「「勝ったぁぁぁぁ!!!!」」
「お見事、先程のバトルとは全くの別人ですね」
マスカットとのバトルをガイとタウニーは見事に勝利してみせた、最初から侮りも油断も無ければそれだけの実力は確りとあったという事になる。レイブンからすれば最初からやりなさいよ、といいたい所ではあるのだが……その後、一度クエーサー社の応接室へと場所を移してそこで少しばかり話をする事になった。
「それじゃあこの前みたいなアブソルとピジョットがまた出るかもしれない、って事ですか……!?」
「はい、噛み砕いて言ってしまうとそのようになります」
その中で、先日キョウヤとセイカの二人は暴走メガシンカに遭遇し、これを鎮め、暴走メガシンカしていたポケモンをゲットしたとの事。キョウヤがアブソル、セイカがピジョットを捕獲したとの事。しかし、今は暴走メガシンカが身体に負担を掛けていたのでは?と思ってポケモンセンターで精密検査をお願いしているので手持ちに居ないと言われ納得した。
「えっとそれでその、なんでレイブンさんとアンちゃんもご一緒なんですか?試験官だったから、ですか?」
セイカがそっと手を上げ、二人が何故いる事について尋ねてきた。MZ団が暴走メガシンカについての対応を頼まれている事は納得したがそれならば二人が此処にいるのだろうかと思ったが、その理由は単純明快。
「それは単純です、暴走メガシンカを鎮めるための戦力として数えさせて頂いておりますので」
「「ええっ!!?」」
MZ団に委託してくれてたんじゃないの!?とマスカットに驚きの視線を向けるが、マスカットは一切揺らぐ事も無く告げる。
「失礼ながら、MZ団の皆さまに危険な暴走メガシンカを相手にさせるのは早過ぎると考えておりました。現段階からは改めますが……」
「「そ、それを言われると……」」
「ですので以前も暴走メガシンカが出現した際にはレイブン様に対処を願いました」
「まあ大したレベルじゃなかったけどな、だけど数が出たら流石に俺でも対処出来んぞ」
ダイケンキやムーランドなどと言った指示の委託が可能なポケモンを派遣して対処する事は可能ではあるのだが……
「しかし、現段階ではお二人にも十二分に暴走メガシンカの対処が可能だと判断致します。このような事をお願いするのは再開発を担う我が社として、大人として過ちかもしれません、ですが伏してお願い致します。どうぞ、お力を貸していただきたい!!」
「マ、マスカットさん頭上げてください!?そんな頭下げないで!!?」
「そ、そうですよ気にしないでくださいよ!!?俺達だってミアレに恩を返したいですし!!」
頭を下げてお願いして来るマスカットにキョウヤとセイカは慌てながらもそれを止める、二人からすればこの街の為になるのであれば協力したい、もしもアブソルやピジョットのように苦しんでいるポケモンが居たのであれば、自分達はそれを救いたいと心から思っている。
「もしも、俺なんかが出来る事があるなら……少しでも力になりたいと思います。俺でいいなら……」
「―――……失礼ですがキョウヤ様、何故貴方はそこまでご自分を卑下なさるのですか?恐縮ですがそれは謙遜の域を超えているかと思います。貴方は素晴らしい人間性を持っております、マチエール様から依頼委託を受け、ミアレの為に走り回っている姿は皆が見ております」
「そう言えばキョウヤ、マチエールさんの所にも出入りして経理も手伝ってるんだっけ?アタシも偶に手伝いに行くけど本当に手早い上に来客の対応も完璧でこのままウチに就職してくれないかなぁ~って言ってたよ」
「マジで?マチエールさんがそこまで言うって本当に腕がいいんだな」
キョウヤは事務面でもかなり有能と見える、経理が出来るのは中々良いスキルを持っていると言わざるを得ない。そして接客も出来る……これは普通にいい人材では?ウチでスカウトしちゃダメかなぁ……とマスカットの瞳が輝いたのをレイブンとアンは見逃さなかった。
「キョウヤ様だけではありません、セイカ様も依頼外でも子供のお相手や困っている人が居たら即座に助けに入り、細かな気配りが光っており、ZAロワイヤル参加トレーナー人気投票でも上位入賞する程の人気なのですよ」
「なんですそのランキング!!?初耳なんですけど!!?」
「クエーサー社としては不服なのですが……ミアレシティの市長はこういったものがあると応援しやすいとか色々言ってましたが……間違いなく人気を集める広告塔として使う気満々でしょうね。全く本当にあの市長は……」
マジでミアレ市長ホンマ……まあこれに至ってはまだ許容範囲内、なのだろうか……まだまともな気がするだけで十分酷いとは思うのだが。
「なぁやっぱり此処の市長失脚させね?俺圧力とか掛けるからさ」
「それは、良い案ですね……そうなりますとクエーサー社が根回しとサポートを……」
「待って待って待って!?すっごい物騒な話になってるから!!?ミアレを守る話が何で市長失脚させる話にすり替わるの!!?」
「だって、現状一番の癌って市長じゃね?」
「「否定出来ないのが酷い!!!」」
そんなこんなもありながら、MZ団の主力メンバーは特例ランクアップによるFランクの上位ランク帯へと足を踏み入れるのであった。