【消耗品軍団】に育てられたものは日本に帰って喫茶店に努める。 作:ライダーGX
突如チャーチがやって来て、俺に裏の仕事を頼んできた。正直言って俺はやるつもりもなかったが、あんな脅しをされてしまったら受けざるおえない。
だから俺は受けると同時に千束と一緒にリコリコに向かった。
「千束!浩平さん!」
途中でたきなが合流して、少しばかり汗をかきながら呼吸を整えていた。
「一体どうしたんですか?」
「それは浩平君に聞いて? って言ってもお店に到着するまでは分からないか」
千束はそう言って俺の方を見ながら呟く、すまない千束…でもこれは店で話した方が良い。
そう思いながら俺達はリコリコに到着し、中に入ると既にミカとミズキ、そしてクルミが居た。
ミカが少しばかり重苦しい表情をしながら言う。
「浩平君、一体何があったんだ?」
「今から説明する。実は…」
俺はついさっき、CIAのチャーチが家に来ていて、俺に裏の仕事…1000丁の銃の行方の事件に関わる様に言ってきた、断れば刑務所行き、当然この事はバーニー達には言わない様な事も言ってきた。
その事に千束とたきなは勿論の事、ミカ達は驚きを隠せないでいた。
「まさか君の所にそんな事を言ってくるとはな…、しかもバーニー達には報告するなとの忠告も…」
「ああ…、まさかこんな事になるなんて…。どうやら俺は家族の悲劇同様、裏の関係からは避けられそうにないか…」
「浩平君…」
「それで…アンタはこの仕事、どうするつもりなのよ?」
ミズキがそれを聞いて来た、俺の考えはもう決まっているさ…。
「…断れば刑務所行き、それだけは避ける為…この仕事を受けるつもりさ。ミカ…申し訳ないが協力してくれ」
「…分かった。千束達も良いな?」
「う~ん…いまいち気が乗らないけど…、殺しNGでなら良いよ?」
「私は何もありません」
千束とたきなの返答に俺は納得はするが、1つ気になるところがある、殺しはNGって…?
その事を聞こうとした際、ミカが俺の事を察して言う。
「千束はDAに所属しているが、訳あって殺しはしない事になっているんだ。たきなもそれには少々戸惑ったが、今はもう慣れた様子だよ」
「殺しをしない殺し屋…。それって必ず意味があるんだよな?」
「ああ…だがあまりその事は触れないでほしい。千束はあまりその事には触れたくないんだ」
「えへへへ…ゴメンね?」
「(こっちの事は全て話したのにか…? まああんまり女子の話しを探るのはやめるとしよう、バーニーもそんな事はしなかったしな)」
俺はそう思いながら千束の事を考えるのやめる。そしてミカの方を向く。
「ミカ、俺に武器をくれないか? 生身の方はナイフや体術でも行けるが、やはり銃もあった方が良いと思う」
「ええっ!?それはちょっと──」
「分かった。丁度いいのがある」
「先生!「千束」クルミ…」
千束はクルミの方を向き、クルミは千束を見ながら言う。
「これは浩平が決めた事だ、ボクたちが言う事じゃない…」
「ぅ…それは」
千束はその言葉に何とも言えずにいて、俺の方を見る。一方俺はミカと話して、決める銃を言う。
「出来たら45口径か9㎜口径の銃が良い、消耗品の方でも9㎜か45口径を選んでいる奴もいた。まあ45口径は大抵バーニーが選んでいた物ばかりだけど」
「フフフ、あいつらしいな。じゃあついてくると良い」
そう言ってミカは奥の休憩所の方に行き、俺もその後を追いかける、すると押し入れの下の底を開けて、その下に降りて行った。
それには俺はちょっとだけ驚いた。おいおい…これは凄いな。
俺はミカの後を追いかけ、その下を降りていく、すると下には喫茶店とは思えないほどの設備が整っていて、射撃場や荷物を整理する棚が大量に置かれていた。
その中でミカがあるガンケースを取り出して、俺の前に来て見せる。
俺はそのガンケースを受け取り、それを開けると、中身は【H&K USP 45口径モデル】が入っていた。
「それは45口径モデルのUSPだ、先端には反動を抑えるマズルブレーキを取り付けてある為が、君なら軽々と使いこなせそうと思ってな」
「成程、じゃあこれを2丁くれ」
「はぁ?」
ミカは俺の言葉を聞いて思わず聞き直した、俺はUSPを持ちながらこう言う。
「俺は1丁よりも2丁拳銃の方が効率が良いんだ。バーニーもライフルを捨てた後は2丁拳銃で戦っていたぞ」
「…まさかバーニーの影響を受けているとは…。君も相当にイカれてるとしか言いようがないな」
そう言ってミカはもう1丁のUSPを取りに行き、俺に渡してきた。俺はそれらを受け取り、隣の射撃場に行く。
USPのマガジンを抜き、弾を込めて入れる、12発入ると俺はマガジンを入れて、USP2丁を構える。
左右のトリガーを引き、別々の的に当てて、状態を確かめる。このUSP…いい感じじゃないか、マズルブレーキも良い感じに効いてるし、何より照準が確実に当たっている、これなら行けるかもな…。
俺はそう思いながら何度も試し撃ちをし、状態を確かめた後、俺は腰に仕舞おうとした時だった。
丁度来た千束が慌てて止めに入ってきた。
「ちょいちょいちょい!そのままじゃ見つかっちゃうよ!」
「しかし他に方法はあるか?」
「もう~! 先生~…」
「そんな時の為に、これがあるんだ」
するとあるデイバックを取り出してきた。見た所何処にでもあるデイバックだな?カラーはODカラーだし、普段使いなら問題ないかも知れないが。
いったいこれは何だ?
そう思っていると、ミカがこう言ってきた。
「これはリコリスが使っているサッチェルバックとは違うタイプのホルスターバックだ、左右両方に銃を仕舞う事が出来る為、背負った状態でもすぐに取り出す事が出来る」
「…日用品の道具を上手く活用するとは、流石DAだな…」
俺はそう呟き、それを背負ってみて、USP2丁を仕舞ってみる。感じ的には上手くスムーズに取り出せる。これは良いな…、愛用するのも悪くない。
でもあの迷彩服を着る時は、レッグホルスターを使うけどな。
そう思いながら俺は再びUSPを仕舞う。するとミカがある物を渡してくる。それはUSPのアタッチメントパーツのライトとサプレッサー、そして弾だった。
「これ等は君に渡しておく。弾は実弾だが、君の腕前なら急所は外せるだろう。だから命は奪わないでくれよ?」
「それは相手によると思うけどな…」
「ダメダメ!!絶対にダメ! それだと私良い感じじゃないから」
千束の頑固な考えに俺は少しばかり呆れる感じがする。千束よ…殺しはしないのは分かったが、相手が善悪の区別を簡単に隠す様な連中には通じないと思うぞ…。
そう言う場合はすぐに殺される場合がある、出来れば千束にはそんな場面は遭遇しない方が良いと思う。
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そしてホルスターバックを受け取って、家に戻り俺は万が一に備える為に一応整える。このホルスターバックはサッチェルバックより大きい為、色んなものが入る。
USP2丁の確認と、ライトにサプレッサー…そしてナイフだ、ナイフはクリスマス仕込みのナイフだ、これ意外とスパっと投げやすいんだよ。これは日本に戻ってくる際は持ってこなかったんだけど、こっそり作ったものだ。
投げやすい上に刺しやすい、クリスマスに教えてくれた事に感謝だ。
これ等を入れた後、俺は少しだけ筋トレしよう。
腕立てを15回を6セット、スクワットを20回を4セット、この間買った懸垂器具で懸垂を15回を4セット、それをナローとワイドを含めたのを4セット、最後に腹筋のドラゴンフラッグを10回の4セットで締める。
それを終えて俺はシャワーを浴びる。くそ…チャーチは俺がどうして日本に帰って来た事を知った? それが全く分からない。
あいつの事だ…何処かで情報を探ったに違いない…。
だがいつまでもそんな事を考えても仕方ない。とりあえず何とかしてみるか…。
俺はそう思いながら寝ようとしたが、リビングのガラスの破片の事を思い出して、慌てて片付けたのは言うまでもなかった。
翌日、俺はバイクでリコリコに向かおうとした際、千束が俺のバイクを見てこう言った。
「浩平君!私をお店まで一緒に乗せってほしいの! もちろんバックは私が持つから!」
「お前な…、まあいいか。ほれ」
俺は呆れつつも呼びのヘルメットを千束に渡し、それを千束は受け取って、俺の後ろに座って手を腰にまして抱き着いた。
その後俺は安全確認をして、リコリコへと向かった。
そしてリコリコへと到着し、千束と共に店の中に入ると、不機嫌そうなミズキを見る。
「お前等、何朝から一緒に通勤してるんだよ! 苛立つな!!」
「何だミズキ、嫉妬か?」
「あらやだ~、ミズキったらそれを私達にぶつけるつもり~?」
「やかましいわ!!」
何とも身勝手な言い分だ、こいつ…本当に結婚願望のある奴なのか?この性格じゃ結婚は無理だな。
俺がそう思っていると、ミカが何やら強張った表情をしながら来た。
「皆すまない、今日店を急遽休みにする」
「え?どうしたの先生」
「先ほど
「ええ~…そんなのそっちでやればいいじゃん、楠木さ~ん…」
千束はミカの説明を聞いて呆れかえった感じになっており、それを俺はミカに問う。
「楠木って誰だ?」
「千束とたきなが所属するリコリスの司令官だ、一応リコリコの依頼も楠木から来る場合がある」
「私は別に受けなくてもいいと思ってるんだけどね~…、色々と訳アリだから」
「成程な…。それで?」
「一応その依頼を受けようと思っている、なので浩平君…君にも手伝ってもらいたい」
ミカの言葉を聞いて俺は納得する。なるほどね…人手で欲しくて頼んだ訳か…、なら仕方ない…。
「分かった、取り合えず目立たない服装が必要だな、何かあるか?」
「倉庫に服装がある、確かめてくれ」
俺はミカの言葉に従い、倉庫で服装を確かめていた。黒の迷彩服と茶色の服装…どれも良い感じの物だが、どれも安物だ…まあ贅沢は言っちゃいけない、消耗品等…エクスペンダブルズの方でも貧乏の様な感じだった。
特に飛行機がな、俺は茶色の服装を取り、ブーツを取って上の方に上がる。
それらを見た千束とたきなが問う。
「それで行くの?」
「もっと別のがあったのでは…」
「これで行く。黒の方は…覚悟を決めた時だけだ」
「覚悟って何よ?」
「それは言えない、どんなに問いかけられてもな」
ミズキの言葉に俺はそう言って、着替える準備をするのであった。
これが故郷…日本での裏仕事をするとは、本当に思わなかったな…。