どいてくれませんかね…?俺、お兄ちゃんなんですよ 作:マリーを妹にし隊
マスター適性があるとはどういうものか。特によくわからないですが、金になるそうっす。旅人には金が必要なんですよねえ。
という訳で、おっさんについて行って変な研究所に着きました。こことりあえず寒いとこだけど酸素薄くないんで南極っすかね?レイシフトとやらで変な場所にふっとばされるそうですね。
なんか発表してくれた人の話を聞くとタイムスリップができるやらなんやら。織田さんやエジソンに会えるそうです。
知るかって話すよね。帰らせてほしいっす。
逃げようとしてももう遅かったですけど。なんか変なカプセルの中に押し込まされて電源を入れられました。…あれ、燃えてませんかね?気にする暇もなく、変な気分で意識が飛びました。
「で、なんで故郷に帰される訳なんですかね?」
燃えた故郷の中にはちらほら骸骨やらなんやらが我が物顔で歩いていました。ちょっと危険なジャングルとかでよく見ますけど、会話は通じませんからね。
どうしようもないので、一回実家に直帰しましょう。…ぶっちゃけ触らぬ神に祟りなし、って訳っす。この場合骸骨ですけど。
「……ええ…」
案の定自宅には死体となって転がった両親がいました。ぐちゃぐちゃな体だから確認しようもないですが。
それよりも気になるのは血の魔法陣もどき。父さんが死ぬ寸前に書いたようなもんですし、なんなんでしょうか。若干、儀式用の魔法陣に見えなくもないんですけどね…
「あ、宝石…」
母さんが死ぬまで放さないとかなんとか言ってたイヤリングの石が三つ。母さんらしき死体にあったイヤリングの石とは別物ですね。
「…どうしようっすかね?」
燃えてる中で土葬なんかしたら骸骨に殺されるか一酸化炭素中毒で死ぬのがオチですね。まあ合掌だけが強いてできることですか。
「…」
俺は黙祷を捧げ終えて、静かにその場を後にしました。
「……!…!」
「…………!」
…どうやらあちら側から何か聞こえてくる。何かあったのかは知らないが、とりあえずまともに話が通じそうですね。
できるだけ前から気づかれるように、慎重に…
「すんません、そちらのお二人さん。状況は同じですかね?」
その瞬間、俺は確かに妹達を見ました。
「すんません、そちらのお二人さん。状況は同じですかね?」
オルガマリー・アニムスフィアには存在した記憶が流れてきた。
一緒に港町を回った兄の姿に、確かに似ていた。
兄についていこうとしてこけた時にできたすり傷がうずく。
兄の話を聞き流すような申し訳なさを感じつつ、兄である確信を高めていく。
『あ、あの所長…?』
「オルガマリーさん…?」
自身に対しての奇異な目線も、何も気にしなかった。多分、今の自分は変な目をしているのだろう。今の立場でも初めて無条件で甘えられる存在。小さな距離を走って兄に抱きつくのに、躊躇はなかった。
「マリー、っすか…?」
「お兄ちゃん!」
マリーと呼ばれたその妹は、港町で見失った幼い妹。
彼─天海蘭太郎は、恥ずかしそうにそれを受け入れた。
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