フリーレンを追いかけるのが俺のエルフ人生だった 作:駄文極めし俺
「いやぁ~.....さすがは勇者一行.....ほんとに魔王を倒しちまうなんてな」
俺は名もなきストーカーだ。
勇者ヒンメルが率いる勇者一行のメンバーであるフリーレンをストーキングしている。
「レーレ、そんなとこでなにしてるの」
やめてくださいフリーレンさん。今さっき私は地の文で名もなきって言ったばっかなんです。
「なにって、いつも通り我が愛しのフリーレンをストーキングしている最中ですよ」
「そうだね、いつも通り帰り道の手助けしてくれたね」
「本当に助かりました、レーレ。あなたがいなければ帰り道にいい酒も見つけられませんでしたよ」
「ハイター、お前はいい加減酒を減らせ。肝臓イカれても知らないぞ」
「そんなこと言う割にはちゃんと要望に応えるとこが君らしいな」
うるさいな。こっちはただストーキングしている最中にフリーレンが近場でいい酒がないか聞いてきたから見つけてきただけだし。別に他意はない。
「それにしてもレーレ、この後どうするの?」
「そんなの決まってるだろ。これからも君をストーキングさせてもらうよ。」
「いつもそれだね。他にやることないの?」
「おっと、かなり攻撃力高いねその言葉」
別にやることがないわけではないのだ。フリーレンが最優先事項になってるだけで。
「あ~....じゃあ俺は今まで通った集落や町にもう一回行ってみようかな」
「いいね、その時は僕もついていくよ」
「ヒンメル、お前は人間だろう。もう自分の為に時間を使って良いんじゃないか?」
「わかってないねレーレ。僕が今まで何のために寄り道してきたと思ってる?」
そうだった。こいつはいつも行く先々で知らん間に依頼を引っ張ってくるようなやつだったな。
「お前が来るなら俺はいかない」
「なんでだよ!別にいいだろ!!」
「うるさい。俺は一人で旅がしたいんだ」
「今まで僕たちにつかず離れずの距離でずっとついてきてたやつがよくそんなこと言えるな!!!」
「うるさい」
「.....さては君、何か隠してるな?」
「うるさい」
「フリーレン!こいつから事情を聴きだしてくれ!」
「もう....レーレ、なにを隠してるの?」
「俺が旅に出るって言ったらフリーレンは俺のこと気にしなくなるだろうから、その後の気が緩んだフリーレンを陰ながらじっくり見ていたいなって思って」
「うわ」
「よく本人の前でそんなこと言えたな.....」
「さすがによくないと思いますよ」
「気持ち悪いぞレーレお前」
どうせこんなんになるから言いたくなかったんだクソ.....。どうするんだフリーレンにも引かれたぞ....まぁそれはむしろ興奮sゲフンゲフン
「まぁ真面目な話、時間だけは有り余ってるからできることなんていくらでもあるだろ」
「じゃあ今度僕と一緒にクヴァールを封印した村に行かないか?」
「そんくらいなら別にいいが.....」
クヴァールとは勇者一行が封印した腐敗の賢老と呼ばれる魔族だ。こいつが開発した
ただ流石に強すぎたのか、封印されてからすぐさま人間たちは
「フリーレン、君はどうする?」
「今のところは何も考えてないかな。......これまで通り魔法の収集は続けようと思ってるよ」
「そうか....フリーレン」
「なに?」
「君のこの先の人生は僕達には想像もできないほど、長いものになるんだろうね」
「そうかもね」
「なぁヒンメル、俺もエルフなんだけど」
「君はエルフとして色々ずれてるから例外だ」
「んな殺生な」
そろそろ王都に着くな。ストーカー同伴の勇者一行とか誰も期待してないだろうし俺は離脱するか。
「じゃあな勇者ども!また何処かで見かけたらお前らの人生果てるまでストーキングしてやるからな!元気でいろよ!!」
よし、本格的にやることがなくなったな。とりあえずどっかの森で家建てるか。
「まぁ木を組み立てただけだがこんくらいでいいだろ。」
我ながらひどい出来栄えだ。よくこんなんであいつらの旅についていったな。
「.....違うな」
あいつらは俺がいるのも見越して広く場所をとったり獲物を少し余らせたりしていた。
俺自身がついて行ってるつもりでもあいつらは俺を仲間と認識してくれてたんだ。
「あいつらの凱旋にも顔を出さないのはミスだったかな...」
未だに喧噪が鳴りやまない王都を眺めながら空を見上げる
「おぉ.....半世紀流星《エーラりゅうせい》か」
たしか50年に一度の流星群だったっけ。結構きれいだったから周期は覚えてる。
「あいつらと見てみたかったなぁ.....」
っと、いかんいかん。もうこんなこと言ってどうする。フリーレンにはストーキングを続けるなんて啖呵切ったが流石にもう申し訳が立たない。
次にあいつらの顔を見るまではストーキングはしないって決めたんだ。
「時間も余ってるし鍛錬でもするか」
こうみえても俺はかなりの鍛錬好きでもある。(好きっていうか暇なだけなんだけど)
魔法も使うし剣も使う。なんならどんな武器でも使おうと思えば使える自信があるくらいの鍛錬はしてきた。
魔法に関してもフリーレンと同じくらいには使える自信がある
だがしかし、ここ最近はまともに使える場面がなかった。
なぜかというと、フリーレンが可愛すぎたのだ。
何を言っているのかわからないと思うが、実際そうなのだ。
ほんとにかわいい。なにあれ。南の勇者やヒンメルが勧誘してくる前から見てたけどあの子可愛すぎない?ちょっとよくわかんないんだけどさ。
少しドジなとことか、朝に弱いとことか、寒さに弱いとことか、宝箱への可能性を感じすぎてミミックだとしても手を出して食べられるとことか。魔族には一切の躊躇がないあの冷たい眼差しとか。
あの子を構成するすべてが可愛いという情報を発しているのがよくわかるよね。
つまり、彼女が戦う場面に目を奪われてまともに戦えません(泣)
よく流れ弾に吹っ飛ばされたり、ハイターに肉壁にされたりしたなぁ(遠い目).....あの酒ガキ絶対許さねぇからな。
「そういえばクヴァールの封印いつ見に行くのか相談するの忘れたな......」
あいつのことだからどうせ毎年見に行くだろうし別に今じゃなくていいか。
「じゃあ型の確認しながら魔法の鍛錬入るか」
俺の鍛錬は一人で行うのもあって対人戦闘に関係するものが経験しがたい。
だから俺は《記憶にあるものを具現化する魔法》を使って直近500年の間に戦った魔族たちを
この魔法は俺がかなり重宝している便利な魔法だ。こいつは便利すぎるが故に神話の時代に魔法馬鹿が俺に魔法書をせがんできたくらいには便利で優秀だ。
問題は魔力消費が結構激しいってことくらいだな。言ってしまえばそれだけなのだ。便利。しかも魔力垂れ流しの負荷で体術も鍛えられるし魔法も鍛えられる。一石二鳥。
魔法の鍛錬とは言ったものの相手は記憶の中で出てきた魔族だ。判断力や思考能力は現実のものとは比較にならないが、ないより幾分かマシだろう。
この近くにはヒンメルたちが暮らす王都もあるから《結界を張る魔法》と《音を立てなくする魔法》も使うか。
「ここ最近鍛錬してなかったからなぁ....3、40年は鍛えなおすか」
つくづく自分はエルフなんだと実感させられる独り言だった。
なんか忘れてね?
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「レーレ、行っちゃったね」
「あいつ最後にとんでもないこと言ってなかったか?」
「ええ、堂々とストーキング宣言してましたね」
「あのストーカー絶対どこかで捕まるぞ」
あいつのことだ、どうせ僕との約束は「今じゃなくていいか。」とか言って時間がたった後に果たしに来るんだろうな。
「みんなが待ってる、早く凱旋にいこうか」
あれだけ堂々とストーキング宣言をしたんだ、どうせどこかで隠れながら僕らを見ているんだろう。
何はともあれ凱旋だ。王都のみんなが僕らを待ってる。
かなり昔に手が勝手に勢い余って書いた物語です。
この先の物語も構想自体は出来ているので、時間とやる気が出ればゆっくりじっくり書いていきます。