「……平和だねぇ……」
「ケェン……」
依頼された絵を届けた後、緑茶を片手に庭を見ながら一服するラビとその傍でのんびりとするダイケンキ。サザレは写真を撮りに行くといって出かけて行ったので久方ぶりの自分一人だけの時間になっていた。
「なあダイケンキ、お前とも長い付き合いだなぁ」
「ダ~キ」
アララギ博士にミジュマルを貰ってからずっと一緒だった相棒、イッシュからカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ、カロス、ガラルにアローラ……そしてこのパルデアと本当に長い長い旅をダイケンキとしていた。自分はサトシリスペクトの新しい地方にはダイケンキのみで挑む感じをしていた。それが一番大変だったのがガラルだったが……。
「また、お前と旅したいなぁ」
「……ケン」
頭の鎧の角で指し示す、その先にはオーガポンとバトルをしているアーマーガアの姿がある。あいつらの事を放置して行けると思うのか?と言いたいのだろう。それは確かに正論だ、一応ダイケンキの代理を立てる事は出来なくはない。第一候補がオノノクス、第二候補がゴルーグだろうか。
「まあ少なくともバトルぐらいはしたいよな、身内じゃなくて」
「ケェン」
それは言えてる、人間とポケモンは基本的に言葉による意思疎通は出来ないが長年旅をしているので言葉から相手の気持ちを読み取るなんて出来て当たり前。バトルタワーだとハンドサインを併用してリラに対抗した位だ。
「でもオーガポンとガチグマが来てくれて楽になったろ?」
それに関しては同意らしい、オーガポンはアーマーガアとルカリオを抑える事が出来る上に積極的にバトルをしてくれるお陰で二人を満足させてくれるしガチグマもオーガポンを補佐するような動きをしている。伊達に長年生きていないと言わんばかりにルカリオ相手にガチバトルするのだからとんでもない。
「イッシュか……お前は帰りたい?」
「……」
「どっちでも良いか、まあ俺もどうでもいいけどさ……アララギ博士からの連絡があったからか如何にもイッシュの事が頭を過るんだよなぁ……」
トレーナーとしての始まりはあの地方にある、ブルーベリー学園を飛び級してから改めてイッシュを巡ってポケモンリーグにも出場した。オノノクスやゴルーグとだってあそこで出会ったのだから思い入れは深い。まあ自宅にだけは帰りたくはないが……新しく出来た弟と妹に挨拶したくはあるが両親と顔は会わせたくないのだ……。
「飯でも作るか、お前の大好きなもの作ってやるよ」
「ケンキ、ダァアイ」
「手伝いなんていいのに、まあいいか。久しぶりの共同作業だ、助け合いの精神でいこう」
一緒に作ったご飯は新米トレーナー時代を思い出す味で二人は満足した。
「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」
「ぷぴぃぃぃぃぃぃぃっ」
「ウルガモスです」
| ・おおっウルガモス!! ・やっぱり虫ポケモン好きだろ ・でもウルガモスって虫っぽい感じはしない。 ・私も大好きよウルガモス。 ・女性人気高いよなウルガモス ・と、いうかなんかすげぇ綺麗だなこのウルガモス |
|---|
「ウルガモスは虫と炎の複合タイプです。虫タイプでありながらも炎を纏っており、溶岩さえも苦にしない程に炎に強いです。この立派な翅から振り撒かれる鱗粉は極めて可燃性が高いですが、ウルガモスはそれを完璧に制御出来ています。威嚇の際にはその鱗粉を周囲に撒く事で純粋な高温と炎によって酸素を著しく奪う事による酸欠状態を狙うという面もあります」
| ・虫のなのにそんなに炎に強いのか……。 ・というか怖いな威嚇にしては ・やるなら徹底的なタイプか貴様。 ・シンプルに怖いので勘弁しろください。 ・マジでやめろ。 |
|---|
「暑い土地では火災を引き起こす要因として敬遠されがちな存在ですが、寒い土地では一転して太陽の化身として崇められています。火山の噴火によって舞い上がった火山灰で地上が暗くなった時にウルガモスの放つ火灯かりが太陽の代わりになった、寒さが厳しい冬に苦しむ人々やポケモンを暖めて救った、等の伝承もある程です。キュウコンさんのように伝説のポケモンのように神格化されていると言っても良いでしょう」
| ・あ~成程 ・確かに寒害とかスゲェ助かるな。 ・マジで太陽の化身じゃん。 ・確かには翅広げた姿が太陽っぽい ・ありがたやありがたや |
|---|
「そんなウルガモスですが特性は炎の身体、夢特性は虫の知らせです。炎の身体は直接攻撃をしてきた相手を一定確率で火傷にする効果と卵を孵し易くするという効果があります。虫の知らせは前回紹介したダイケンキの激流の虫タイプ版と思ってくださればOKです、ってウルガモスなんで私の背中に止まるんですか」
「ウ~……!!」
「いや何翅広げて満足げなんですか、私は主役のロボじゃないです」
| ・太陽神と化したヌシwwwww ・マジで太陽神になってワロタwwww ・グラスフィールドで草大量発生wwww ・何か様になってて笑うwwww ・そして例に漏れず懐いてるウルガモス |
|---|
「全く、まあこのまま進行しましょうか。温かいですし」
「ぷぴぃぃぃぃぃぃぃっ」
「ウルガモスの強みは矢張りその特殊攻撃力の高さです。私のウルガモスは炎と虫技をメインに据えてますが、サイコキネシスや暴風にギガドレインといった技も習得しています。更に蝶の舞を習得してます」
| ・げぇっ蝶舞持ちかよ!!? ・うっそぉ!!? ・さらに強くなるやん!!? ・これは、岩技で一気に行きたい……。 ・そうしたいよな。 |
|---|
「ウルガモスはタイプの関係で岩タイプが極めて苦手です、ですのでステルスロックとかを撒かれると一気に苦しくなってしまいます。それを上手く蝶の舞とギガドレインで補強してあげたい所ですね。朝の陽ざしで回復してもいいですね、身代わりも覚えますので上手く立ち回りたい所です」
| ・うぇぇぇぇ…… ・高速回復技持ちかよ…… ・マジで速攻で勝負を決めたい所だな。 ・でもステロ有効なのは良い事聞いたわ ・この放送局特有の略し方好きよ。 |
|---|
「物理の弱点を突いてくる相手には、私は鬼火をぶつけてダメージを抑えるようにしてますね。そもそも苦手な相手なら吹き飛ばしで別の相手を引きずり出しつつ情報を手にする事も出来ますのでエースとしてもサポートしても重宝させて貰ってます」
| ・鬼火完備かよ…… ・ま、まあ炎タイプなのに鬼火出来ないのもあれだし。 ・にして技範囲は広くはないけど役割が多芸だなぁ……。 ・単純に頼れるポケモンだなぁ……。 ・う~ん、欲しい。 |
|---|
「ウルガモスは性格は温厚です、強いポケモン程癖が強い事が大きいですが危害さえ加えなければ友好的な関係になれます。ああそうだ、ウルガモス、あの子を連れて来て」
「ぷぴっ」
「それと進化前にはメラルバさんですが、ウルガモスに進化する為には相当な時間とレベルが必要となりますので、育成の際には相当の根気と愛情が必須です」
| ・そ、そんなに? ・たまにいるよなすっげえ進化遅い奴。 ・その類か。 ・う~んでも育てたい……。 ・おっウルガモス戻ってきたってなんか抱えてる? |
|---|
「ありがと、此方が進化前のメラルバさんです。この子がウルガモスへと進化します。進化の遅いポケモンと言えばサイホーンさんからサイドンという一例がありますが、あれよりも遅いんです。虫ポケモンは進化し易いという人もいますが、メラルバさんはそれに当て嵌まりません」
| ・えっサイドンより遅いの? ・マァジか…… ・で、でもメラルバ可愛い……。 ・プニプニもこもこで可愛い…… ・うううっメラルバちゃん…… ・可愛いメラルバチャン…… ・なんかおかしい連中居ない? |
|---|
「長い時間の先に進化したウルガモス、ですがそれまでの苦労が嘘のようにこれから貴方が歩む道を明るく照らす太陽となってくれるでしょう―――ってだからなんで背中にドッキングしたがるんですか貴方は、何に影響されたんですか」
「ウ~!!」
「メル!!」
「ほらメラルバさんが変な影響受けちゃった……」
| ・ポーズ取ってる、可愛いwww ・ああメラルバ欲しい……ゲットしよう!! ・俺も絶対にゲットする!!丁度炎タイプ欲しかったし!! ・俺も頑張って育てるぞ!! ・俺も可愛いメラルバチャン育てる!! ・どうでもいいけどちゃんまで名前みたいに言うなや |
|---|
配信を終えた後、ナンジャモから連絡を受けてPOKETUBEを確認してみるとそこには今回の配信の切り抜き動画が滅茶苦茶伸びていた。
「……俺は何処のフリーダムだよ、ウルガモスはさながらプラウドディフェンダーか?」
「ぷぴぃ?」