東方青透園~the Blue Sky of Myth Archive 作:架空柿
桃色髪の少女はその双眸で、宙に浮く七色の宝石を見つける。瞬間、少女の周囲には宇宙の色と思われる風景と煌めきを纏った。その瞬間、天井よりも高いところ、それでいて建物の中から讃美歌のような、何かが呼ぶ声が聞こえてくる。声の主を探せば、そこには美しい隕石の姿があった。
「……面白いことするね」
宝石を羽に飾る少女がその隕石を一目見たかと思えば、手を握る。それは隕石が砕けた瞬間でもある。
「あーあ、あっさり突破されちゃった。折角邪魔な人達で回数貯めてきたのに」
"ミカ……"
桃色の少女……ミカと呼ばれた少女は声のした方向を向く。見れば、自身が思いを寄せる相手とツルギ、そしてヘイローを持っていない人三人。片方は巫女の服、もう片方は目の前の宝石羽のように、大幅に形状の異なる羽を有していた。まるで、かの憎き学園の生徒が持つような羽。
一方、レミリアから彼女へ抱いた印象は好奇、そして期待であった。彼女の奇怪な能力によるものなのか、レミリアはミカの潜在的な戦闘能力を見、評価したのだ。彼女なら、妹を止められるかもしれないと。
「……取り敢えずこっちからかな」
ミカは再び宝石の方へと向きを変えた。
一方、先生達は瓦礫に半ば下敷きなりかけていた。運良く、そして霊夢達の援護により回避こそできていたが、状況は少しマズイ。片や暴れ始めたら止められなくなってしまう生徒、片や未知の力を秘めた少女。この二人がぶつかれば被害は甚大になるだろう。勿論、先生含め、その場にいる人らも。
「皆さんは避難を! 私はここで」
「いや、貴方こそ逃げなさい。あの子は……興奮してるフランは貴方にも危なすぎる」
「……策はあるのか?」
「……あのミカとかいうやつがどれ程やれるかにもよるわ。私でも今のあの子に手は出せない」
その時、ミカの愛銃「Quis ut Deus」より流星の如き弾丸が放たれる。直線的に空気を押し進めるその弾丸はフランの体を貫くかと思われた。しかしながら普段から遊びで自分自身の弾幕を避けていたフランにとってその弾丸は遅い。呆気なく避けられてしまう。
弾丸が館へと当たる。着地点には銀河が生成され、大規模な破壊が発生した。咄嗟に、ツルギは先生を抱えてその場から逃げた。先生の死を恐れたためである。そこはかとない恐怖をそこから感じたためである。それに続き、レミリア等もその部屋から外へと退いていく。もう、その部屋には二人の少女しかいない。
「ふふ、これで存分に遊べるわね?」
「こっちに遊ぶ気はないんだけどな〜」
「関係ないよ、私流の遊びを見せてあげるだけだからさ! 禁忌『クランベリートラップ』!」
部屋に魔方陣が敷かれる。数多くの弾幕を放つ、数多の猛者を追いやった魔方陣が。
次回、フラミカ!