週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:一撃要塞ラプラス

「ダイケンキ、シェルブレード!!」

「ケェェェェンキッ!!」

「クオオオオオオオゥルァァァ!!!」

 

真正面からの激突、ウネルミナモが全身に水を滾らせながら突撃してくるのをシェルブレードで両断しながらウネルミナモを一瞬で吹き飛ばす。一番得意としている筈の水技を水技で上回られた、しかも水とドラゴンタイプという二重でタイプを半減するのにも拘らずこのダメージ……それに歓喜したかのようにウネルミナモは立ち上がると目を輝かせながら向かってきた。

 

「聖なる剣!!!」

 

ダイケンキが最も得意としているのは脚刀による抜刀術、それを活かす為にはカウンターでの攻撃が最も効果的。突撃して勢いを付けるのも威力が出る、だが狙いが僅かにブレるので待ち構える事が一番楽。一閃したダイケンキ、そのまま通り過ぎたウネルミナモは何処か満足げな顔のまま、倒れ伏した。

 

「クルォォオオ!!!」

「ケ、ケン……」

 

パラドックスポケモンは未だに反抗的な面を見せ続けている、それでも自分に友好的な面を見せているのもいる。代表的なのはウルガモスと意気投合したのか直ぐに庭に馴染んだチヲハウハネとテツノドクガ、歌が得意なポケモンと声の勝負をするサケブシッポ、ゴーストタイプの集まりで可愛がられているハバタクカミ。主に古来種、それ以外は友好的ではないが敵対的ではないのが大多数でテツノイサハとテツノカシラなどのパラドックスなどが未だに自分に攻撃的。が

 

「ダイケンキ、なんかお前慕われた?」

「ケェエン……」

「クルォォオオ!!クル、コォオオオン!!!」

 

先程のバトルで殺気立っていた筈のウネルミナモはダイケンキと自分に明らかに敬意を向けるかのように跪いている。特にダイケンキに付いて回るようになっており、ダイケンキは困り気味。これまで自分が気に入らないとかで攻撃的だったのがいきなり従順になったらそりゃ困惑するのも当然だとは思うが……。

 

「ウネルミナモ、お前ダイケンキみたいに強くなりたいんだな?」

「ゴォォオオオン!!!」

「だとさ、ダイケンキお前だって手伝いが居たら楽だろ。面倒見てやったらどうだ?」

 

ラビの言葉にウネルミナモは目を輝かせるが、一方でダイケンキは乗り気ではないのかえ~……と言いたげな表情。お前他人事だと思って……と溜息をしながらも怠そうに来い、と首を動かすとウネルミナモは嬉しそうに付いて行った。

 

「やっぱり、古来種だから強い者には従うってのがあるのかもなぁ」

 

弱肉強食の考え方がある故に古来種は強い物に従順という傾向が強く、未来種は独自の美学や考えが強い。そう思うと同種族というべきかは難しいが、テツノドクガが大人しいのは結構珍しいかもしれない。

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」

「クウウウウン♪」

「ラプラスです」

 

・お~ラプラスだ~!!

・いや割と珍しいポケモンなのにあっさり持ってるんだよなぁ……

・今更過ぎるぞ。

・ラプラスの背中に乗って旅をするとか憧れたなぁ……

・あったあった

 

「ラプラスは水と氷の複合タイプです、見ての通りの水棲ポケモンさんですが氷の上に上がって、滑る事も得意としています。基本的に決まった縄張りを持たず、親子や群れといった集団で穏やかな海を回遊しながら暮らしています。気分が良い時には歌を歌ったりして、群れの大合唱が起きたりもします」

 

・海でラプラスを見られたら幸せな気分になる……

・分かる。超かわいいよな。

・はぁ……ラプラスちゃんかわゆ……

・ラプラスに乗れるイベントとか大人気だよなぁ

・俺も行きてぇよ

 

「ご存じの通り、ラプラスは知能も高いうえに争いを好まない穏やかで優しい性格です。乗り物ポケモンという分類がされる程に背中の甲羅へ人やポケモンを乗せて泳ぐことを好んでいます。その理由は定かではありませんが、他のポケモンさんと上手く共生する為と言われています。そんなラプラスですがその希少性からか乱獲され絶滅一歩手前まで行きました、ですがアローラ地方などで保護が進んだ結果個体数が回復―――どころか増えすぎて今度は管理が大変になっているという人間のエゴに振り回されてしまっているポケモンさんです、今では解決に向かっているそうです」

 

・あ~……人の言葉も理解して従ってくれるもんな

・欲しい奴は欲しそうだもんな……

・なんか申し訳なくなってきた……。

・う~ん……ゲットしない方が良いのかな。

・その時の状況に寄りけりだ、あんま重く受け止めるなって。

・うっす……

 

「そんなラプラスの特性はシェルアーマーと貯水、夢特性が潤いボディです。潤いボディは天候が雨の時に状態異常が回復するという物ですね」

 

・特性だけ見たらそこまで、でもないんだな。

・急所に当たらない、水技無効、状態異常回復。これだけ見たら結構有難いけどな。

・個人的にシェルアーマーは有難い。

・急所で負けるって結構心に来るもんな……。

・俺は貯水かな~

 

「そんなラプラスですが、素早さが少し低めな事を除けば高水準です。攻撃も防御も両方こなす事が出来ます。氷技と水技を得意としていますがサイコキネシスや10万ボルトも習得可能ですし、物理技では圧し掛かりやアクアブレイク、アイアンテールも覚えます。個人的にラプラスが凄いのは音技と角技を覚えられる点です。あたたた……分かった分かった後で遊んであげるから」

「クゥ~ン♪」

 

・甘噛み……羨ましい。

・相変わらず懐いてるなぁ……

・甘え切ったラプラスの声……ぁぁぁ~脳がとろけりゅ~

・にしても音と角技って何?

・音技は分かるけど角技なんて初めて聞いたぞ。

 

「ラプラスは歌を歌うのが大好きです、故に音系の技を習得しています。水技の泡沫のアリアやサイコノイズ、歌うなどで相手の身代わりを貫通するという耐久キラーな一面もあります。そして角技、ラプラスには少し短いですが角があります。これを用いた技があります、スマートホーンにドリルライナー、メガホーンといった技も覚えます、影分身も覚えます」

 

・あ~成程、確かに角技優秀だわ。

・というか待って影分身出来るの?

・それは知らなかった。

・影分身から冷凍ビームぶっぱもあり?

・やめて

 

「まあラプラスの一番怖い所は、角ドリル、絶対零度、地割れという三種類の一撃必殺技を習得している所なんですけどね」

 

・は?

・はぁ?

・はぁぁぁぁ!!?

・一撃三種類!?冗談だろ!!?

・マァジか……

 

「高い耐久と攻撃性能、そして音技と一撃必殺技による耐久殺し、ラプラスは相当に怖いポケモンさんなんです。こうしていると可愛げもあるポケモンさんですが戦うとなると中々に強敵です。物理でも特殊でも行ける育て甲斐のあるポケモンさんです。珍しいので発見は難しいかもしれませんが運よく出会えたらその幸運に感謝して接してあげてください」

 

配信を切るとラプラスはラビの服を引っ張って自分の背中へと乗せた。

 

「ン~♪」

「分かった分かった、今日は相手してやるから」

「♪~」

 

機嫌よく歌い出すラプラス。カントー地方で旅をしている時に偶然出会ったラプラス、本来群れで生活する筈のラプラスなので群れを探そうとしたのだが、ラプラスはそんな事を気になどしていなかった。如何やら自主的に群れから離れたらしく、ラビを気に入って自主的にボールに入ってきた押し掛け屋。兎に角甘えん坊で意味もなく自分を背中に乗せたがる癖がある。

 

「まあ、子守唄には良いか……」

 

機嫌よさげなラプラスの声をBGMにしてゆっくりと瞳を閉じる―――のだが、直ぐにバトルの音が聞こえてきて目を覚ますのであった。

 

「……あのバカ鴉……はぁっ悪いラプラス」

「クゥゥゥ~……」

「悪い今度遊んでやるから」

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