アイドルに捕まってしまった青年の幸運で不幸な話   作:rideru

23 / 35
間が空いてしまい申し訳ないです。
今回かなりのご都合設定含みます。



第十八話 S&A メンバー限定配信の一部始終

 「はい、どーも。すいちゃんですよー。今日もメン限雑談始めますかねー」

 

 メンバー限定配信なんで、いつもより軽めの挨拶。コメント欄もいつも通りだ。

 

 『今日もカワイイ』

 『メン限乙です』

 

 「はいはいどーも。今日もカワイイですよー」

 

 挨拶もそこそこにホントになんでもない話をツラツラと話す。通常配信よりもラフに出来るのは良いことよね。

 

 

 

 

 

 

 

 いつものごとくライブの裏話だったり、収録の話をした。皆もいい反応してくれてるし、そろそろいいかな。

 

 「……さーて、じゃあ皆もお楽しみの話題にしますか」

 

 

 『待ってた』

 『←ここまで本編 ここから本編→』

 『本日の彼氏くん!』

 

 

 「そんなコーナーみたいに扱うことある?w」

 

まあ彼に関するアレコレやたまーにリスナーの恋愛お悩み相談なんかをしている訳ですよ。これがまあ、なぜか人気なもんで。あずきちとも不思議がってるんだけど、人の恋バナは楽しいからそんなものかって。

 

 「といっても、ストックなんかあったかなあ……」

 

 手元のスマホをポチポチしてメモを見てみるが、新し目なことは無かった。

 

 「うーん、あんまりないや」

 

 

 『そうなんだ』

 『デートとかしとらんの?』

 『話したこととかは?』

 

 

 「デートはしてるよ?でも、大体ご飯食べてー、買い物してー、たまに泊まってーだから、代わり映えしないのよね」

 「話したことかー。そういえば、彼は来年卒業予定だから、就職のこと話してたかな」

 

 

 『うわあ、大変な時期じゃん』

 『何件お祈りされたことか』

 『ワイ一発内定民、高みの見物』

 『ちゃんと卒業予定が4年で出来てるのがまず素晴らしいな』

 

 

 「らしいねー、私はスカウトからこっち来たからそういうの経験してないんだよなあ」

 

 コメント欄がにわかに沸き立つが、わりと苦難を共有してる人が多い。やっぱり大変なんだよね。

 

 「彼にも私達のほうが大変な道だろって言われたけど、たぶん大変さの方向が違うだけだよって」

 

 

 『それは言えてる』

 『芸能方面はまた違うよなあ』

 『入った後も大変そうだ』

 

 

 「向き不向きあるしね。入ってみなきゃ分からないことも多かったし」

 

 実際、この世界は想像してたよりも大変なこと多かった。そういう意味でも外にいる彼の存在は大きかったと思う。

 

 「まあ、なんかツテはあるみたいだし、本人はそこまで悲観してなかった気がするよ。教授がどうとか言ってたような」

 

 

 『あー、地元就職か』

 『顔が利く先生なら確かに強いわね』

 『彼氏くん性格とか良さそうだし』

 

 

 「贔屓抜きにしてもすっごくいい人だよ。3D観た人なら分かると思うけど、あれだけ緊張してたのにスタッフさんとかにも凄い丁寧だったし。終わった後の現場ウケ凄く良かったんだよ」

 

 

 『はえー、そりゃ凄いや』

 『確か元々頭いいんだよね?』

 『高校で学年首席だっけか』

 

 

 「そうそう。特に私は定期テストの度に対策で死ぬほどお世話になったし。大学も順調だってこの間も言ってた」

 

 

 『卒研の年に順調なのは理想よな』

 『俺必修残ってたから死ぬほど苦労したわ』

 『↑わかる、俺もやった』

 『順調だと、今年は金稼ぎにバイト漬けになりそう』

 

 

 「大学は卒業が大変だってのはよく聞くね。彼はそうじゃないみたいだから良かったけど。あ、でも去年までは死にそうな顔してた時期があった気がする」

 

 

 『試験、レポート、発表の嵐か』

 『↑地獄を思い出させるのはヤメロォ!!』

 『提出形式とかうるさい教授だとファイルミスが死に直結するからなぁ』

 

 

 「試験とか長期休みとかそういうのから離れてだいぶ経つけど、なんか懐かしいね」

 

 

 『学生の特権と苦痛は独特よなー』

 『大学生は概ね楽しかったけどな』

 『すいちゃんは高校までだよね?』

 

 

 「うん。高校も楽しかったよ。でも、彼とか皆の反応見てると大学も楽しそうだわ」 

 

 経験してないことはわからないしね。でも、なんだかんだ楽しいんだろうなって思う。

 

 

 

 

 

 

 

 『そういえば、彼氏くん就職が地元ってことは、卒業後は同棲とかせんの?』

 

 お、良いこと聞いてくるリスナーがいた。

 

 

 「んー、今のところは予定ないね。彼の今の家は学生向けだから引っ越しはするし、そこのお手伝いは2人でする予定だよ。私達もこっちに来る時助けてもらったしね。ついでに色々と」

 

 

 『お手伝いのついでに行う事とは』

 『単に荷物運んだりとか?』

 『家賃とか部屋割とかじゃね』 

 『↑旅館でも借りるつもりかw』

 

 

 「そこまで大袈裟ではないけどね。家賃は自分でやり繰りしたいって念押しされてるからなあ」

 

 

 『念押し草』

 『されなかったら出すつもりだったのか』

 

 

 「そりゃ当たり前でしょ。折角あずきちとも囲い込み第一弾として色々話してたのに、先回りして止められちゃったもん」

 

 

 『囲い込み草』

 『計画が周到すぎる』

 『本人の察しが早いのが救いか?』

 

 

 まああれだけ真面目な顔で言われちゃねえ。

 

 

 「まあその辺は追々ね。とりあえず、今より大きなお部屋にするらしいから、荷物置きに使わせてほしいってお願いしてあるけど」

 

 

 『まあ最初はね?(荷物置き場』

 『段々と侵食されていくんですね、わかります』

 『彼氏くんがんばれー(棒)』

 

 

 「何を言ってるのかよくわからないなー。そもそも部屋を大きくするのは、『どうせお前らがちょくちょく泊まりに来るのはわかってるから』らしいもんね!」

 

 

 『惚気乙です』

 『はいはい惚気惚気』

 

 

 まあこんな感じで今日も進めていこうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「こんあずきー!はい、メン限雑談始めますよー」

 

 今日はメンバー限定の雑談配信です。

 

 

 『こんあずきー!』

 『メン限助かる』

 『今日も救われる命がある』

 

 

 「毎回救われてる人が居るのはなんなんだろう……?」

 

 冗談だと分かってはいるものの、お約束みたいな感じなのでしょうか。

 

 「えーっと、最近だと……」

 

 色々とあったことを思い出しつつ、話していくいつもの流れですね。

 

 

 

 

 

 

 「……こんな感じで、この間はかな建+ロボ子さんでご飯食べました」(第十五話参照)

 

 

 『仲良し話助かる』

 『ロボクロ声が似てるの姉妹みたいだよな』

 『左右からのASMRしてほしい』

 

 

 「実際姿見ずに声だけ聞くと、ホントに似てるんだよねー。かなたんも同じ事言ってたよ」

 

 イベントを思い返しながら話していたら、ふとあるコメントが目に入りました。

 

 

 『そういえば、ホロメンから彼氏くんのこととか聞かれたりしないの?』 

 

 

 「彼のことかー。そういえばあんまり聞かれてない、かな?あ、でもさっきのご飯会の時には、年末年始の事少し聞かれたね。予定空けてほしいって結構無理言ったことは知ってたはずだし」

 

 彼の話題は、リスナーの皆さんも興味があるみたいで、メン限とはいえかなり聞かれます。彼にも一応その事は伝えてますけど、どうもその辺り無関心なのか、全然構わないとしか言われないです。

 

 

 『そりゃ気になるよな』

 『彼氏くん会ったことあるメンバーおるん?』

 

 

 「メンバー?ロボ子さんは会ったことあるよ。3D配信の時に受付にいたから。私達以外に彼がホロライブで知ってたのがそらちゃんとロボ子さんだけだったから、話した時凄いびっくりしてたよ」

 

 

 『二大古株は知ってたのか』

 『というか、それ以外知らんのもある意味凄い』

 『推しはやっぱりあずきちとすいちゃんなの?』

 

 

 「聞いたことないなあ。私達の配信は全部ではないけど観てくれてるって言ってた。メンバーにも入ってるんじゃなかったかな」

 

 

 『この配信ワンチャン聞かれてるってことか』

 『本人前にしてネタにしてるの草』

 

 

 「適度に弄るくらいなら気にしないよって言ってくれてるからね。マネちゃんも了承済みなんだよ?だから、君達もお手柔らかにね?」

 

 

 『一般人とは思えない心の強さ』

 『3Dの時もわりと度胸あったよね』

 

 

 「正直に言えば、私達も不思議に思ってるよ。なんであんなにポンポン簡単にOK出すのかよくわからないんだよね……」

 

 私達を信じてくれているのは聞いてますが、ちょっと心強すぎるような気もします。

 

 「あ、でもすいちゃんが今度、みこちとポルカちゃんには会わせるかもって言ってたかな。『いい加減会わせるにぇ!』って迫られて、もう断りきれなかったって」

 

 

 『ビジネス相手の圧が凄い』

 『というか、いい加減ってことは今までは断ってたんだね』

 

 

 「言っておくと、私はホントに誰にも何も聞かれてないし言ってないよ?すいちゃんはたまに聞かれて嫌がってたみたいだけど、今回はみこちがだいぶ詰め寄ったみたい。ポルカちゃんはたまたまその場にいて、巻き込まれただけだって聞いた時ゲンナリしてたかな」

 

 

 『巻き込まれポルカ草』

 『すいちゃんってもしかして嫉妬深いの?』

 

 

 「嫉妬深いかは分からないけど、私もすいちゃんも結構不安ではあるよ?こうやって離れてる時間の方が長いしさ。彼は良い人だから、人に好かれることはあっても嫌われることはないと思うし」

 

 

 『二人ともだったかw』

『前にもどっかで見たけど、普通は逆の立場のはずなんだけどなぁ』

 『本人達の心情はわからんものよ』

 

 

 「そうだよねえ。私も色んな本とか映画で恋愛?みたいなのも知ってきたつもりだったけど、現実になると全然違うなあって」

 

 彼のことを考えるだけで色々と浮かんだりするのは、ドキドキもするし楽しいし、でもほんのちょっとだけ苦しかったり。

 

 「……うん、これからも色々経験出来たら良いなって思うよ」

 

 

 『うわあ!急に甘い声出さないで!』

 『心停止した者が多すぎる!』

 『お医者様ー!お医者様はここにいらっしゃいませんか!?』

 『医者も倒れるだろこれ……』

 

 「……ふふっ」

 

 少し沸き立つコメント欄に笑いながら、今日も配信を進めていくのでした。

 

 




GWも仕事祭りなんです……。
話を書くのは良い感じにストレス発散になっているので、気長に待っていただけると幸いです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。