週刊エンジョイポケモン放送局   作:魔女っ子アルト姫

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エンジョイ:屋台骨ラグラージ

「よ~しオーライオーライストップ!!穴掘り班と整備班作業開始!!もう少しそのままで頼むぞ、よし早めに頼むぞ」

 

ラビのポケモンは問題児が多い。個性的な面子ばかりが揃っている関係もあるが、灰汁が強いポケモンを纏めるには相応に力が求められる場合が多い。その為、上下関係を叩き込む関係で激しいバトルに発展する場合が多数、相手をするのは基本的にダイケンキ、そこに楽しみたいだけの目的で乱入するバ鴉にそれに負けていられるかと続く波動の勇者気取りに悪逆非道の格闘家が続いていく事だって往々にしてある。その結果、庭の一部に巨大な穴や技によって露出した巨大な岩が現れるなんて事はよくある事なのである。今回は巨大な穴と巨岩がセットになっているが。

 

「二人共状況は?」

 

穴掘り担当のサンドパンとドリュウズ、二匹は慎重に地面を掘削しながら穴の底をとある場所に繋げる為に頑張って貰っている。二人は身振り手振りと言葉で必死に状況を伝えてくれる。それに頷きながらオレンの実を渡しながらもう少しだけ頑張ってくれるように言うと敬礼をしながらも再度の掘削へと戻っていく。

 

「そっちは如何だ?」

 

フラージェスがリーダーの整備班は穴周辺の環境整備、バトルの影響で完全に掘り返されたり爆撃されたりの後を修繕して貰っている。特にフラージェスには草花を操る力があるのでその辺りを整える事には事欠かないのである。

 

「フラァ~」

「よしよし……掘削班、はよし帰投確認よろし。んじゃ突き立てぇい!!」

「ラグ、フッフッフゥ~……ラァァァァグァ!!!」

 

それまで大岩を地面に置きながらも支えていたポケモン、ラグラージは再び大岩を持ち上げた。そしてそのまま軽く呼吸を整えるとそのまま大ジャンプをしてバックドロップかのように大穴の中央に岩を突き立てた。その衝撃を受けてそこに開けられていた穴内部の栓が壊れたのか、そこから湧水が一気に溢れ出してきた。

 

「よ~し今日からここは湧水広場だ、好きに使ってくれていいぞ。後お前らは反省しろよ」

「ガァァァ……」「クォォオン……」「ベァァァァクァ……」

 

今回の原因である三匹には大人しく反省させ続ける、周囲にはダイケンキ、オノノクス、カイリューを見張りに配置している。流石にこの三匹に囲まれたら大人しくする、訳もない特にバ鴉ことアーマーガアなどは絶対に大人しくはしない。なので

 

「アーマーガア、戦おうとしたら……これから1か月はお前を絶対にバトルに出さないからな」

「ガ、ガァァァァ!!?」

 

という脅しをしておいた。戦いが生き甲斐のアーマーガアにとって戦いを取り上げられるのは一番辛いらしく大人しくしているが、時折身体が疼いてしまっているのが見え隠れしており、それをダイケンキかオノノクスが見るとラビの下に行こうかとすると途端にピィ!!とまるでココガラのような情けない声を出して小さく縮こまろうと必死になっている。それを見てルカリオとウーラオスは笑いを堪えきれずに笑うのだが、鉢巻きを準備しながら技の態勢に入っているカイリューから鋭い視線を飛ばされて二匹も小さくなっていた。

 

「やれやれ、ラグラージお疲れさん」

「ラ、ラグ」

「あっそうだ、今日はお前にするか」

「ラグ?」

 

「皆さんこんにちは、今日もポケモン育ててますか?まだまだな貴方もこれからの貴方も、此処をきっかけに一歩踏み出して行きましょう。今回紹介するのは此方」

「ラグ」

「はいラグラージです」

 

・おおぅラグラージ

・さりげなくレアな奴持ってるなぁ……

・ホント、如何やってゲットしたんだよ

・……あんまり可愛くない。

・むしろ

・おいそれ以上言ったら戦争だぞ。

・マジで許さんぞ。

 

「ラグラージは水と地面タイプの複合タイプです。ラグラージはホウエン地方の初心者用ポケモンの一角、ミズゴロウの最終進化形です。まあ彼にいろんな意見がある事は知っています、実際私が彼に出会った時も中々な感じでしたから……私がホウエン地方に行ってオダマキ博士にご挨拶に伺った時に何故か大泣きしているミズゴロウを必死にあやしているオダマキ博士と助手さんが居たんです。お話を聞くと、旅立ったトレーナーは二人で選ばれなかったのがミズゴロウだったんですが、カッコよくもなければ可愛くないなんて理由でミズゴロウだけが残ってしまったんです」

 

・お、おうふ……子供の正直さが……

・こどもって、時に残酷だよな……

・素直だからなぁ……まあバシャーモとジュカインに比べたらまあ分からなくもねぇが

・進化形のそれらに惹かれちゃったかぁ……

・いやミズゴロウは可愛いだろう、何その子供、指導が必要だな。

・手を貸そう。

・助力をしよう。

・ミズゴロウスキーがお怒りじゃぁ!!?

 

「それで私もお手伝いに加わっていたら、懐かれてしまいまして。私はその気はなかったんですが、オダマキ博士から是非連れて行ってあげて欲しいと言われまして、ホウエン地方初のポケモンがミズゴロウだったんです。それからダイケンキと一緒に旅をしながらもミズゴロウは成長していったんです、あの時の泣き虫ミズゴロウが立派になって嬉しいですよ」

「ラ、ラグゥゥ……」

「ごめんごめん」

 

・勘弁してくれよ言いたげなラグラージのテレ顔頂きました。

・ラグラージってそんなに不人気なん?逞しくて俺好きなんだけど

・同じく、愛嬌あっていいじゃん。

・シャープさはないけどさ、重厚な力強さがあって親しみやすさもあると思うんだけどなぁ……

・こ、こんなにラグラージの良さが分かる人が居るなんて……俺は感激だぁ……

・気持ちは分かるぞ同士よ、俺もラグラージは大好きだ。

・お前もラグラージ大好きクラブにならないか?

・なります!!

・なるな、なるな、せめて入れ

 

「ラグラージは1トンもある大岩を軽々と運搬するだけ怪力だけではなく、大型船も牽引できてしまう程にパワフルです。しかも水の中でのスピードはジェットスキークラス、巣は海沿いに作るのですが、髭がレーダーの役割を果たしており、外敵だけではなく津波の気配さえも感じ取ります。その為に沿岸部の都市ではラグラージはとても大切にされていますし、海難救助隊では欠かせないポケモンの一匹とされています」

 

・おおおっ……

・遅いってのはあくまで陸上での話なのか、まあそりゃそうか。

・というか、大型船って1トンじゃ済まねぇだろ……

・いやあくまで腕の力がって事だろ、全身使えばその位楽って事よ。

・そう言えば海難救助隊の特集だと決まってラグラージいるよな。

・いるいる、場所によってはエンブレムにもなってる。

・あれは感動したわ……

 

「そんなラグラージの特性は激流、夢特性は湿り気ですね。湿り気は自爆や大爆発、ミストバーストを不発にさせる特性です、特性の誘爆が発動するのを無効にも出来ます」

 

・あっミストバーストも不発になるのは知らなかった。

・同じく、大爆発と自爆だけだと思ってたわ。

・誘爆なのも知らんかったわ

・名前的にいけるかなぁ程度だったわ。

・意外に活用できる、か?

・いやぁ難しくはあると思うぞ?

 

「ラグラージの最大の特徴なのが水と地面という優秀なタイプと高水準な種族値です。素早さが低めな事以外は他の初心者用、御三家の中でも特に優秀です。攻撃面は特に優れていますので純粋なアタッカーとしても活躍しますが、ラグラージは変化技も優秀です」

 

・へ~そんなに!!

・バシャーモよりも優秀!?嘘でしょ!!?

・そんなの信じない信じない!!

・俺のジュカインの方が強いぞ!!

・おおっなんかラグラージ好きに負けじと他のも出て来たぞ。

・負けるなヌシ、このまま強さを教えてやれ~!!

・何で勝負になってる?

 

「ラグラージが使える変化技としては吠える、欠伸、ステルスロック、ビルドアップ、眠る、守る、毒々、私のラグラージが使えるだけでもこれだけありますね。特殊な攻撃技としてカウンターにミラーコート、我武者羅などもあります」

 

・多っ!!?

・しかもどれも一線級の技ばっか!!?

・いやカウンターとミラーコートどっちもいけるのか!!?

・うっわぁ想像以上に出来るわぁ……

・パーティ戦だとかなり役割持てるなこれ

・いやマジで色々担えるぞ。

 

「攻撃技としてもアクアブレイクにクイックターン、叩き落とすにDDラリアット、地震に岩石封じ、毒突きに凍える風、ヘドロウェーブなども使えますね」

 

・はぁ~こっちも優秀なのばっか覚えるわ。

・単純な火力だけじゃなくて相手の能力下げるのも揃ってる。

・ラグラージは脚が遅いから素早さ下げれるのとは相性いいしな。

・それが唯一の弱点っぽいもんな。

・草4倍もな。

・そ、そうだそうだ!!

・ほれ、そこにテラスタルがあるじゃろ。

 

「ラグラージが優れているのは矢張りその対面操作力ですね、欠伸などで相手の交代を誘いつつもクイックターンでダメージを与えつつも有利なポケモンへ引きますし、前以てステルスロックを撒いておけばダメージを稼ぐ事も出来ますし叩き落とすで相手の持ち物さえ封じることが出来ますからね、主役を張る事が無くてもその逞しさでパーティを支える屋台骨を務められます」

 

・う~むこれは中々

・これでいて攻撃も出来るんだろ?

・マジで強いな。

・あれ、ラグラージが一番使いやすい?

・やれることが多くて幅広いって意味だと多分。

・ぐぬぬぬ……。

 

「加えてメガシンカポケモンでもあります、メガラグラージだと特性はすいすいになり雨パーティ適性が跳ね上がります、私も彼にはメガストーンを預けておりとても頼りになる大切なポケモンです」

「ラグゥッ」

 

・なんというポケモンへの全幅の信頼!!凄まじい絆!!

・何故だ、何故上のコメントから薔薇とキラキラ音が見えるんだろう。

・俺も見えたわ。なんでだ。

・ラグラージがポーズ取ってるせいか?

・肩にちっちゃいボスゴドラ乗せてんのか~い!!

・そっちに持ってくなwwww

 

 

配信を切る。今回は妙に熱に乗ってしまった感があるが、きっと自分がラグラージの事を大切に思ってる影響だろう。ホウエンリーグではキモリを選んだトレーナーと対決したが、ラグラージをバカにしてきたのでラグラージで叩き潰してやったのはいい思い出だ。

 

「ラグラージ、俺はお前の事大好きだからな。バカな言葉は気にすんな」

「ラグ」

 

そう言いながら拳を突き出してくるのでそれに合わせて拳をぶつけてやる。ミズゴロウ時代からやっているお決まりのポーズだ。

 

「さてと、湧水広場の様子は……」

「クルオオオオオオオオオオオオオン!!!」

「……ウネルミナモの野郎……それじゃあ誰も近寄らんだろうが……ラグラージ、締めに行くぞ」

「ラグ」

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