアアアンッ!!!」

「シザークロスなのです!!」

「スウウピイイイイ!!!」

 

両手の針をクロスさせながらも勢いよく開いて斬撃を放たれる、それはサイケ光線を真正面から切り裂いてしまった。アサナンの思考が死んだその瞬間を見逃す事も無く、スピアーは飛び出して懐へと入り込んだ。そして思考を取り戻した時には既に遅かった。

 

「毒突き!!!カゲちゃんは火炎放射!!!」

「スピイイイイ!!!」「ォォォオオゲエエエ!!!」

 

懐に入り込んだところへ炸裂する毒突きと完全に捕まえられた状態でのゼロ距離火炎放射、何方も十分すぎる程に致命傷になり得る一撃が炸裂。アサナンはスピアーの一撃で吹き飛ばされてバトルコートの金網へと叩きつけられた、だがまだアサナンは戦えると立ち上がろうとしていたが―――

 

「サナッ―――」

 

踏ん張ろうとした所へ、無数のミサイル針が飛んできて一斉に起爆してアサナンは爆炎の中に消えるように倒れ込んでしまった。ヒトツキは炎のパンチで抑え込まれた所への火炎放射であっという間に体力を削り取られてしまい、地面に落ちるように倒されてしまった。

 

「ヒ、ヒトツキがこんなにあっさり……」

「毒タイプなのにエスパータイプを全く恐れてない……」

 

目の前の現実に信じられないと言いたげな声を漏らすが、それに対してレイブンが警告を飛ばしてやった。

 

「甘く見るのもその辺りにしとけよ、うちの妹はマスカットに勝ってんだぞ。お前らより確実に格上のトレーナーだ、そんな相手に手加減しない?負けないぞ?笑わせんなどっちの台詞だ」

 

極めて冷淡且つ当たり前だと言わんばかりの態度で放ってくる言葉が突き刺さって来る、そしてその時、ヒトカゲが光に包まれると更に大きくがっしりとした姿、リザードへと進化を遂げた。

 

「リイイイザァアアア!!!!」

「え~とリザードのリザちゃんなのです!!」

「リイザアアッ!!!」

 

「ガイ兄、これ侮ってる場合なんかじゃないよ、油断してたら確実に負ける……!!」

「あ、ああ……よし、全力で行くか!!」

「「ニャスパー!!!」」

 

To Be Continued……!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。