東方青透園~the Blue Sky of Myth Archive   作:架空柿

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 のーこめ


侵入

 館の中は攻撃されているにも関わらず綺麗に掃除が行き届いている。これも客人を迎えるためのもてなしの一つだろうか、と先生が考えていたとき、館に見合わぬ銃声が目の前の階段の上から聞こえてきた。そして先生が音源の方向へと視線を向けると、視界に入ったのは、メイド服を着た銀髪の少女と、突然現れるナイフに対応しつつ弾丸を少女に当てようとしているツルギの姿であった。

"……ねえ、あのナイフって時間を止めて投げてるの?"

「そう、中々厄介なのよねぇ」

 無秩序に飛び交い、時には規則正しく並べられて投げられるナイフ。時が止められているという事実が目の前で起こっていることに、先生は改めてその能力に感心した。言葉だけで聞くとフィクションのようで、現実から離れていてあまり実感を得られていなかったが、目にしてみると凄まじい程の驚愕が襲ってくる。生徒の中にも超常的現象を引き起こす者はいる。豪運や予知、生命創造に暗号解錠と、幅広い。しかし時に関したものを持った生徒は恐らく、少なくとも現時点では把握していない。そのため、先生は驚愕と同時に好奇の目も向けていた。

 少女とツルギは階段下の二人に目もくれず、ただ目の前の人物との戦いに夢中であった。少女が手のひらサイズの銀ナイフを投げれば、ツルギはそれを撃ち落とすか体で受ける。本来であれば大怪我である、しかしナイフが腕に刺さるという出来事も彼女からすればなんてことない。何故なら、ナイフを引き抜いてから僅か数十秒で閉じてしまうからだ。そしてナイフを撃ち落とす場合も、ショットガンの強力な一撃はナイフを使用できない程に歪めてしまう。それは、ナイフの再利用をしている少女にとって辛く、若干の不利に繋がりつつある。

「便利ねぇ、あの武器」

"あそこまで使いこなすにしても相当な努力が必要だけどね"

「そうね。どんなものにも修行はいるようね」

 まるっきり他人事な口ぶりで霊夢は呟いた。先生はその言葉の真意を理解することはできないだろう。

 霊夢は予想外の戦闘スキップに内心喜び、先生を連れて更に館の奥へ奥へと進んでいく。後ろからくる無数の足音を無視して。

 歩みを進めていると、やがて一際広い部屋に出た。玉座のような椅子が鎮座し、その背後には三日月のステンドグラスが存在している。そして、その椅子に頬杖をしている、コウモリの羽が生えた少女が二人のことを眺めていた。

「ようやく来たわね。退屈だったわ」

"君は……"

「レミリア・スカーレット。この館の主よ」




 この作品は二次創作なので実際の紅魔館の内装と異なる可能性がありますがご容赦くださいませ
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